カサブランカの育て方…真っ白な大輪の百合

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カサブランカの基礎データ

カサブランカ
科名
ユリ科
属名
ユリ属
学名
Lilium ’Casa Blanca’
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
カサブランカの開花時期…種まき時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

カサブランカとは?

カサブランカはユリ科ユリ属の球根植物。ジャボリーとホワイトオリエンタリーの交配によりできた品種です。ユリによくある内部の模様や斑点がない真っ白であるために「白い家」…家(casa)+白(Blanka)という意味から来ています。

よくカサブランカなどのユリのことをオリエンタル系と呼びます。これは東洋原産のヤマユリ・サクユリ・ウケユリなどを基本として交配してできたためです。ちなみに明治維新直後、日本の輸出品の13%がユリの球根でした。ヨーロッパにもユリはあるのですが、日本のように花が大きいユリは無く、東洋のユリは衝撃を持って受け入れられました。

カサブランカは真っ白であるために冠婚葬祭に重宝されます。花屋さんで見かけるカサブランカは比較的上に向いていますが、うつむいて咲くのが本来のユリです。

秋に植えて開花は翌年の夏。もともと東洋の植物なの日本で育てることは難しくありません。
草丈1m〜2m
花言葉高貴、純粋
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ピンクのカサブランカ?

カサブランカというと「白」が特徴なので「ピンク」のカサブランカなんて無い、と思っている人がいますが、ピンクのカサブランカなんてものもあります。ただ、まーーーあまり意味が無いので球根も切花もあまり出回りません。
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水やり

土が乾いていたら水をしっかりとあげます。鉢植えの場合、夏場の開花時期には水を切らさないように気をつけます。蒸発も激しいので朝と夕方の二回、しっかりと水をあげます。昼間に水をあげると水が夏の暑さで沸騰して根を傷めてしまいます。

乾燥に弱いので、水切れしないようにしてください。球根を掘り起こして日陰で管理していると乾燥しすぎて枯れてしまいます。植えっぱなしにするか、掘り起こして管理する時も濡らしたバーミキュライトと一緒に器に入れて、乾燥を防いで保存しましょう(面倒なので普通は植えっぱなし)。

管理場所・日当たり

半日陰を好みます。半日陰というのは、木漏れ日が当たる場所か、一日のうちで半日しか日が当らない場所です。直射日光がバリバリ当っていると傷みやすいです。具体的には建物の東側です。西側は西日が当たって乾燥しやすいので避けます。

植え付け・植えかえ

時期

球根の植え付けは休眠時期の10月か11月がもっとも適していて1月前後まで可能とされていますが、乾燥に弱いので、購入したら早めに植え付けましょう。

上根と下根

カサブランカ:上根と下根
カサブランカは球根の下だけでなく球根から伸びた茎の部分からも上根という根が生えてきます。この上根が水・肥料をよく吸収して、生育の要になるので、しっかりと上根を出させましょう。下根は水や肥料を吸収する力が弱く、球根を支えるのが主な目的の根です。

流通している芽が出たポット苗も深く植えましょう

土から芽が出ているポット苗も流通しています。これを植えるときもしっかりと「深植え」にしましょう。深植えにすると、芽は土に埋まってしまいますが、それで正解です。芽が出ている状態なのは、販売する上で、消費者に「この苗は何も植えられていない!」と思われないために仕方なく、この形になっているだけです。

用土

酸性土を嫌い、弱アルカリ性を好みますが、中性なら問題ないです。一般的な培養土を使います。自作する場合は赤玉土6腐葉土3バーミキュライト1に化成肥料を足したものを使います。
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鉢植え

8号〜10号の鉢でできれば深い鉢に球根を2個か3個を植えます。鉢はプラ鉢でもいいですし、素焼きでもいいです。カサブランカは草丈が高くなるので、重めの素焼きの方が横風で倒れにくいので、おすすめです。
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鉢底の穴を鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石(軽石)を3cmほど入れ、その上に用土を入れ、球根を植えていきます。球根は深めに植えます。深さは球根三つ分…もしくは深さ5cm〜8cmになるように植え付けます。球根は10cmほど間を空けて植えてください。

最後にしっかりと鉢底から水が出るくらいにやって、完成です。
ユーザーさんの投稿画像+テキストによる詳細な植え替えの様子をまとめています。以下のリンクからどうぞ。

庭植え

深さ30cm〜35cmほど掘り返して、苦土石灰(1平方mあたり150g)を混ぜて中和させます。中和は1週間〜10日かかるので、待って、土に腐葉土か堆肥を2割〜3割ほど入れ、用土とします。

穴に用土を半分戻して、球根が深さ10cm〜15cmになるようにし、株間を10cm〜15cm空けて植え、隙間に土を入れて、最後にしっかりと水をやって完成です。

支柱を立てる

カサブランカは草丈が1m〜2mと大きくなり、その割に茎が弱いので、横風で折れることもあります。そこで必ず支柱を立て、倒れないようにします。支柱は、後から刺してもいいですが、できれば、後から刺すと根を傷つけることがあるので、植え付けた時に立てておくといいです。

支柱は鉢なら行燈支柱。庭植えなら、長さ180cmのものを使いましょう。
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種まき

一般的には種まきではなく、球根を買って植え付けますが、開花後に種を採取できるので、ここから株を増やすこともできます。

10月〜11月に栽培用土と同じ土をビニールポットや育苗トレイに入れ、水をやっておきます。濡れた土の上に種をまきます。種の上に軽く土をかぶせて、その上に新聞紙か何かをかぶせて乾燥を防ぎましょう。

乾燥しないように水をやりつつ、火の当たらないところで管理していると、3週間で発芽します。発芽したら、通常の2倍に薄めた液体肥料を週に1回のペースでやって、明るい日陰で管理して栽培していきます。

春になったら鉢植えや庭植えにします。

作業スケジュール

芽が出たら追肥

植え付けして芽が出たら肥料をやる。芽から離して撒くとよい。でも、(距離は)それほど気にしなくても大丈夫。肥料は緩効性化成肥料を土の上からまき、水をやります。肥料は水に溶けないと吸収されないので、水をやりましょう。

春以降に追肥(3月〜夏)

3月〜4月になり、気温が上昇すると葉っぱがよく出てきます。なので液体肥料を週に一回やるか、化成肥料を1ヶ月に一回やって生育させます。日光と肥料がしっかりとあれば、葉っぱが濃い緑で分厚く、幅広になりますので、色が薄くて細い葉っぱであれば、肥料・日光などの環境を見直しましょう。

肥料は花がしぼんでも継続し、葉っぱがあるうちは施肥してください。

花ガラを摘む・切花にする

花が終わったら、すぐにしぼんだ花を摘み取ります。花は咲き終わると種を作ろうと栄養を回すので、つまずに置いておくと次のつぼみが咲きづらくなります。もちろん、種を採取する場合は、そのまま放置しておきます。

切花にすることもできますが、切花にするときは、球根を太らすために、茎は短めに…草丈の半分は残して切ってください。切花にするときは、オシベの花粉は早めに取りましょう。花粉は最初は固まっているんですが、熟すと粉になって、これが花びらにつくと汚く見えますし、服につくと取れません。

カサブランカはツボミも咲くのが特徴。ツボミの時点で切り花にしてもゆっくり開花してくれます。早めに切り花にするのも手です。、

花後〜休眠の管理

開花後、しばらくは葉っぱが残り、この葉っぱが光合成して、その栄養で球根が太り、翌年の開花の栄養になりますので、葉っぱが枯れるまでは、水をやりつつ、肥料をやりつつ、そのまま管理してください。

葉っぱが黄色くなったら、水やりは控えつつも、土が乾き切らないように水を与えてください。水を完全に断つと乾燥で枯れてしまいます。

掘り上げる(9月〜11月)

鉢植えは毎年、庭植えでも3年に一回は掘り上げて、植え直します。

9月〜10月に葉っぱが黄色くなってきたら、掘り上げの合図です。霜が降りるまでに植え直しましょう。球根を引き抜き、土を落として、球根が分球していたら、分けて、水洗いします。球根はオーソサイド剤水溶剤に30分浸けて殺菌してから植え付けます。殺菌することで病気の予防ができます。
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カサブランカの球根は乾燥に弱いため、掘り上げて保存は普通はせず、休眠時期に植え直します。保存する場合は、濡らしたバーミキュライトと一緒に器に入れて日陰で管理します。
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病気・害虫

ウィルス病
葉っぱに模様が出て、徐々に弱っていきます。感染すると治療はできず、予防するしかありません。虫によって感染したり、感染した株で使ったハサミを消毒せずに流用すると感染します。

アブラムシ
小さな虫で汁を吸うだけではなく、ウィルス病に感染させます。ベストガード水溶剤を前もって使用するか、発生したらモスビラン液剤などで駆除します。

コナジラミ
アブラムシと同じで、汁を吸う虫です。ベストガード水溶剤を使っておくといいです。

葉枯病
水のやりすぎ、土の水はけが悪いなどで発生します。ダコニール1000・トップジンM水和剤で殺菌します。
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