ワックスフラワーの育て方…栽培はなぜ難しい?夏越し冬越しのコツは?

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ワックスフラワーの基礎データ

ワックスフラワー
科名
フトモモ科
属名
チャメラウキウム属
学名
Chamelaucium uncinatum
水やり
水控え目
場所
季節による
難易度
中級者向け
ワックスフラワーの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

ワックスフラワーとは?

ワックスフラワーはフトモモ科チャメラウキウム属のオーストラリア原産低木。花にワックスでもかかっているかのようなツヤがあり、色合いも派手で、どこか人工物っぽい印象があります。切り花でもよく流通しています

花が一旦咲くと、長く咲いてくれます。しかし、過湿に弱く、夏に蒸れると腐って枯れてしまいます。かといって乾燥すると花や葉っぱがポロポロと落ちてしまいます。初心者向きの花ではありませんが、中級者以上は気が向いたらチャンレンジしてみてもいいかも。

葉にも香りがあるんですが人によって好みが分かれます。冬は室内で管理することになるので、購入前によく考えてください。あと、店舗でもたまに見ますが、ほぼ見かけないので、購入するのであればネットショップから買うことになります。
草丈50cm〜4m
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継続して栽培はなぜ難しい?

ワックスフラワーの自生地は夏は30度以上ですがほとんど雨が降らず、冬には雨が降ります。この季節の境目にワックスフラワーは開花します。自生地では高温乾燥のはずの時期に、日本では高温多湿の夏になるため蒸れて枯れやすいのですね。

だから、夏越しが難しいです。夏越しは出来ない訳では無いですが、軽い気持ちでは難しいです。

一方で開花している時期は自生地では雨の多い時期なので、今度は乾燥が苦手です。乾燥すると花・ツボミ・葉がポロポロ落ちてしまいますし、室内管理すると日光不足でも葉っぱが落ちやすい。だから、なんかうまくいかない印象を持っている人は多いはずです。

そのせいか、ワックスフラワーの鉢植え・苗は市場にもあまり流通していません。でも、上記のことを踏まえれば、少なくとも冬〜春の開花時期に花を楽しむことはできます。やっぱり、夏越しは難しいので、夏までに枯れる一年草扱いと割り切って、ダメ元で挑戦するくらいにしておきましょう。

管理場所・日当たり

春と秋は?

春と秋はできるだけ日に当てます。室内でも日当たりがよければいいですが、出来るだけ戸外の日当たりで管理します。日に当てると大きく丈夫に育ちます。

蒸れと夏の直射日光が苦手

ワックスフラワーは「蒸れ」に弱く、日本の高温多湿の夏が苦手です。ワックスフラワーの周年栽培は夏を越せるかどうかです。夏というか「梅雨」ですね。

また、真夏の直射日光に当たると、葉っぱが焼けて変色してポロポロと落ちますので、梅雨〜夏は雨の当たらない風通しの良い半日陰か明るい日陰、もしくは室内でカーテン越しの日光が当たる場所で管理してください。

本来の自生地のワックスフラワーは戸外の日当たりでもなんともないのですね。これは大きく育ったものだけで、鉢植えで育てる場合は、夏の直射日光には葉焼けすることがあるので、日陰・室内管理が無難です。

夏に室内で管理する場合、冷房の風が直接ワックスフラワーに当たらないようにします。冷房の風は非常に乾燥していて、直撃すると枯れます。冷暖房の風はサボテンでも直撃すると枯れるので、直撃しないようにします。

冬の管理場所

耐寒温度は5度です。霜に当たると枯れてしまいますので、秋に戸外で管理しているのをそのままにしていると、霜に当たって一発で枯れます。最低温度が10度を切ったら早めに室内に取り込みましょう。冬も室内の出来るだけ日当たりのよい場所で管理してください。日光が足りないと徐々に弱って、葉っぱが落ちていきます。

室内で管理する場合、暖房の風が直接当たらないようにします。直接当たると乾燥で葉っぱが落ちます。

室内で管理していると、空気は乾燥しているのに、土は水を持っているという状態になります。すると土に水があるのに、葉っぱがカラカラなんてことも。そこで土への水やりは控え、霧吹きで葉っぱに水をかけて乾燥を防ぎます(葉水)。

花ガラ摘み・切り戻し・剪定

開花時期に花が萎んだものをこまめに摘むと、次の花が咲きやすくなります。

また、花が咲き終わった6月に株全体を刈り込んで半分くらいに切り戻します。これは梅雨・夏の多湿予防もありますし、ワックスフラワーは本来は低木で大きくなるので、刈り込んでおかないと室内で管理できない高さになりかねないので、刈り込みます。もちろん摘芯で脇芽を出させる目的もあります。刈り込みには強いです。

挿木で増やせますので夏越しの保険を

挿木で増えます。花が終わった頃に剪定したもので挿木をして、梅雨・夏の保険にするといいです。5cm〜10cmほど切り、下葉を取り、水揚げをします。葉っぱの先まで水が行き渡ったら、切り口には発根剤を塗り、挿し床に赤玉土小粒単用か川砂を入れて、挿して、明るい日陰で乾燥しないように水をやっていると1ヶ月で発根します。

発根したら鉢植えにします。植え付けるときに土を落とさないように植え付けてください。

水やり

ワックスフラワーの鉢の土が乾いていたら水をしっかりとやります。水をやりすぎると、根が腐って枯れてしまいます。根腐れは一年中、いつでも発生します。水をやる前に、土を触ってみて濡れているならば、水はやらないようにします。受け皿に水が溜まっていたら捨ててください。

春から秋は気温が高く、生育する時期なので水を吸い上げる力も強いですし、蒸発量も多いですので、土が乾いていたら鉢底から出てくるくらいにをしっかりとやってください。

春はほぼ毎日か1日おきくらい。蒸れに弱いのですが、3月〜4月は暖房などで室内が乾燥しているとせっかく付いたツボミがポロポロと落ちてしまいます。春は戸外で管理して葉っぱに水を掛けるか、室内で霧吹きをするかして、葉っぱに水分補給して、調節します。

夏の水やり

夏は毎日夕方に一回か、それでも不足なら朝夕二回水をやってください。

ワックスフラワーの自生地では真夏にほとんど雨が降らないのですが、それでも枯れないのは地面の深くに根を張っているからで、鉢植えで完全に水が切れると枯れるので水をちゃんとやりましょう。ただ、葉っぱには水をかけないようにします。蒸れて腐りやすいです。

冬の水やり

冬はワックスフラワーの生育も鈍くなりますし、気温が低く水の蒸発量も少ないです。水は控えめにします。土が乾いてから、数日経って水をやってください。乾燥気味に管理しますが、冬の室内は暖房で乾燥しがちです。土へ水をやると根が腐るので、葉っぱに霧吹きをして水分を補給してあげるとよいです。冬越しはそれほど難しくありません。

冬は特に受け皿に水が溜まっていたら捨ててください。

肥料

春(4月〜6月)と秋(10月前後)に薄い液体肥料を2週に1回やります。痩せた土地で育つので肥料は控えるか、やらないでもいいです。肥料が多いと逆に開花しにくくなります。真夏は多湿で弱るので肥料はやらないでください。

もしくは1ヶ月に一回緩効性固形肥料(化成肥料)を少量やりますが緩効性固形肥料は効果が1ヶ月以上残り、真夏にも残ることがあり、調整しにくいので初心者は液体肥料にしておきましょう。

植え付け・植えかえ

適した時期は?

地植えは無理なので、鉢植えにします。植え付け・植え替えは春先か、開花後にします。

用土

水捌けの良い中性〜アルカリ性を好み、酸性の土を嫌いますが、中性であれば問題はないです。観葉植物用の土に1割〜2割ほどパーライトを入れて水はけをよくしたものを使います。赤玉土5調整済みピートモス3川砂2を混ぜたものを使います。

鉢の植え替えの手順は?

古い鉢から株を取り出し、土を落とさないで、ひと回り大きな鉢…現在より1号か2号大きな鉢に植え替えます。土を落として根を傷つけると、生育不良を起こします。

新しい鉢の底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に鉢底石(軽石)を3cm入れます。その上に用土と株を入れて、最後にしっかりと水をやります。

病気・害虫

アブラムシ
あんまり見かけないが、アブラムシが発生することがあります。新芽やツボミに集まって汁を吸って弱らせて、生育不良を起こしたり、開花が止まることもあります。少量であれば水で吹き飛ばします。大量ならば薬剤を散布して駆除します。

灰色かび病
灰色カビ病は低温で高湿度で発生するカビ。風通しをよくし、水はけの良い土で植えることで予防できます。また、水やりを控えて乾燥気味にしてください。
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