シャガの育て方…葉っぱは切っていい?冬は凍結に注意

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シャガの基礎データ
シャガ
科名アヤメ科
属名アヤメ属
学名Iris japonica
別名射干・胡蝶花・著莪
耐寒0度
水やり水控え目
場所外の日蔭
難易度中級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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シャガとは?

シャガはアヤメ科の常緑多年草。中国原産だが日本に古くからある。日本原産の小型の「ヒメシャガ」もある。寒さにも強く、冬でも緑のままで越冬できます。アヤメ科の植物で常緑のものは珍しいです。春に茎を伸ばしてアヤメに似た花が開花する(アヤメの色を薄くしたような花)。花は1日で枯れるが次々と開花する。日当たりの方が好ましいですが、明るい日陰でも十分生育しますので、ほかの植物が育たない日陰の場所に植えられることが多いです。地下茎を伸ばして広がり、繁殖力は強く、他の植物を駆逐することもあるので、邪魔なら引っこ抜く覚悟を持った方がいい。
草丈50cmから60cm

葉っぱは切っていい?

葉っぱを切ったからって枯れるような植物ではないです。むしろ強すぎて困るくらい。株分けのときに葉を切り戻すと回復が早いですが、切らなかったからって枯れることもないです。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

植え付け・植え替えの最も適した時期は花後の5月6月あたりですが、シャガが活動する前の3月か、夏を越した9月10月あたりでも植え付け・植え替えは問題なく可能です。

鉢植えの場合は根詰まりしやすいので毎年植え替えをします。
庭植えにしたら植え替えは不要ですが3年に1回は掘り出して株分けすると生育がよくなります。

用土

用土水捌けがよく水持ちの良い…常識的な土なら問題ない。普通の花と野菜の培養土をそのまま使うか、自作する場合は赤玉土小粒6腐葉土4を混ぜたものに緩効性化成肥料を足したものを使います。

地植えにする場合は庭土に腐葉土を2割から3割足して植え付けるようにします。

鉢植えの手順

古い鉢から取り出した株の土は3分の1ほど落として、地上部を半分ほど切り詰めておきます。新しい鉢の底の穴を網で塞いで、その上に軽石を2cmほど入れ、用土を入れ、株を入れ、隙間に用土を入れていきます。

植え替えの際に株分けも可能。3芽から5芽づつ分けて、5号鉢に別々に植えていく。株は手で切れないのでハサミやナイフで切っていく。株分けのときも地上部を半分ほど切り戻しておくと根の負担が少なくなって回復が早い。

根が浅いので根茎が土に隠れる程度に浅く植えればいいです。

庭植えの手順

庭土を深さ20cmほど掘り返して、掘り出した庭土に腐葉土を2割ほど追加して用土とします。用土を半分戻して、株を入れて、隙間に用土を詰めて、最後に水をやって完成です。

根が横へと伸びていくタイプで、深く根を張りません。苗を植える場合はポットが埋まる程度に穴を掘って埋めれば十分です。株同士は30cmほど離します。

3年に一回、掘り出して株分けするとよい。3芽から5芽づつ分けて別々に植えていく。その際に葉っぱを半分ほどの高さに切り戻すと、根の負担が減って根の広がりがよくなる。

根が浅いところを横へと移動するので、土中に仕切りを入れれば広がりを抑えられます。意図せず、広がった場合は早めに引っこ抜きます。引っこ抜けば十分抑えられます。
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管理場所・日当たり

多少の日陰でも育つので、日当たりの悪い、直射日光の当たらない、他の植物があまり生えない場所に植えることが多いです。かなり日陰でも生育はするが、日陰では花付きが悪くなりますので、半日陰が最も適しています。

繁殖力が強く、ランナー・走出枝(ソウシュツシ)でも範囲を広げていくために、思ったような範囲でとどめておくことが大変。育てるのは簡単ですが、多種の花を庭に植えようと考えている人には不向きです。

越冬

耐寒温度は0度で、強い霜や凍結には枯れてしまう。関東以西では戸外の霜の当たらない場所であれば越冬は問題ない。寒冷地では鉢にして冬は室内で管理する。

水やり

根付いてしまえば乾燥に強く、乾燥気味の環境が向いています。日本に自生するくらいなので、庭植えした場合は、植え付け直後から根付くまでの二週間は水やりをしっかりとやったら、その後は日照りでもない限りは降雨だけで十分です。

鉢植えにした場合は、土が乾いていたら水をしっかりとやりましょう。乾燥に強いが、それでも極端な乾燥にすると葉が傷んで、生育が悪くなります。

肥料

庭植えの場合は追肥は不要。

鉢植えの場合は開花前と開花後に肥料をやる。肥料は緩効性化成肥料か油かすを説明書きにあるように施す。

肥料が少ないと葉っぱが黄色くなるので、その場合は施肥の時期ではなくても液体肥料を二週に一回くらいのペースでやる。基本的に肥料は控えめでいいものなので、肥料不足で黄変するのは余程。

花ガラ摘み

花がしぼんだら摘んでしまうといいです。シャガは三倍体で種子ができないので、花ガラを放置していても株が弱ることはないんですが、見た目が悪いし、腐った花や葉っぱが病気の元になるかもしれないので、取り除いた方がいいです。

シャガの花は1日花で朝に開いて、夕方にはしぼむ。これが次々咲くので花ガラ摘みは面倒。

病害虫

ほとんどない。

特徴・由来・伝承

アヤメ科でアヤメに似た花を咲かせます。切花として、生け花・フラワーアレンジメントに使われますが、花ではなく葉っぱを使います。

日本に古くからある植物で学名はIris japonicaだけど中国原産。シャガは三倍体でヒガンバナと同じく、日本にあるシャガはすべて同じ遺伝子から生まれています。三倍体であるために、種は出来ず、栄養繁殖でしか増えません。

おそらく日本に渡来後、人の手で全国に広められたと思われるため、自然林の中に個体は見られない。仮にあったとしてもかつて近所に人が住んでいていて植えられたものだと思われる。

中国のシャガは二倍体で種が出来るので、花の種類も多い。

シャガの仲間・品種

ヒメシャガ

ヒメシャガ(Iris gracilipes A. Gray)は日本に自生するアヤメ科の植物。シャガより小さいのでヒメシャガと呼ばれます。冬は地上部が枯れます。

スジシャガ

スジシャガ(Iris japonica ‘Variegata’)は葉に白い斑入りのシャガの一種。

中国青花シャガ

中国青花シャガは花の青い部分が濃い。地下茎をよく伸ばし、頑健。花が多く、冬も常緑。
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