パキフィツム・月美人の育て方…丸くむっちりとした肉厚な葉っぱの多肉植物

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パキフィツム・月美人の基礎データ

パキフィツム・月美人
科名
ベンケイソウ科
属名
パキフィツム属
学名
Pachyphytum oviferum 'Tsukibijin'
水やり
たまにやる程度
場所
外の日なた
難易度
初心者向け
パキフィツム・月美人の開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

月美人とは?

月美人はベンケイソウ科パキフィツム属のメキシコ原産の多肉植物。月美人は星美人(Pachyphytum oviferum)の品種ということになっていますが、もともと似ている上に交配や個体差があったり、流通で混乱もあり、区別はつきづらくなっています。もう「同じ種」とすることもあります。育て方は同じなのであんまり気にしないでもいいです。

月美人は丸くむっちりとした肉厚な葉っぱが魅力的で、多肉植物の中でも見かけが際立ってかわいい植物です。屋外の日当たりの良いところを好みますが、日当たりがよければ、屋内でも育てることができます。その他の多肉植物と同様に、月美人も手入れがとても簡単で、正しく育てれば(適度な水やり、適当な土、日光を与えれば)なんの問題もなく育ちます。

月美人は葉の見た目でも十分楽しめますが、その上きれいな花を咲かせます。小さく冬から春にかけて、1cmくらいのベルの形をした花が咲きます。花びらの先にかけてオレンジ色から赤色となります。

月美人の管理場所

屋外の日当たりの良いところを好みますが、日当たりがよければ屋内でも育てることができます。日当たりが悪いと徒長しますので、とにかく春と秋は日当たりで管理し、キュっと詰まった株を作りましょう。

屋内で管理する場合は、冷暖房の風に直接当たらないようにしてください。冷暖房の風は非常に乾燥していて、これが直に当たっていると、多肉植物とはいえ乾燥しすぎて枯れてしまいます。

雨曝しにしない

屋外の場所でも雨があたらない場所で管理したほうが良いでしょう。葉っぱの隙間に水が溜まると、水が腐って、月美人が痛んだり、枯れることがあります。葉っぱの隙間に水が入り込んで、しかも蒸発しないようならば、ティッシュでコヨリを作って水を吸い取りましょう。

夏の管理場所

急激に強い日差しをあてると葉焼けを起こします。これを避けるには、春からしっかりと日差しに慣れさせないといけません。葉焼けするのであれば寒冷紗やヨシズなどで遮光してあげます。また、夏の暑さに弱いので半日陰か室内に移動させた方が良いでしょう。

越冬

霜が降りるような季節と地域では冬は屋内に鉢をいれて育ててください。多少の霜(0度)には負けないですが強い霜(マイナス5度)には負けて枯れるし、傷むので霜には当てない方がよいでしょう。霜が降りる地域では軒下で管理すれば越冬しますが、強い寒波が来ると枯れるので、冬は室内で管理するのが無難でしょう。株が貧弱になるので、冬もできるだけ日光に当てたほうが良いです。日光が少ないと病気にもなりやすいです。

月美人の水やり

月美人に水やりが必要かどうか見定めるには、葉をよくみればわかります。葉がプリプリとしてはりがあれば、水やりは必要ありません。反対に葉にシワがはいっていたり、柔らかかったりすると、水やりが必要です。

多肉植物を育てるときに起こるほとんどの問題は、根腐れなどの水やりのし過ぎからおこるものです。多肉植物の場合は、水やりしすぎよりも水やりが少し足りないぐらいの方が、まだ良いでしょう。多肉植物にたくさんの水やりは必要ありません。葉っぱの隙間に水が溜まると、水が腐って、月美人が痛んだり、枯れることがあります。水をやるときは上からかけないで土にやってください。

また鉢の下に受け皿などを置いている場合は必ず水が溜まってないかどうか確認して溜まっているようだったら水を捨ててください。

土の表面が乾いていても、水を存分にあげないようにしてください。深さ10センチくらいのところまで乾いているようでしたら、軽く水やりをしてください。

夏の水やり

夏に休眠に近い状態になることから夏は水を吸い上げる力が弱くなります。水をあげると土に水が残って根腐れを起こす原因になるので、ほぼ断水に近い状態にしたほうがよいでしょう。2ヶ月断水しても枯れることは無いです。

冬の水やり

冬も寒さで休眠してしまうので、ほぼ断水か、やるとしても少量とします。鉢の中の土まで乾燥してカラカラになってから土の表面を少し濡らす程度の水をやるようにします。

月美人の肥料

基本的に肥料はやらなくてもいいですし、肥料が多いと徒長して不恰好になりがちですし、根腐れの原因となります。休眠期の冬と元気のない夏を避けて、春と秋の生育期に、必要であれば肥料をあげてください。二週間に一回、うすめた液体肥料をやると生育がよくなります。

月美人の植え替え

時期・頻度

植え替え・挿し芽などは生育時期のはじまりとなる4月前後に行います。この頃にやるとのちの生育時期に生育してまとまりやすいです。

大体2年に一回植え替えをして、根詰まりを防ぎましょう。根詰まりすると下葉から枯れてきて、気根が伸びて来ます。そのままでも簡単には枯れないですが、植え替えた方が綺麗です。

用土

鉢と土の用意:小石(鉢底石)を鉢の下に敷き詰めて、もしあれば、サボテン用か多肉植物用の土を使ってください。なければ、その上から水はけのよいもの、(例 市販のサボテンまたは多肉植物用の土や手作りブレンド土)、ブレンド土には赤玉土3+鹿沼土2+軽石2+腐葉土3を用います。 土が多いと、水が残りやすく根腐れの原因になりますので、鉢底に敷く軽石を厚く敷いて水はけをよくします。
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植え替えの手順

植え替えの10日前から水やりを止め、乾燥させておきます。

古い鉢から株を取り出し、古い土を半分ほど落とし、傷んだ根を取り除いておきます。葉に白い粉がついているので、これが落ちないように丁寧に扱いましょう。

鉢の底の穴を鉢底網で塞いで、三分の一から二分の一まで鉢底石(軽石)を敷いてください。月美人は根が浅いので、鉢は深いものでなくていいです。株を入れて、用土を入れて、そのまま水をやらずに日陰で2週間ほど養生してから、水やりを再開し、日当たりに移動させてください。

鉢の幅は20cmから30cmあると、増えたときに横に広がって生えることができるのでおすすめです。 また、苗が植えられていた部分よりも深く植え替えると、キュっと締まって仕立てられます。植え替えのときに株分けも可能です。

月美人の挿し芽・葉挿し

さし芽、葉挿しするために月美人を切ったり、傷つけたりする場合は一番元気のよい春に行うほうが良いでしょう。

わき芽をしたときに切った茎からさし芽ができます。切り口が湿っていたら乾いた場所に縦にして日陰で4、5日かけて切り口を乾燥させてください。根っこがでてきたら植えつけしてください。

自然に落ちた葉は葉ざしをすることにより、株を増やすことができます。鉢植えの乾いた土の上に置いて霧吹きで湿らせる程度に水やりを発根したらそのまま植え替えしてください。

月美人の病気・害虫

アブラムシヨトウムシカイガラムシなどが発生することがあります。
軟腐病も発生しますが、これはようは過湿です。水やりが多い、雨晒し、土の水はけが悪いなどですので、対処すれば予防は可能です。もしも腐って枯れてきたら、まだ健康な部分を切って挿木して株を更新するといいです。

由来

英語名ではMoonstone, 属名 パキフィツムというのはギリシャ語で太った植物という意味です。月美人と月下美人は違います。月下美人はクジャクサボテンの仲間で全然別種のものです。
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