ヘリオトロープの育て方…香水用・園芸用の品種があります

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ヘリオトロープの基礎データ

ヘリオトロープ
科名
ムラサキ科
属名
キダチルリソウ属
学名
Heliotropium
別名
香水草・キダチルリソウ・木立瑠璃草・ニオイムラサキ
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
初心者向け
ヘリオトロープの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

ヘリオトロープとは?

ヘリオトロープ(木立瑠璃草)はムラサキ科ハーブ。バニラのような香りがあり、香水に利用されることもあるほどです。

ヘリオトロープでよく流通しているのは一年草のビッグヘリオトロープ(Heliotropium europaeum)で、こちらは花がメインで香りは強くないです。高温多湿にも比較的強く、夏のガーデニング材としてよく流通するようになりました。低木のヘリオトロープ(木立瑠璃草・Heliotropium arborescens)はビッグヘリオトロープより寒さに強く、バニラの香りが強くて、越冬も可能です。

ビッグヘリオトロープ、ヘリオトロープ(木立瑠璃草)のどちらも、春に植えて夏に咲き、冬には霜に当たって枯死する…という一年草のサイクルを経るのが一般的です。低木のヘリオトロープの場合、南関東以南の暖地中間地で霜に当たらなかったら、戸外で越冬も可能です。
樹高1m

香水用・園芸用とあります

主に紫と白が流通していて、紫の方が香りが強いと思うが人によっては白の方が強いと言う人もいます。でも、どうやら個体差があるだけのようで、香りのない個体は全く香りがしない。

ヘリオトロープを育てる人は大抵は香り目的なので、「香水用品種」とあるものを買うと失敗は減ります。減るんですが個体差があり、香水用としていても香りがないものもあります。逆に園芸用に改良されたものでも香りがある個体もある。

なので店舗で実際に香りを嗅いで購入を判断するといいです。でも、店舗で全然売ってないんですよね。

仕方ないのでネットショップで買いましょう。ブライドブルーという品種がバニラの香りの香水用品種でよく流通しています。
ヘリオトロープ ブライドブルーの商品画像
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植え付け・植えかえ

植え付け・植えかえに適した時期は?

春に種を撒くか、苗を植え、春から秋に掛けての長期間、花を咲かせます。 一般的には春に苗を植えます。ホームセンターではあまり見かけないので、欲しい場合はネットで買いましょう。

適した用土は?

一般的な培養土で植えます。自作する場合は赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。水切れしやすいならバーミキュライトを足すとよいです。
他の配合例:赤玉土小粒6腐葉土3川砂1

鉢の植え付け(4月〜5月)

根の広がりが早いので7号〜10号に1苗を植えます。鉢の底の穴を網で塞いで軽石を2cmほど入れます。その上に用土を入れ、苗を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。

鉢植えの植え替え(10月)

低木になるヘリオトロープ(木立瑠璃草)の鉢植えの場合、花が終わったころに、鉢底から根がはみ出すほどに成長していたら、植え替えをします。古い鉢から株を取り出し、3分の1か2分の1ほど土を落としてから、新しい鉢に植え替えます。
●ビッグヘリオトロープ(Heliotropium europaeum)の場合は、一年草なので寒さに枯れます。植え替えの必要はないです。
●複数の株が植えられている場合、株を分けて植え替えることは可能。適当に分離して別々に植えればいいです。

管理場所・日当たり

日当たりを好みますが、半日陰でも育ちます。といっても、日当たりが悪いと花つきが悪くなりますので、出来るだけ日当たりがよいです。

夏の高温多湿に比較的強い、のですが、あくまで比較的なだけで、夏は株が弱り、花が休みます。

越冬

ヘリオトロープは一年草扱いの場合もありますし、多年草で何年も冬越しさせて、木のように育つ品種もあります。多年草タイプは霜に当たらないようにすれば関東以西では越冬も可能です。 仮に霜に当たって枯れ込んでも根が生きていれば、春に新芽を吹きますので、管理は継続しましょう。

冬に室内で越冬させる場合は、日当たりで管理して下さい。耐寒温度は5度です。暖かい部屋で放置しているとハダニが発生することがあります。

水やり…水切れ注意

乾燥に弱く、水が切れるとすぐにシワシワになり、葉っぱが黒くなって落ちてしまいます。春から秋に掛けては水が切れないようにしましょう。特に夏は非常に水切れが置きやすいです。朝と夕方の1回、しっかりと水をやりますが、それでも根が張りすぎて根詰まりしたり、西日が当たって乾燥しやすいと水切れが起きやすくなります。

庭植えの場合は自然に降る雨だけでも大丈夫ですが、それでも乾燥するとすぐにシワシワになるので高温時期・乾燥時期は注意して水やりをします。グッタリしてから水をやっても回復するので諦めずに水やりをしましょう。
●鉢植えよりも庭植えにすることで乾燥を防ぎましょう。庭植え推奨です。

肥料が切れると花が止まります

春と秋の生育時期に緩効性化成肥料を一ヶ月に一回か、液体肥料を週に一回やります。肥料が切れると開花が止まりますので、肥料切れしないようにします。

夏は暑さで開花が止まりますので、夏は肥料をやらないようにします。冬も活動が止まっているので肥料はやらないでください。

花ガラを摘む

花がしぼんだら、花を摘みます。これを花ガラ摘といいます。花ガラを放置していると、種子を作ろうとしますし、種子を作ると株が消耗して次の花が咲きづらくなります。こまめに花ガラを摘むと開花も増えますし、開花時期も長くなります。

剪定

枝が伸びて大きくなると、枝があちこち伸びて邪魔になります。適当に剪定してもいいですし、開花時期の春から夏の間で、適当に半分ほど切り戻すことで、脇芽が出て、盛り返してたくさん開花させることもできます。

挿木で増やす

5月〜6月か9月に、7cmほど枝を切って、下葉を取って水揚げをします(切り口を30分ほど水につけること)。葉っぱの先まで水が行き渡ったら、赤玉土単用か挿木用土に挿します。切り口に発根材を塗っているとより成功率が上がります。あとは乾燥しないように日陰で管理していると発根しますが、発根まで一ヶ月か二ヶ月ほどかかるので気長にやりましょう。

発根したら土に植え付けます。

病気・害虫

ハダニ・アブラムシ・アオムシが発生することがあります。

特徴・由来・伝承

ヘリオトロープという名前はギリシャ語で「太陽に向かう」という意味。

ペルー原産で、フランスの園芸家が1757年にパリに種子を送ってから世界各国に広まった。本来は香りを楽しむもので、香水の原料として育てられてきましたが、揮発性が過ぎて、香水としては利用されなくなりました。その後、園芸品種として見直され、広く普及しました。

ヘリオトロープは日本に輸入されて市販された始めての香水と言われています。小説「姿三四郎」にもヘリオトロープの香水が、登場します。
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