ガーデニングの苗の価格雑学

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苗木・苗が高い理由

ガーデニングの苗の価格雑学:苗木・苗が高い理由
ブランド苗は高いもの
リカちゃんのきれいなタグがついているパンジーの苗や、サントリーのサフィニアやその他の苗関係の高いものを通称「ブランド苗」と呼んでいます。正式な名前ではなくて、花屋さんや業者が呼んでいるだけです。
このブランド苗には開発費も掛かっていますし、ロイヤリティー・パテント(特許)が掛かり、通常の苗に比べると非常に高いです。その価格の内実は分かりませんが、これらの苗は同種の廉価な苗(よく50円とか100円で売られている)とは品質に格段の差があります。根の張りかた、繁茂の仕方、花色……全然違う植物なのではないかと思ってしまうほど。
その一方で……
珍しい・希少なので高い
2000年前後にマイナスイオンを放出する事で「サンセベリア」が一大ブームとなりました。当時は日本にサンセベリアは渡来してはいましたが数が少なく希少でした。価格は高騰、外国から大量に輸入されました。輸出に関わったヨーロッパの人はあまりに大量に仕入れるので「日本人はサンセベリアを食べるのか?」と思ったほど。しかし、サンセベリアは本来は非常に頑健で育てやすいもの。ただ成長が遅いだけ。時間がたてば需要は減り、日本での数が増え、当然ながら価格は下落。現在は陶器鉢に植わっているものはそこそこ高価で取引されるものの(価格のほとんどが陶磁器だと思うが)、苗は低調です。

こんな感じで価格は需要と供給の関係で決まりますので、時間がたてば繁殖して価格が下落することは当たり前。大昔ではシンビジュームの株が一つ1000万単位で取引されたものが、繁殖が上手くいって増えると一個数千円になったなんてことも。
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価格は品質を表さない

ガーデニングの苗の価格雑学:価格は品質を表さない
ブランド苗は金額と品質が――あくまで比較的ですが――マッチしています。しかし、その他のものは、あまり関係がありません。
需要供給と価格と品質の関係
需要が多いのに、供給が少ないならば、高くなりますし、逆はしかり。かつてグリーンカーテンが話題になって、ゴーヤの苗が高く取引されました。ところが需要に合わせてF1世代ではない種子を利用したことで品質にバラつきが生まれました(しかもその上、高価なわけです)。当然消費者は「アレ?」と思ったはずです。母の日だけカーネーションが高騰するのも同じ(ようなもの)です。
立地と交通費と価格の関係
同じ品種・同じタグ・同じ大きさの鉢でも、街の中心地に近い綺麗なショップだと少々高く、ちょっと辺鄙な場所にあるボロいお店だと割安で売っていたりします。これには、お店の立地や経費による価格の上乗せが関係しています。利便性のよい一等地にあるお店は、土地代やテナント代がかかるのでその分価格に上乗せされます。お店の内装や商品の包装が綺麗ならそれも上乗せされます。お値段にもよりますが、「わざわざ遠くの店に行く交通費を考えたら、一鉢程度なら近くのお店の方が安い」とか「ギフト用なので多少高くても綺麗なお店で買いたい。ラッピングも綺麗だし」などの理由で値段に納得できてしまうこともよくあります。
ただ一方で、どう見てもぼったくりにしか見えない価格設定のお店もあります。
ギフト用ならともかく、自宅用に買うなら地元近辺のお花屋さんやホームセンターの価格・品揃えをチェックしておくとよいかもしれません。
●他にも、「富裕層が多い町はもともとの物価が高いからお花も高い」とか、その街でガーデニングする人口が多いか少ないかとか、そのお店の歴史と地名度とか、いろいろ値段に関係する要素はあります。

大事なこと:高品質なものは高価
品質のよいものは「高い」です。品質のよいものは比較的価格の上下が少なく安定しています。コレに関しては苗や鉢についているタグに農園名と連絡先が書いてあると「ちゃんと作ってますよ」という意思表示になり、高品質であることが多いですが、まぁコレも目安に過ぎません。
注意点は、高価だから品質がいいとは限らないことです。

品質が悪いが需給バランスや経費の関係で高価なのか、品質が高くて高価なのか――この違いは、余程花屋さんに通い詰めていないと分からないです。

高い? それより大事なことは

花屋さんやホームセンターで苗を購入すると、意外と高いな、と思うかもしれません。日本は島国で外国からの検閲に厳しく、土の付いた商品は輸入できません。外来生物が自然を壊す可能性が高いからです。なので日本で流通している「鉢」は国産です。そのために手間も掛かり、デフレの社会であっても、そこそこな価格――花屋さんから見れば、相当価格は下がっていますが――を維持しています。
そんなことより、その花は必要ですか?
庭木は場所を取ります。草でも時間と共に枯れこんでみっともなくなります。そこでその苗・苗木の購入価格がどうであっても、場合によっては処分・撤去を検討しましょう。
宿根草ならそのままにしておいて春に検討します。

大事なのはあなたがガーデニングに割ける時間を計算してみて、適切なスペースと鉢の数を超えていないか??ということです。能力をオーバーするとストレスになりますからね。
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