ハイドロカルチャーの植え付け手順・栽培管理

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ハイドロカルチャーの植え付け手順

ハイドロカルチャーとはハイドロ(=水)カルチャー(=栽培)…つまり水耕栽培のことで、主にハイドロボールといった人工の土で栽培すること。清潔・無菌の土を使うので、室内栽培に適しています。

ハイドロカルチャーは大抵はガラス器に水を溜めるため、日光をしっかりあてていると、「苔」「藻」が発生して非常に見苦しくなります。また日光を当てると、水温が上昇し、根を傷めます。そこで、日光は植物が必要とする最低限に抑えたい。結果、ハイドロカルチャーで使い植物は、耐陰性のある(日陰でも育つような)植物が適しています。

苔・藻が目立つようになるので、結局半年〜1年に一回、取り出して洗って取り替えることになるため、鉢植えの植物よりむしろ、手間はかかるかもしれない(気にしないなら放置でいいけど)。そこで、陶器の穴あき鉢にセラミスグラニューで植え付けるというのも選択肢に入れるといいです。
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準備するもの

ハイドロカルチャーで必要なもの
植え付ける植物

ハイドロボール
ゼオライトかミリオンA
イオン交換樹脂栄養剤

だけです。ネットショップではハイドロカルチャー栽培セットで一通り揃っているものも販売しているので、最初に始める場合はこれを購入するといいです。
ハイドロカルチャーセット
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他にも素材がありますので、興味があれば、以下のページを参考にしてください

①栽培する植物を用意する

できれば水耕栽培で根を出した「ハイドロカルチャー用の苗」を買って、それを植え付けるといいです。
ハイドロカルチャー 苗
ハイドロカルチャー 苗の購入はこちら
もしくは、根のついた植物を用意し、土をすべて落とします。土がついていると腐って、水が汚れてしまいますので、水流で全てを洗い流しましょう。土植えからハイドロへの植え替えはリスクが伴うので、少しくらい高くてもできればハイドロ用の苗(土を使わず水栽培された苗)を使ったほうが無難。
ハイドロカルチャーの植え付け手順・栽培管理:補足情報
土植えで伸びた根は、土用の「根」で、水耕栽培には適しておらず、それを植えても植物は水耕栽培用の根を生やし直します。土を落としてハイドロカルチャーにしても、生え変わるのですが、植物の性質によっては、生え変わるときに、そのまま水切れしたり、根腐れして枯れてしまいます。

そこで植物の枝を切って水挿しをして、水耕栽培用の根を出させてから、ハイドロカルチャーに植え付けてもいいです(一番無難なのはハイドロ用の苗を買うこと)。
ハイドロカルチャーの植え付け手順・栽培管理:補足情報
水挿しは、ハイドロにしたい植物の枝を10cmほど切って、下葉を取り、切り口に発根剤を塗って、水につけて、明るい日陰〜半日陰で管理していると発根します。発根したものをハイドロに植え付けます。
発根剤
発根剤の購入はこちら

②植え付ける

ハイドロカルチャーの植え付け手順・栽培管理:②植え付ける
底に穴の空いていない、ガラス器などを用意し、その底にミリオンAかゼオライトを器の底が見えなくなる程度入れます。これらは水が腐るのを防止するので入れた方が断然よいですが、頻繁に…4日〜7日に一回、水を換えるのであれば、なくてもいいし、ない方が水換えは楽です。
ガラス器 ハイドロ
ガラス器 ハイドロの購入はこちら
ゼオライト
ゼオライトの購入はこちら
ハイドロカルチャーの植え付け手順・栽培管理:補足情報
その上にハイドロボールを器の高さの3分の1ほど入れます。ハイドロボールは前もって粉が出なくなるまで洗っておきます。液体肥料を使わないのであれば、ここでイオン交換樹脂栄養剤を説明書きにあるとおりに入れます。
ハイドロボール
ハイドロボールの購入はこちら
イオン交換樹脂栄養剤
イオン交換樹脂栄養剤の購入はこちら
●色つきのハイドロボールやネオコールなどがあります。ですが、この塗装部分がはがれやすく、色つきの粉がガラスの器にひっついて汚く見えます。よく洗ってから使いましょう。
ハイドロカルチャーの植え付け手順・栽培管理:補足情報
株を入れて、ハイドロボールを入れて、適切な高さまで、隙間を詰めていきます。

③水をやる

器の4分の1〜5分の1ほど水を入れ、その水がなくなってから2日か3日経ってから、水を入れるようにします。つまり根は水に浸かっていません。ずっと水に浸かっている状態は避けますし、根は呼吸しているので、器内に水がない期間がある程度あるようにします。

その後の管理

管理場所

室内の明るいところで管理します。直射日光が当たると苔・藻が湧きやすく、風通しが悪いとカビが湧きやすいです。風通しの良い、直射日光の当たらない場所で管理します。少量のカビであれば、取り除けばいいですが、どうにもならないなら、植え替えをしましょう。

水やりのコツ

器内に水がなくなってから、2日か3日経ってから、器の4分の1〜5分の1ほど水を入れます。これを繰り返します。ガラス器ではない場合は、水位計を設置して、水やりの判断をするようにします。
水位計
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水をやりすぎたら…ティッシュで吸い出す・器を傾けて流す・スポイト状のもので吸いだして調節します。100円均一に化粧品の詰め替え用や小動物の餌やり用の注射器がありますので、これがいいです。
小動物餌やり注射器
小動物餌やり注射器の購入はこちら
カラーサンドで植え付けていて、注射器の針を入れるスペースすらない場合は、吸水性のよいしっかりした紙を張り子の要領でカラーサンドの上に隙間なく密着させ手でしっかり押さえながら器を傾けると、中身を崩さずに水を流しだせます。紙は100円均一の安い半紙でOK(キッチンペーパーも使えるかもしれないですが試してないです)、紙に切れ込みを入れたり小さくちぎってから重ねたりすると幹の周囲を紙で固めることができます。紙にカラーサンドが付着しても少量なので、乾いた後で器に戻しておけばよいです。

肥料

肥料は生育するときの栄養であって、弱った植物を回復させるものではないです。植え替え直後は液体肥料をやらないでください。植え替えは植物にとってダメージで、このダメージを取り返す前に肥料をやると調子を崩してしまいます。

植え替えして、2週間以上経ち、気温が15度以上の環境で、柔らか日光が当たって、根が伸びていて、葉が生育をしているようなら薄い液体肥料をやると、よく生育します。ただ、肥料をやると苔・藻が発生しやすいので、葉っぱに薄い液体肥料を塗るといいです。これなら水に肥料成分が入らず、植物が肥料を吸収できます。

植え替え

イオン交換樹脂栄養剤やゼオライトは植物の老廃物を吸着するんですが、それにも限界があり、効果が弱くなってきます。また、どうしても苔・藻が生えるので、綺麗に保ちたいなら、半年〜1年に一回、植え替えをします。

植え替えは越冬し、これから生育する直前の春(4月〜5月)がよいです。ただ気温があれば大丈夫。室内で管理していて温度が5度以下にならないならば、冬でも植え替えしても枯れない。

植え替えは、器から株を取り出し、傷んで変色した根を取り除きます。放置していると植え替え後の水の汚れの原因になりますし、取り除いた方が調子がいいです。落とした根の割合と同じくらいに葉っぱ・茎を落とします。残しておくと根に負担がかかって調子を崩します。特にプミラ・ワイヤープランツなどは葉茎は整理しないと回復せずに枯れることもあります。
●植え替えまでしなくても、ハイドロの植物をたまに抜いてみて、変色した根をさばくと、生育が良くなる。根を切るのは春から秋の間。冬にやると傷んでしまいます。
●ハイドロから土植えにすることもできる。ただしハイドロに慣れた「根」から土用の「根」に生え変わるまでは、メネデールを入れた水をやり、土用の根が出るまでは水は多めにやる。土に馴染んだら根腐れしないように水は控える。

雑記

●100円均一の苗を使って育てると、失敗しても腹が立たないです。まずは100円均一から始めて、コツをつかんでからにするといいです。
●表面に白いものが見られることがある。これは水道水のミネラル・カルキなので洗えば消えます。
●根の生え変わりで水切れ置きやすいのはワイヤープランツ、プミラなど。対応策は、植え替えのときに、地上部の葉っぱを裁いて、負担を減らす。
●土付きの苗には農薬が残っている。人には影響はないが、アクアリウムにこれらの苗を、購入後すぐに利用すると、農薬で魚が死ぬことがある。一ヶ月ほど無農薬で栽培して、農薬を抜いてからアクアリウムに利用すると良い。
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