サルスベリ(百日紅)の育て方

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サルスベリの基礎データ
サルスベリ
科名ミソハギ科
属名サルスベリ属
学名Lagerstroemia indica
別名百日紅・猿滑・怕痒樹
水やり水控え目
場所外の日なた
難易度初心者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
剪定
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サルスベリ(百日紅)とは?

サルスベリはミソハギ科の落葉高木(種類によっては低木)。春に芽吹いて、夏に開花し、紅葉し落葉する。庭植えにすれば水やり不要で良く育ちます。鉢植えはいずれは庭植えにするものだと考えてください。

日当たりを好み、日光が不足すると花が咲かなくなりますので、一年を通じて日の当たる場所に植えてください。暑さ・直射日光には強いのでその点は心配ありませんが、若干寒さに弱いです。弱いといっても、東北より西の地域では露地植えで越冬可能です(よく公園や庭に植えてありますよね)。
サルスベリ:補足情報
生育力が旺盛なので放置しておくと大きくなりすぎます(樹高2mから10m)。適当に枝をさばいて大きさを調整しましょう。アジサイなどのように翌年の花芽が前年に出来るということはなく、夏の花芽は春先に出来ますので、花が終わってから冬の間に剪定すればいいです。
樹高2mから10m
サルスベリ苗
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水やり

庭植えの水やりは?

露地植え(=庭植え・地植え)にした場合、植えてから根付くまでのしばらくの間(二週間)は、乾燥しないようにしっかりと水をやってください。それ以降も植え付けして一年以内は根が張り切っておらず、水を吸い上げる力が弱いです。

植え付けして一年以内は水切れしないように様子を見て水やりをやってください。特に1年目の夏は注意しましょう。その後は日照りでも続かない限りは降雨だけで水は足ります。庭植えでも夏に水切れすると花が止まるので水切れしないように気を付けましょう。

鉢植えの水やりは?

土が乾いたら水をやります。夏は水切れしやすいので、朝と夕方の水をやりますが、それでも水切れする場合は、半日陰に移動させます。

鉢植えは庭植えよりも夏に水切れしやすい。夏は上記のように1日二回水やりをするんですが、それでも水切れする。水切れするなら半日陰で管理します。基本的には庭植えにした方がいいです。

肥料

庭植えの肥料は?

露地植え(=庭植え)の場合は植えるときに肥料を土に混ぜ込みます。その後は毎年2月と9月に緩効性化成肥料か油粕鶏糞をやる。

庭植えの場合は株の周囲に何個か穴を掘って肥料を入れて埋める。穴は根に当たらないように掘らないと、肥料が根に当たると肥料焼けを起こします。肥料は油粕1:骨粉1を混ぜたものが適しているが、化成肥料でもいいです。

鉢植えの肥料は?

生育期の春~夏(3月から9月)にかけて、一ヶ月か二ヶ月に1回、化成肥料を株の周りに溝を掘って追肥をしてください。もしくは生育期に二週間に1回液体肥料をあげてください。
鉢植えの場合だと肥料は流れ出やすいので、頻度が多くなります。

植え替え・植え付け

時期・頻度

春の新芽が出る前の3月4月あたりと、落葉する10月11月が植え替え・植え付けに適した時期。

鉢植えは二年に一回春か秋に植え替えをします。

用土

水はけのよい土で植え付けをします。用土は市販の培養土か、自作するのであれば赤玉土6腐葉土4を混ぜたものを使う。

庭植えにする場合は庭土に3割ほど腐葉土か堆肥を混ぜて用土とする。庭土が水はけが悪い場合は、川砂や腐葉土を混ぜておき、肥沃な土を好むので堆肥を混ぜ込んでおきます。

庭植えの手順は?

根鉢の部分の2倍か3倍の深さと大きさの穴…大体深さ50cm直径50cmの穴を掘って、腐葉土か堆肥を3割入れて、化成肥料を説明書きの規定量入れて、混ぜてから半分を穴に戻し、その上に株を入れて残りの土を入れていき、最後にしっかりと水をやってください。

鉢植えの手順は?

古い鉢から抜いて、古い土を半分ほど払い落して、腐った根を切ってから、新しい土で植え替えてください。新しい鉢は同じ大きさでもいいし、一回り大きな鉢でもいいです。

新しい鉢の底の穴を網で塞いで、軽石を2cmか3cm敷いて、その上に用土を入れ、株を入れ、隙間に用土を入れていきます。鉢を揺らすと、隙間ができますので、その隙間に用土を入れます。何度か繰り返して、隙間ができなくなったら、鉢底から水が出てくるくらいまで水をやります。
基本的に最後は庭植えにするもの。

挿木

新芽が出る前の3月4月か、新芽が固まった7月〜8月に挿木ができます。

育って硬くなった枝を20cmほど切って、切り口に近い部分の葉っぱを落とす。コップなどに水を張って切り口に水につけて水揚げをする。水揚げの時間は30分から1時間。
葉っぱの先まで水が行き渡り葉っぱがシャキっとなったら、赤玉土単用の苗床に斜めに挿してください。日陰で水切れしないように管理します。
赤玉土小粒
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挿木についての詳細は以下のページを参考にしてください。

栽培可能地域

九州南部・九州北部・中国・四国・関西・中部・関東南部・関東北部・東北南部・東北北部
サルスベリは南の暖かいところの植物なので寒さには若干弱い。
品種によって耐寒温度が違う。新しい品種は寒さに強いので東北でも生育する。

管理場所・日当たり

日当たりが悪いと、生育しても花が咲かなくなります。必ず日当たりで育ててください。暑さには強く問題ありません。鉢植えの場合は、土が少なく夏に水切れしやすいので注意すること。水切れするなら半日陰移動させましょう。

寒さには若干弱いとされるが、耐寒温度はマイナス5度とかマイナス15度とか。品種によって違い、最近流通しているものは寒さにかなり強く、東北でも戸外で越冬する。

剪定

冬の剪定

サルスベリ:冬の剪定
12~3月の落葉時期に剪定します。この休眠時期に枝を切ると株にダメージがありません。理想は活動する直前の3月で、この頃ならすぐに春になり傷は癒えます。冬の剪定は2年に1回か1年に1回です。

手順としては邪魔な枝を落として行きます。以下のリンクの中の「不要枝」を整理して行きます。
その上で、切り詰めていきます。サルスベリは切った方が春によく芽吹きます。強く剪定すればするほどに脇芽を出して花が増えます。枝を切り詰めるんですが、まず、「これ以上大きくなっちゃ困る」ところで切ります。太い幹も切っていいです。太い枝を切るとよく枝が出ます。後は、ざっくりと切り詰めます。
サルスベリ:補足情報
同じ高さのところで冬の剪定をすると、画像のようなコブができます。コブはみっともないですが、このコブを「目安」として切り詰めるようにするのもいいです。コブがみっともないと思うならば、コブの下で切るようにします。その切った下から芽吹きます。

休眠期なので太い枝を落としても株にダメージはありませんが、それでもノコギリを使わないといけなくらいの太い枝を切るときは癒合剤を塗って雑菌が入らないようにするといいです。
癒合剤はやらなくてもいい。一般的にはそういうことはやらない。

癒合剤
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夏の剪定(二度切り)

夏に開花した真っ盛り(8月の中旬くらい)に、一旦、花が咲いている枝を二節ほど切り戻します。すると脇枝が出てもう1回、開花します。夏に成長するサルスベリですから、脇芽を出させるとよく開花します。

ただ、夏(8月)の炎天下に重労働となりますので、体力に自信のある人はやっていいですが、自信のない人はやめておきましょう。

秋の剪定(花ガラ摘み)

花を放置しておくと画像のような実をつけます。実をつけると株が弱りやすいので、実をつける前に花を切ってしまいます。やった方がいいがやらないでもいい。

病害虫

アブラムシカイガラムシ(サルスベリフクロカイガラムシ)・ウドンコ病ハダニスス病などが発生する。
アブラムシ・カイガラムシが大量発生すると、その排泄物にカビが生えて幹や葉が黒くなります。スス病です。スス病はとにかく、害虫(アブラムシ・カイガラムシ)が発生しないようにするのがコツです。
発生させないようにするには剪定が大事です。
病害虫と対応の農薬
アブラムシ→ サンヨール液剤AL
イラガ→ サンヨール液剤AL
カイガラムシ→ サンヨール液剤AL
ケムシ→ サンヨール液剤AL
うどんこ病→ サンヨール液剤AL・ベニカX乳剤・マネージエアゾル

由来・伝承

サルスベリ:由来・伝承
幹が大きく成長すると、幹の表面の古い樹皮が剥がれ落ちて、ツルツルの表皮が現れます。それが「猿も滑り落ちる」ことから、「サルスベリ」と言われています。ですが、実際には猿は滑り落ちずに簡単に登ることが出来ます。

長期間…7月から10月の100日ほど花をつけることから「百日紅」と書いて「サルスベリ」と読みます。

学名のラジェルストレミアはドイツの植物学者リンネの知り合いの名前にちなんでいます。
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