チューリップの花後の処理と管理・掘り上げについて

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チューリップの性質について

チューリップは秋に植えて、冬を越し、春に花を咲かせ、夏には休眠する球根植物です。このサイクルを毎年繰り返すことになります。よってアサガオペチュニアアジサイが咲く頃にはチューリップは花の時期を終え、休眠に向かう時期になります。

ここでは春に花を咲かせた後にどう処理していくか?について書いています。
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花が終われば茎の根元から摘む

チューリップの花後の処理と管理・掘り上げについて:花が終われば茎の根元から摘む
4月〜5月ごろ、チューリップの花が萎んできたら、花を摘みます。チューリップに限らずですが、花を残していると種子を作ろうとして栄養が種子に回り、株(球根)が衰えてしまいます。摘むときは花の茎の根元から、清潔なハサミやナイフで切ってください(葉っぱは落とさない)。茎を長く残すとそこが腐って病気になることがあります。

ハサミは消毒を…ウィルス病に注意

チューリップはウィルス病に非常に簡単に感染します。感染したチューリップを切ったハサミで健常チューリップを切れば一発で感染です。感染チューリップは花が変ですから、植えた覚えのない形状のチューリップが咲いたら、感染が広がらないうちに掘り起こして廃棄しましょう。

チューリップの花茎を切る道具(ハサミ・ナイフ)は必ず消毒してから使用します。ガスバーナーで炙るか、消毒薬に浸して消毒します。
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種子もできる

チューリップというと球根植物というイメージがあって「種子もできるの?」と思うかもしれませんが、もちろん種子もできます。種子が出来ないと品種改良が出来ません。ただ種子から育てると花が咲くまで6年ほど掛かるので大変なんです。やっぱ球根が便利です。球根だと毎年、同じ品種が分球で増えますからね。

切花として

しおれる前に切って切花として楽しむのもいいです。特に室内より戸外の方が暖かい時期ならば、切花にして室内で楽しんだ方が長く楽しめることもあります。

開花後から休眠・掘り上げまで

葉っぱが黄色くなるまでは、日に当てて育てる

チューリップの花後の処理と管理・掘り上げについて:葉っぱが黄色くなるまでは、日に当てて育てる
花がなくなってもすぐには休眠しません。しばらくは葉っぱが青々としているので、日光に当てて、水をやり、肥料をやってください。肥料は液体肥料が便利なので液体肥料を1週に一回程度やります。この時期にしっかりと日光に当てると球根が充実して、来年の花芽を球根内に作ります。よって来年咲くかどうかはこの時期に掛かっています。

葉っぱで光合成して株を充実させるので、葉っぱは落とさないでください。ただし葉っぱが傷んでいるなら落とした方がいいです。

去年植えた球根は今年咲いて、しぼみます。来年咲くのは、今年咲いた球根から別れた球根です。この球根のうち、十分に栄養を溜め込んだ球根だけが来年咲きます。もしも、来年開花しなくても、葉を出して球根が太れば、その翌年には開花します。

ただし、関東以南の暖かい地域では花後にすぐに高温になり、球根が太る前に休眠に入ってしまうため、来年以降の開花は難しいです。関東以南では開花が終わったらすぐに掘り上げて廃棄してしまい、毎年新しい球根を買い替えるのが一般的です。

葉っぱが黄色くなったら休眠の合図

気温が高くなってくるとチューリップの葉っぱが黄色く変色してきます。休眠する合図です。鉢植えであれば、水やりせず、雨の当たらない日陰で管理すれば、そのまま植えっぱなしで夏を越します。庭植えは基本的に掘り上げましょう。

植えた球根の横に、小さな球根ができています。この子球根は最初は白く、徐々に茶色くなります。葉っぱが枯れる頃に、少し掘り返して球根が茶色くなっていたら、掘り上げ時と判断しましょう。休眠状態なので葉っぱも根も取り除いても問題ありません。

チューリップの球根は人によっては触るとかぶれます。軍手をして作業しましょう。掘り出すときに球根にスコップが当たって傷つかないようにしましょう。傷がつくと腐りやすいです。
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分球と消毒

掘り上げた時に、葉と茎をねじ切って取り除きます。土を落として、そのときに古い茶色い皮とむしり、分球します。球根には何個か新しい球根が付いています。これを割って株分け(=分球)をします。毎年、結構な勢いで増えます。大小の球根がありますが、小さいものは来年開花しません。小さいものも来年葉を出して太れば翌年以降に開花します。元になった親株も来年植えると開花しないわけじゃないんですが、花が小さく脆弱なので普通は廃棄します。

分球した球根は洗ってから、腐りにくくするために「ストレプトマイシン水和剤500倍液」に15分ほど浸して消毒します。
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これを日陰でしっかりと乾かします。日陰に新聞紙を広げて、球根をおいて乾燥させましょう。十分に乾いていないと、夏に腐りやすくなります。

掘り出した後の管理

ミカンタマネギのネットに入れて日陰の風通しの良いところで管理すると良いです。球根の状態だと品種が全然わからないので、分かるようにネットに札を入れておきましょう。

球根が湿気なければダンボールに入れておくだけでもいいです。ネットに入れるのは湿気避けです。要は変に湿気がないことです。ダンボールに入れるのも大量だと底の方は湿気やすいから注意ですが、少量なら大丈夫ですよ。
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鉢植えはそのまま夏越し

鉢植えであれば、6月〜9月は水やりせず、雨の当たらない日陰で管理すれば、そのまま植えっぱなしで夏を越します。10月〜11月に水やりを再開すればまた、春に芽が出ます。

ただし、分球させないとギチギチになってしまいますから、鉢で夏越しできても、ずっと植えっぱなしではなくて2年か3年に一回は10月に堀り出して、分球して植え替えます(夏前に掘り出すのではなく、10月に植え直すのでいいです)。

また10月に植え付けを…

掘り上げて10月まで日陰で管理しておいて、10月になったらまた植え付けます。
を参考にしてください。

雑記

基本、チューリップに球根一つに1個しか花が咲かないんで、密集させた方が綺麗に咲くんです。65センチのプランターに30個(小さい球根なら)植えても問題なく咲きます。綺麗です。ただ「ウィルス病」に感染した時に確実に全滅です。ウィルス病なんてどーでもいいわ!って人も多いでしょう。安い、珍しくない球根を集めて植えるなら密集がいいです。でも、希少な種類なら密集は避けて、株同士は10センチか15センチは離すようにしましょう。
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