ナチュラルガーデン

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ナチュラルガーデンについて

ナチュラルガーデン:ナチュラルガーデンについて
ナチュラルガーデン(ナチュラルガーデニング)とは自然な感じの庭造りのこと。イングリッシュガーデンもナチュラルですが、ここでいうのは、日本に昔からある自然な里山のような植物の組み合わせです。日本自生の植物で構成するので、管理が難しいものはなく、本来の日本の庭というイメージのものです。

ナチュラルガーデンはイングリッシュガーデンの日本版――という意味合いのこともあります(人によってはイングリッシッシュガーデン=ナチュラルガーデンってことも)。定義はまだ曖昧。きっと何が「自然」なのか?というのは人によって違うからでしょうね。
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ナチュラルガーデンとは?

自然に見えるナチュラルさと、放置していて伸び放題の自然(ナチュラル)は違う。好きな「自然」を切り取るように「自然な庭」を演出するのがナチュラルガーデン。植物の生態や性質を理解してデザインするかなり上級の趣向。手入れが過ぎると「ナチュラルじゃない!」となり、何もしなければ鬱蒼としげるジャングルになる。しかも手入れにはセンスが必須。

この自然さが、他の人には、雑に見えることがあり、家族が雑草と考えて引っこ抜くことがある。山野草が庭の隅に生えていると単なる雑草にしか見えないのがある程度はしょうがない。特に老人は「派手な花=価値がある」という図式があるため、地味な山野草は雑草と判断されて抜かれる。よく話し合っておくべき。

ナチュラルガーデンの様子は綺麗好きな人には理解できないかもしれない。実際のナチュラルガーデンはかなり手の入った計算されたものだが、これができる人、理解できる人は意外と限られている。
●田舎では竹や木や葉っぱが多くて風の通り道を遮断して家が湿気て腐ったり、敷地内に侵入して家を乱す。ナチュラルガーデンができるのは広大な土地ではなくて、整理できる限られた範囲の庭だけ。
●ナチュラルガーデンと雑木の庭は細かいことを言えば違う。雑木はスギやヒノキといった木材になる木以外の木のことで雑木が生えた林を「雑木林」と呼ぶ。ま、似たようなもんか。
●ネットで検索するとテラコッタハーブなどを植えて飾ることを「ナチュラルガーデン」とする人もいます。まぁ、かなり曖昧です。日本の住宅事情からいうと庭植えできる家ばかりではありませんから、テラコッタ植えは仕方ないですが、せめてナチュラルというワードを使うなら、日本に昔から自生する植物を育てて欲しいもの。

ナチュラルガーデンの作り方のコツ

作り方のコツ

まずは主木を植える。その主木に合わせて、環境を考えつつ、数年かけて低い植物を植えていく。最初に全てを完成させるのではなく、徐々に仕上げていくもの。完成まで5年とか10年かかるものと考えた方がいいです。
樹高は低いものを主木とする。この場合の低いは3m以下。3m以下であれば素人の剪定でも小さくまとめられる。できれば幹の細い種類がよい。幹が細いと圧迫感がなくて良いです。
除草剤(グリホサート系)で不要な雑草を枯らしてから庭づくりを始めるとよい。
●樹高が大きく育つ木は、生長してくると(3m以上とか)、剪定を植木屋さんに頼まないといけなくなります。しかも高所作業なので非常に高くつき、大変。よく調べてから樹高が低いもの(3m以下)を植えるべき。
●植物は同じ場所に植えていると徐々に弱っていくものが多いため、「ずっと同じ状態に保つ」のは逆にとても難しい。定期的に植え替えや天地返し(土を耕す)をする必要がある。
●すでに雑木林がある場合は、まずは道を作る。草刈機で刈って道を作り、その道に防草シートを敷いていく。その道からさらに草刈機で草丈の高い邪魔な草を刈って、活動範囲を広げていく。その上で除草剤を使って、不要な雑草を駆除していく。

ゾーニング

植物と植物の境目は盛り土・縁石・敷石・飛び石・枕木などで分けるといいです。境目は無い方が確かに自然だけど、区画分け(ゾーニング)をしないと雑然となるし、管理もしやすい。

庭と建物の間

家と植物が植わっているスペースの間には距離を取る。これは「くつろぐ場」であり「作業場」でもある。また、家と植物との距離が近すぎるのは人間にとって苦痛ってのもある。そのスペースには芝を敷いたり、クラピアなどのグランドカバーを植えるか、真砂土やマグネシア系固化材で土を固めるとか、インターロッキングなどで通路を作るのも考える。もしくは砂利やウッドチップや瓦チップでカバーする。
●ある程度、勉強したらプロのデザイナー・造園業者に依頼するか相談してみるといいです。普段からスマホやデジカメを持ち歩いて、気になった資材・植物を写真に撮っておいて、デザイナーに相談するときに見せるとよいです。
●庭に適した植物に何がいいかよく分からない場合は、近場の植物園などに行く。東京の場合は明治神宮の雑木をチェックしてみて参考にしてもいい。

雑草対策

不要な雑草は抜くか刈るか、除草剤(グリホサート系)で枯らす。枯らしてから庭づくりを始めるとよい。手で抜ける雑草は抜いて積み上げておいて堆肥にしてしまう(というか土の中に埋める)。グリホサート系は草に塗ると根まで枯れるので、不要な雑草だけを枯らしていく。

ナチュラルガーデンに限らず、庭の管理には雑草の抑制がポイントになる。草取りは手間であり重労働なので。そこでグランドカバーを利用して雑草を押さえることになる。 となると和物ではなくなるが、これはしょうがない。もしくは砂利などを敷いて雑草を防ぐ。砂利なんて「ナチュラルじゃない!」という人もいるけど、手間を少なくするには有効。

参考:オススメで人気のグランドカバープランツの一覧
砂利をしくときの注意点

落ち葉について

ナチュラルガーデン:落ち葉について
常緑樹だろうが、落葉樹だろうが庭木を植えると落ち葉が落ちる。常緑樹も落葉するが、常緑樹は年間を通して個々の葉っぱの寿命がきたら落ちるってもの。落葉樹は秋冬に一気に落ちる。常緑樹と落葉樹の「一年で落ちる葉っぱの量」はおそらくはそんなに変わらない(種類にもよる)が、落葉樹が秋冬にドサっと落ちるのを見て隣家の人がイラっとするかどうかの違い。近所トラブルを避けるために隣家の境目には落葉樹は植えない方がいい。

隣家との境目に植える高木は常緑樹にする。落葉樹を植えるのであれば庭の中でも自宅の近くにする。

落ち葉から腐葉土を作る

落ち葉が一面にある方が「綺麗」と思う人は多い。また、落ち葉を取り除くと土が痩せるというのもある。また、落ち葉がないと乾燥しやすく、雨が降ったときの泥の跳ね返りで植物が病気になることがあるので、ある程度はあった方がよい。庭の一角に落ち葉を食べるスペースを作り、そこにシマミミズを放つと自家製腐葉土も作れます。腐葉土はガーデニングをする限りは利用するので経済的でもあります。何かとお金はかかりますから助かりますよ。

落ち葉の処理の方法

落ち葉が風に飛んでいかないように、剪定した枝を落ち葉の上に置いておく。春になって落ち葉が落ち着いたら(飛んでいかなくなったら)、枝を細かく切ってばらまく。林で自然に起きていることを再現しているだけです。そうして落ち葉が降り積もると下草・雑草が生えにくくなるが…大抵は梅雨あたりまでに全ての落ち葉は分解されて消えてなくなります。
●落ち葉を放置しているとダンゴムシや、コガネムシなどが来る。コガネムシの幼虫は根を食べるため、コガネムシが卵を産み付ける5月以降までに落ち葉が無くなるのが好ましい。ダンゴムシは枯れ葉を食べるが、食料がないと植物を食べる。
●常緑樹でも不要になった葉っぱは自然と落ちるので、腐葉土は作れる。
●樹木を植える限りは落ち葉はあり、溝は落ち葉で詰まる。そんなことを言っていたら何も植えられないし、そこまでは問題視しないが、掃除はしなくちゃいけない。
●ベランダで落葉樹を鉢植えしていると、排水溝がつまりやすい。掃除をまめに。

虫について

ナチュラルガーデン:虫について
自然と虫は切り離せない。植物を植えれば、必然、虫はよってくる。花には蝶だけでなく、ハエ・アブ・蜂などもやってくる。蝶・蜂・ハエ・アブなどは結実をするのでまだ許せるが、葉っぱを食べる芋虫・毛虫といった害虫も発生する。また、害虫ではないがムカデもやってくる。ムカデは噛まれると死ぬこともある。同様にアシナガバチ(肉食蜂)も来る。アシナガバチもアレルギーの人にとっては死ぬこともある毒を持っている。そういう庭にはススメバチ(肉食蜂)もやってくる。

農薬を散布すると害虫を食べる肉食蜂(アシナガバチ)やクモも死んでしまう。ところが毛虫は年に数回発生するので、その度に農薬を散布する必要が生まれる。それより肉食鉢やクモやカナヘビや鳥が来やすい環境を作った方が良い!とする人もいる。それでもツバキ科に発生するチャドクガはやばい。農薬をまくか、そもそも植えないようにする。

BT剤は幼虫によく効き、天敵となる蜂・クモには効かないので(効きづらいだけ)毛虫芋虫だけを駆除できる。ただ、毛虫・芋虫がいなくなったら肉食蜂も寄ってこなくなるわけで、結局自然に任せるのが一番かもしれない。農薬は「このままじゃヤバイ!」ってときの最終手段だと考える。
●そもそも虫が一切ダメ!な場合は下手に植えない方がいい。できるだけ庭木を減らすように、砂利や敷石を敷いてカバーして土部分を減らすといいです。

雑記

一覧

カラスウリアケビ・アマチャヅルなどツタ系はやめておいた方がいい。
●タラの木は、繁殖、繁茂が激しい。タラの芽を食べるのであれば。
ブナは生長が遅い。
●栗は大木になり、虫が付く。ちゃんと剪定すれば問題ない。
●日本自生の植物(和物)の方が病害虫に強い。
ナツツバキヤマボウシが無難
●何年かすると枝が張って雑木が鬱蒼とする。そういうのが好きな人もいるがヤブ蚊を発生させるので好ましくはない。
●雑木林の株元が苔むしたような環境なんてそうそうできない。
●暑さに弱い植物を「木の下に植えたらいい」という記述があるが、実際には木の下は根が張ってカチカチってことが多い。
●手間のかかる庭は歳を取ると管理できなくなる。手間のかからない庭を目指すといいです。手間がかからない庭にするには「土の部分を減らす」のが一番。砂利・敷石などで土部分を減らす。ナチュラルには程遠いが背に腹は替えられない。
●空き家の庭木は法律上、部外者には手を出せない。空家にするなら庭木は切り倒すか、管理を親戚などにお願いするかする。そういう話し合いはしておくべき。庭木を植えるのは犬猫を飼うのと同じように責任がある…と考えた方がいい(トラブルを避けるために)。
●都市部でツルウメモドキなどを店で買うとかなり高価だが、山には普通に生えている。そういうのを見ると「田舎は宝が眠っている」と思う人もいる。
●西洋タンポポ(良く見かける普通の黄色いの)は、幾らでも増えるし、季節感も全く無い。植えるなら日本自生のタンポポを。

ナチュラルガーデンは手間は掛かる

ナチュラル=自然=あるがまま→手間が掛からない→放置でOK、とはいきません。これは日本全体の里山でも同じことで、里山にマツタケが生えたり、様々な収穫があったり、動物が住める環境であり続ける――つまり人間にとっても動植物にとってもよい里山である――のは、実はほかならぬ「人間の手が加わっていた」からで、自然は「放置」ではないわけです。つまりナチュラルガーデンといっても、それなりに手間が掛かります。
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