ユキノシタ(雪の下)の育て方

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ユキノシタの基礎データ

ユキノシタ
科名
ユキノシタ科
属名
ユキノシタ属
学名
Saxifraga stolonifera
別名
サキシフラガ・虎耳草
耐寒
マイナス20度
水やり
水を好む
場所
外の日蔭
難易度
中級者向け
ユキノシタの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

ユキノシタとは?

ユキノシタはユキノシタ科の常緑多年草半日陰か明るい日陰で育つ、頑健な植物です。花びらの下二枚が長く、独特の形をしています。種子で増え、ランナーで横へと繁殖するので、繁殖力はなかなか強いが、根が浅く、引っこ抜くのが簡単なため管理もしやすい。春〜夏に開花する。葉っぱを天ぷらやお浸し・胡麻和えにして食べることもある。

ユキノシタは湿った土を好み、乾燥に弱い植物です。その点さえクリアできれば、ほとんど手の掛からない日陰植物として重宝します。

日陰でもよく増え、草丈が低い(20cm〜50cm)のでシェードガーデンによく利用されます。

花言葉

花言葉は情愛・切実な愛情。

仲間

ダイモンジソウ…「大」の字に開花する花。多くの地域で自生しているが、変異が多い。
ハルユキノシタ…開花が少し早いユキノシタ。花びらの斑点が黄色い。
ホシザキユキノシタ…花びらの全てが短く「星形」に見える。

水やり

庭植えの場合
基本的に植えつけたら水はやりませんが、軒下など雨が落ちない場所では、土が乾いていたら水をしっかりとやってください。

鉢植えの場合
鉢植えにした場合は、土が乾いていたら水をしっかりとやってください。水をやるときは鉢の底から水がしみ出す位にやってください。ユキノシタは乾燥に弱いので土が完全に乾く前に水をやるようにしてください。

肥料

肥料は一切やりません。肥料が多いとヒョロヒョロと長くなり、弱い株になります。開花時期の5月〜7月に緩効性化成肥料を一回やるか、液体肥料を何度かやると、開花に夜消耗を防げます。

植え付け・植えかえ

時期と頻度

植え付け時期は一応3月〜6月が適していますが、真夏と真冬を避けてれば、これといってありません。苗はほとんど見たことがないので、購入するのであればネットショップで買います。もしくは種子を種まきします。ただ、種子は販売していないので、種子か株を近所でユキノシタを育てているガーデナーがいるなら、交渉して譲渡してもらいましょう。

鉢植えの場合、数年に一回植え替えをします。根が浅く、頻繁に植え替えは必要ないです。ただ、用土赤玉土は3年で経年劣化するので、3年に一回植え替えをした方がいいです。

用土

市販されている土か、庭の土に植えつけます。乾燥が苦手で、水もちのいい土を好みますので、水はけが良すぎる場合は、腐葉土堆肥を少し混ぜてください。

鉢植えの植え替え

鉢植えにするときは浅く植え、茎を横にして植えます。茎は接地すると発根して広がるので、横にしましょう。

鉢は現在より一回りか二回り大きなものに植え付けます。古い鉢から取り出して古い土を三分の一ほど落としておきます。植え替えのときに株分けも可能です。株分けは半分にして二つにするか、三つにする程度にします。細かく分けると枯れることがあります。

鉢底の穴を鉢底網で塞ぎます。網はホームセンター・百均で売っています。その上に土の流出を防ぎ、水はけをよくするための鉢底石(軽石)を2cmほど入れます。その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水やりをします。

庭植え

庭植えする場合は、前もって一週間前に深さ15cmの穴を掘って、元の土に対して2割ほどの腐葉土か堆肥を混ぜておきます。ここに株間30cmほど空けて植えます。 鉢植えの時と同じで斜めに植えるようにします。

ランナーで増やす

ユキノシタはランナーで増えます。ランナーとは「匍匐枝」のこと、横に呼びた枝が地面に触れると発根して、そこで新たな株を作り、広がっていきます。針金などでU字ピンを作って、接地させてもいいですし、何もしなくても横に呼びます。

管理場所・日当たり

ユキノシタは半日陰か日陰で育てます。耐陰性が強く、日陰でも育ちます。強い直射日光に当たると葉っぱが「葉焼け」をおこします。葉焼けを起こすのであれば、移動させるか、ヨシズなどで遮光してあげてください。

根本から匍匐糸(ホフクシ)を伸ばして横へ横へと広がっていきますが、広がった先の日光が強いと、そこで消えてしまうので、広がりすぎずに便利です。

寒さには強いので、冬は問題なく越冬可能ですが、乾燥に弱いので水やりに気をつけてください。

花ガラを摘む

花が終わったら、花茎の根元から切って取り除きます。花を咲かせると種子を作ろうとして株が弱るので、切った方が良いです。

病害虫

ナメクジ

ユキノシタは湿った日陰を好む植物なので、ナメクジが発生しやすいです。発見次第捕殺するか、薬殺、もしくはワナを仕掛けて対処します。

灰色カビ病

花などに灰色のカビが発生する病気。湿度の高い環境(湿度90%以上)で低温の梅雨時期に発生しやすい。発症したら病変部分を取り除き、できれば殺菌剤を散布する。

ハダニ

ハダニは乾燥すると発生しやすいので、ユキノシタを適切に管理しているとほとんど発生しない。葉っぱの裏に潜んでいるので、葉っぱの裏に霧吹きで水をやると発生は抑えられます。

アブラムシ

アブラムシが発生すると新芽にたかって奇形になるので、早めに駆除します。少量であれば霧吹きで吹き飛ばせばいいです。

ヨトウムシ

ヨトウムシは夜になると土中から出てきて葉っぱを食べるイモムシ。夕方になると出てくるので、待ち伏せして捕殺するか、薬剤を土に散布する。

特徴・由来・伝承

ダイモンジソウの近縁種。本州四国九州の湿った半日陰の岩場に自生しています。薬草でもあるために庭先に植えられたらしい。日陰にも耐えるのでシェードガーデンに向き、葉っぱに美しい附が入っているものは特に好まれます。

漢方薬ではないのですが、乾燥させた葉や茎が解熱などに使われ、民間療法の生薬として利用されたため、家の近くの湿っぽい場所…井戸の近くに植えられていたため、「井戸草(イドクサ)」という別名もあります。

学名のサキシフラガという名前で流通することもあります。ユキノシタという名前は寒冷地で雪が積もっても、その雪の下に生えているから〜という説もありますが、花が真っ白で花びらが垂れ下がっている様子が「雪の舌」のようだとする説などあります。
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