ブラシの木(カリステモン)の育て方…植えてはいけない?その理由は?

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ブラシノキの基礎データ
ブラシノキ
科名フトモモ科
属名ブラシノキ属
学名Callistemon speciosus
別名カリステモン・キンポウジュ(金宝樹)・ハナマキ(花槙)・ボトルブラッシュ
水やり水控え目
場所外の日なた
難易度中級者向け
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開花
植え
肥料
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ブラシノキとは?

ブラシの木(カリステモン)はオーストラリア原産フトモモ科の常緑低木。非常に独特の花が5月あたりに開花する。花が咲くまで3年くらい掛かるが一度咲くと毎年咲きます。花が変わっていて目を引きますが、キャラクターがあまりに独特なので、植える場所を考えた方がいいです。
樹高1m〜3m

育て方のまとめ

●鉢植えは水のやりすぎに注意。
肥料は2月6月と9月に化成肥料。やらなくてもいい。
●夏の暑さに強い。
●冬の寒さに弱い。寒冷地では冬は室内へ。関東以西であれば戸外で越冬も可能。
●移植を嫌う。植え替え・植え付けをする場合は、根の土を崩さないこと。崩すと枯れることも。
●花の先から枝が伸びて、そこに花がつくので花が萎んでも花は落とさない。

その他のオーストラリア原産の植物は
を参考に。

植えてはいけない?植える前に知っておくこと

ブラシの木は庭植え(地植え)にすると、ちょっと困ることがある、という話もあります。

一つは横にやたらと広がるという問題です。花が咲くと、その花の咲きに枝が出るのですね。ということは花がしぼんでもそのままにしておく。となるとどんどん横に広がっていきます。邪魔ななんですよね。樹高2m〜3mに対して横幅4m〜5mくらいになります。

もう一つはしぼんだ花が汚い、花びらがたくさん落ちるっておとです。花が萎んでも剪定できないので、そのまま枝に残り、汚い。花びらが落ちても、桜の花びらのような可憐さはないです。まぁ、そんなことは分かっていたんだ!って言われるとそうなんですが、きびしいものがありますよね。

植える前にこの点を考えておくといいです。

水やり

鉢植えの場合は、土が乾いていたら水をやるようにします。冬は生育が鈍くなりますし、水の蒸発も少ないので、水を控えてください。

ブラシの木は乾燥に強く、反対に過湿に弱いです。水をやりすぎると根が腐ってしまいます。土が濡れているなら水をやらないようにしてください。また受け皿に水がたまっている場合は捨ててください。水が腐って病気になります。
●冬は土が乾いてから数日たって水をやるようにします。
●冬でも夏でも水は鉢底から染み出すくらいにしっかりとやってください。「冬に水を控える」というのは頻度であって水の量ではありません。毎日ちょっとずつ水をやるというのが、一番根腐れを起こしやすいです。


庭植えの場合は水やりはほぼ不要です。真夏に乾燥するようなら水をやる程度です。ただし植え付けて2年は根が広がりきっていないため、水切れを起こしやすい。特に一年目の夏は庭植えでも水やりをしましょう。

肥料

肥料が多いと花つきが悪くなります。ですが、あまりにやせ地で育ちが鈍いなら肥料をやります。肥料は2月と花の後の6月です。2月は寒肥として春以降の生育を助けるもの。6月は花が咲いて体力が無くなるのでその補給。出来れば9月にも。9月は冬の準備です。年に2回か3回、化成肥料をあげてください。

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植え付け・植えかえ

時期

寒さに弱いので、植え付け・植え替えは気温が上昇する4月〜9月が適した時期。

用土

水はけの良い土を好みます。用土は一般的な花と土の培養土か、赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。
●小さな苗は寒さに弱いです。庭に植える場合は寒風が当たらない場所に植えます。もしくは鉢植えにして室内管理します。

鉢の植え替えの手順

鉢の底から根が出ていると根詰まりのサインです。植え替えをします。古い鉢から取り出して、一回り大きな新しい鉢に植え替えをします。その際、古い土を落とさないでください。古い土を落とすと根が傷ついてしまい、生育が鈍くなったり、枯れてしまうこともあります。

庭への植え付け

ブラシの木(カリステモン)大きく育つ植物なので、植える時は広いスペースを取ること(横幅2m〜3m)。大きく育ってから移植することが出来ないので、植える場所はよく検討すること。苗の土を落とさないようにします。

中性か弱酸性の土を好みます。日本の土は一般的に弱酸性なので問題ありません。酸性に傾いている場合は苦土石灰を混ぜておきましょう。

植え付けの2週間前に直径30cm、深さ30cmの穴をほって、必要であれば苦土石灰を混ぜて中和させます。1週間寝かせてから、腐葉土か堆肥を庭土に対して2割ほど混ぜ込んでおきます。そこに緩効性化成肥料を少量入れて混ぜて、水はけが悪いなら川砂・軽石などを足して水はけをよくしてから植え付けます。

さらに1週間寝かせてから、用土を半分戻して、苗を入れ、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやって完成です。

増やし方(挿木・種子)

ブラシの木(カリステモン)挿し木で簡単に発根します。また種子からも発芽します。もしくは種子から増やします。木に虫の卵のような実が出来るので、木に1年以上ついていたものから種子を取り出して蒔くと発芽します。種子は5月初旬くらいに蒔きます。

管理場所・日当たり

ブラシの木(カリステモン)はオーストラリア原産で暑さと乾燥に強いです。直射日光にも負けません。春から秋は戸外でしっかりと日に当てます。半日陰・日陰でも生育するのですが、花つきが悪くなるので日当たりで栽培しましょう。

越冬について

ブラシの木は、冬の寒さに弱いです。弱いと言っても霜や土の凍結で一発で枯れるわけではないので、寒冷地でなければ戸外で越冬が可能です。しかし、霜に当たったり、土が凍結すると傷んでしまうので、根元に腐葉土をかぶせて凍結を防いだり、霜に当たらない場所で管理するのが好ましいです。寒風が直撃すると葉っぱが傷みます。
●夏に日当たりがよくて、冬に霜が当たらないなんてそんな都合のいい場所があればいいですが……まぁ、普通は多少の傷みは気にしません。
暖地なら戸外の庭植えで何ら問題ありません。寒冷地は鉢植えにして冬は室内に取り込みます。中間地は微妙。沿岸部は戸外越冬可能ですが、心配ならば鉢植えにして室内に取り込むか、冬だけ軒下に移動させます。
●投稿者さんによると、宇都宮のマイナス5度になる土地でも戸外で越冬出来ている新潟県新発田市の戸外で4m位に育っています…だそうです。参考に。
●株が小さいうちは耐寒性が弱いです。暖地以外では株が小さいうちは鉢植えにして冬は室内に取り込むようにした方が良いです。

剪定

剪定は邪魔な枝を落とすだけ
5月・6月に咲く花は春に出た新芽の枝につくので、剪定は新芽が出る前の3月上旬までにします。この時期までに枝を落とせば花つきに影響はありません。

剪定そのものは
●邪魔な枝を落とす
●ひこばえを落とす
だけです。

「邪魔な枝を落とす」は風通しを良くして、樹形を整えるもの。「ひこばえを落とす」は根元からシュッと伸びる枝を根元から切ってしまうことです。ひこばえは勢いがいいですが、花が咲かないです。これを放置してしまうと本体の成長が鈍くなります。
●刈り込みには強いです

害虫
なし。

特徴・由来・伝承

赤か白のブラシのような花が咲く。日本では「ブラシの木」の名前で流通していることが多いが、学名のカリステモンや、ハナマキ(花槙=花がマキの葉に似ているから)、キンポウジュ(金宝樹)もあります。

オーストラリア原産。花が終わると実がつく。その実はオーストラリアの森林火災をきっかけに発芽する。
奇妙な花のつきかた
花の先に枝が生えるので、団子の串のように、花を枝が串刺しにしているように花がつく。花が終わると花の先から枝が出てくるので、花が萎んでも花を落としてはいけない(邪魔なら落としていいんですけど)。出てきた枝の先に翌年の花がつきます。
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