トマトの割果・裂果の原因と予防

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トマトが裂果(実割れ)する理由

トマトが割れる理由は、皮が硬くなったのに、果実内に栄養が集まって膨張した結果、皮が破れる――ということです。よく言われるのが雨に当たると割れるというもの、ですが、これだけでなく、いくつかの理由があります。このページではトマトの裂果についてまとめています。
まとめ
●乾燥ぎみに栽培していて、その後に雨が降るなどすると水を吸い上げて裂果する。
●果実に水が当たると裂果する。
●雨はトマト栽培にとって鬼門。軒下やベランダ栽培だと起きにくい(起きないわけじゃないけど)。
●果実に日光が当たりすぎて裂果する。ふくろがけすると予防できる。
●裂果を放置しているとナメクジなどにたかられる。
●あんまり気にしない。裂果して収穫できるならし、ダメなら廃棄。

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原因と予防

水不足後の雨と水やり

トマト栽培では基本的に水やりは控えめにするものです。水やりを控えた方が甘くなるのもありますし、そもそも乾燥に強く過湿に弱い性質の植物ですからね。それで水やりを減らして、乾燥状態になると必然トマトの皮が硬くなります。その後に水をしっかりやると、株が勢いよく水を吸い上げて果実に入って膨らみ、縮んでいたものが復帰するときに割けます。これは水やりをミスったってこともありますが、雨が降って…ってこともあります。大体の原因は雨ですね。これはもうしょうがないことです。

また、果実が雨(水)に当たっても裂果するため、雨はトマト栽培にとってなかなかの鬼門です。

予防法は乾燥させないことと、雨に当てないことだけど、トマトって基本的に乾燥させて栽培するのである程度はしょうがないですね。お天気にはかないません。トマトをビニール栽培するのはこういうメリット(水量のコントロール)もあるんですね。

水に当たる

トマトの実は表面からも水を吸収しているため、果実の表面に水があたるとそれを吸収して裂果する。雨、水やりで裂果することもあるし、収穫後に水洗いしただけでパックリ割れることがあります。収穫後の裂果は食べる分には問題はないのでいいんですが、そのくらいに繊細です。

雨に当たると実が裂ける。ベランダで育てていると問題ない。畑の場合は雨除けをするか、袋がけをする。割果しにくい品種があるので、畑で植えるときはそれを植えるといいです。

裂果は病気ではないので、食べるのに問題はないんですが、気づかずに畑やベランダ栽培で放置しているとナメクジなどがたかるので、そうなる前に収穫してしまうか廃棄します。
●果実の表面は水分などを吸収している。トマトにカルシウム入りスプレーをして尻腐れが予防できるのは表面から吸収しているため。
●収穫可能であれば、雨が降る前に収穫してしまいましょう。
●裂果の原因は水やりか、水に当たることか?で議論になることがありますが、両方です。どちらも原因です。どちらがより主要因なのかは、状況によります。

日に当たりすぎる

日に当たる
日に当たると皮が硬くなり、伸縮性が無くなって割れます。これは上記の「水不足した後に雨が降る」のとセットで、皮が硬くなってしまうと、その後に雨が降って水を吸い上げると裂果しやすいです。

予防法としては袋がけをしたり、遮光すること。果実が葉っぱの陰に隠れるだけで効果があるらしいです。袋がけはあんまり見たことないです。面倒だし。

熟しすぎ

トマト栽培をする人は、収穫後に常温で放置して追熟したものではなく、木になった状態での完熟…「樹上完熟」を目指します。でも、完全に真っ赤になるまで待っていると、裂果(実割れ)してます。

これは熟しすぎて裂果(実割れ)するのか、単に長期間栽培したから裂果する機会が増えるだけなのかは分からないんですが、気がついたら割れているってことはよくあります。それに熟し切る丁度前日くらいに鳥が食べにきますし、8割くらい熟したと思ったら収穫した方が無難です。あとは常温で放置して追熟させればいいです。
●追熟も長いと腐りますよ。

気にしない

病気じゃないんだから気にしない方がいいです。食べられるなら食べる。食べられないなら食べないってだけで。ところで裂果(実割れ)は品種によって発生しやすさがありますので、品種を替えるのも手です。

あと、大玉は1株あたりの収穫「数」が少なくなるため、1個が裂果すると精神的なダメージが大きいです。そこでミニトマトミディトマトのように、数が取れるものに切り替えるのも手です。

雑記

●雨に当たると実が割れる。その対策は雨に掛からないようにする。実だけでなく茎(実と枝をつなぐ部分)にも掛からないようにしないと割れる。
●青い状態で袋がけすると、赤くなりにくいので、赤くなってから袋掛けする。
●果裂(=実が裂けること)の原因はハッキリしない。実の袋がけにもある程度は効果があるともされる(赤くなってからの袋がけ)。過潅水(=水のやりすぎ)でも果裂は起きるし、気温も関係するかもしれない。
●日当たりがよすぎても果裂する。皮の水分が減り、果実の成長に耐えられず割れる――とも言われます。袋がけにはコレを防ぐ効果もある。株を密生させて果実に日が当たりづらくしたり、葉っぱで日よけにするなどで予防する。
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