デルフィニューム(オオバナヒエンソウ)の育て方

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デルフィニュームの基礎データ

デルフィニューム
科名
キンポウゲ科
属名
オオヒエンソウ属
学名
Delphinium
別名
大飛燕草、オオバナヒエンソウ
耐寒
マイナス15度〜マイナス25度
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
デルフィニュームの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

デルフィニュームの特徴は?

デルフィニウムはキンポウゲ科デルフィニウム属の多年草。日本では夏に暑さで枯れることが多いため一年草扱いとされます。透明感のある青い花を穂状につけます。秋に種を植えるか、春先に花屋さんで苗を販売されるのでこれを植えるかします。

夏の暑さに弱いので、夏越えが出来ないとよく言われますが、寒冷地では何もしなくても夏越し可能ですし、暖地であっても場所によっては風通しのいい場所で管理すると翌年も咲きます。

寒さには強いので防寒は必要ありません。
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植え付け・植えかえ・種蒔き

水はけの良い土を好みます。小さいタイプは鉢植えでいいですが、大きな品種は庭植えが必須です。

時期

秋に種子を蒔くか、三月から四月に苗が出るのでこれを植えて楽しみます。

用土は?

大きく育つ品種や寒冷地で長く育てるつもりの場合は市販の培養土6に腐葉土3と堆肥1を混ぜて使います。

中間地や暖地での栽培や、鉢植えのでの栽培の場合は市販の土をそのまま使うといいです。自作する場合は赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。

種まき

15度〜20度で発芽します。寒冷地では春、中間地・暖地では秋(9月〜10月)に種まきします。ポットやプランターに上記の栽培用土か種まき用土を入れて、種をまき、その上に土を5mmほど軽く被せます。少し手で押してタネと土を密着させるといいです。デルフィニウムは暗いところで発芽するので、新聞紙や段ボールをかぶせて光を完全に遮断して、乾燥しないように水やりをしていると、2週間で発芽します。

発芽したら、間引いてポットなら一本立ち、プランターなら適度な間隔を取って、半日陰・日当たりに移動させます。葉っぱが3枚になり、根がポット内に行き渡らないうちに、鉢や庭に植え付けてください。
普通は苗を購入して植え付けます。

鉢植えの手順は?

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。

根をいじられることを嫌うので、苗の土は落とさず、根をいじらないようにします。夏越しした場合は春か秋に植え替えをします。

植え替えをするときは、現在の鉢より一回り大きな鉢を用意します。ひと回りとは現在の鉢より1号か2号大きな鉢のことです。古い鉢から抜き、土を落とさず、根をいじらないで植え替えてください。どうしても同じ大きさに植え替える場合は、根をいじらないように少量の土を落として植え替えます。

庭植えの手順は?

庭土を深さ20センチの穴に掘り、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割混ぜて、少量の化成肥料も加えてよく混ぜます。少量というのは説明書きの半分くらいです。水はけを良くするために、作った用土で高さ10センチの盛土を作り、そこに植え付けを行います。これを高植えといいます。株同士は30センチ離してください。

最後に、しっかりと水を与えて作業が完了です。

寒冷地で庭植えにして育てた場合、数年経つと大株に成長します。そのまま放置すると蒸れて根が傷むことがあるため、定期的に掘り起こして株分けし、植え替えを行います。株分すると根を傷めて、回復が遅くなりますが、大株だと蒸れやすいのでリスクを負ってでも株分をした方がいいです。

支柱を立てましょう

太い幹に見えますが中は空洞です。強い風でポキっと折れてしまいます。支柱を立てて防ぎましょう。

管理場所・日当たり

日当たりの良い場所で管理します。日当たりが悪いと花付きが悪くなります。デルフィニュームは冷涼な高山に育つ植物で日本の夏の暑さには枯れてしまいます。特に暖地では厳しいです。よって、最初から「夏には枯れる」ものとして日当たりに庭植えにしてもいいです。
夏越しを狙うなら鉢植えにしておきましょう。

夏越し・夏の管理は?

夏…気温が30度を超えるあたりから、戸外の半日陰の風通しのよいところに移動させます。寒冷地では夏越しは可能で、年々株が大きくなります。

寒冷地でも夏に西日が当たったり、根元に日があたると枯れてしまいます。日陰を作ったり、根元にマルチングをして暑さ対策をしてください。
暖地でも夏に日陰になるようなところならば、品種にもよりますが夏越しすることがあります。

越冬・冬の管理は?

中間地・暖地であれば、防寒は不要です。あまりに寒い寒冷地では真冬に凍って枯れることがあります。それも腐葉土や藁でマルチングして凍結を防げば、越冬は可能です。

水やり

鉢植えの場合は土が乾いていたら、鉢底から水がでるくらいに水をタップリとやってください。水をやる場合は出来るだけ、花や葉っぱや茎に掛からないようにしてください。水が掛かると花はしぼみやすくなりますし、梅雨以降に葉っぱや茎に水が当たると、蒸れて傷みやすくなります。

庭植えの場合は、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。様子を見て、水やりをする程度にしておきましょう。

肥料

市販の培養土にはあらかじめ肥料が入っています。それだけでも育ちますが、大きく育つタイプではこれだけでは不足します。そこで植えるときに元肥として堆肥や腐葉土と化成肥料をやっておき、花が咲く頃に緩効性肥料か液肥を追加してください。

摘芯・切り戻し

最初の花をそのまま放置していると種子を作ろうとして、最初の花に栄養が行きます。すると次の花が咲きづらくなります。そこで最初の花は早めに切って切り花として楽しんで、脇から出てきている次のつぼみにエネルギーを注ぐようにします。

暖かい地域では早めにデルフィニュームは枯れてしまいますが、寒冷地では長い間、次の花、次の花が咲きますので、その度に切り戻しをして、何度も花を楽しみます。

病気・害虫

ウドンコ病
ウドンコ病が5月前後、花の咲く時期に発生します。デルフィニウムは過湿が苦手で、水やりが多いと立ち枯れ病というか、腐ってしまうんですが、湿度が低いとウドンコ病になるというジレンマを抱えています。ウドンコ病になった部位を早く切り捨て、処分してください。

立ち枯れ病
土の水はけが悪かったり、水のやりすぎで雑菌が繁殖して枯れてしまう状態です。

ナメクジ
ナメクジも発生します。
ナメクジは捕殺するか、誘引駆除剤を使います。もしくは飲みかけのビール缶を置いておいてワナにします。ビール酵母に寄せられたナメクジが缶の中で溺死します。溺死する程度のビールを残しておかないと、ナメクジが集まるだけになります。

特徴・由来・伝承

デルフィニウムの語源はギリシャ語のイルカ…「Delphis」から。つぼみの形がイルカに似ていることから。多年草ですが、夏の暑さに弱いために一年草扱いになりますが、決して夏越しが出来ないわけではありません。

アルカロイドの一種であるデルフィニンを含んでいて、食べると下痢・嘔吐を起こし、場合によっては死亡することも。
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