ハランの育て方

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ハランの基礎データ

ハラン
科名
ユリ科
属名
ハラン属
学名
Aspidistra elatior
別名
馬蘭・葉蘭
耐寒
0度
水やり
水を好む
場所
室内
難易度
初心者向け
ハランの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

ハランとは?

ハラン:ハランとは?
ハランはユリ科スズラン亜科)の常緑多年草。日本自生の植物だけど本来の自生地は九州や南西諸島なので寒さには若干弱い。日陰でも育つ、シェードガーデン向けの頑健で育てやすい植物。日本からヨーロッパに持ち込まれ、ヨーロッパの庭に植えられていたように、和風でも洋風でも合う便利な植物。ナチュラルガーデンにも植えられる。4月に開花するが非常に地味。

室内で育てられて、しかも放置していてもバンバン伸びていきます。初心者向きの観葉植物です。
草丈20cmから1m
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栽培のまとめ

●ハランはユリ科の常緑多年草。
●水を好む。庭植えでも生育時期に水やりをする。鉢植えは土が乾いていたら水をやる。
●2月に寒肥をやる。
●日陰で管理する。
●耐寒温度は0度で寒さに強い方ではない。
●植え替えのときに株分けをする。


仲間・品種
ハラン・一文字(Aspidistra elatior ‘Ichimonji’)
ハラン・旭(Aspidistra elatior ‘Asahi’)
ハラン・星月夜(=ハラン・天の川=Aspidistra elatior ‘Hoshizukiyo’)

水やり

庭植えの水やり

生育時期は自然に降る雨だけでは不足します。生育時期(4月から10月)は庭植えであっても様子を見つつ、水やりをします。冬は自然に降る雨だけで充分です。

鉢植えの水やり

土が乾いたら水をやります。水をやる時は鉢底から水がでるくらいにしっかりとやります。生育時期(4月から10月)は生育時期で水を欲しがりますので、水やりはしっかりとやります。水をやるとよく生育し、葉っぱが増えます。あまり大きくなって欲しくない時は水やりを控えるといいです。

鉢植えの冬の水やり

冬は生育が鈍くなり、あまり水を必要としなくなります。秋以降は水やり頻度を控えて、冬には土が乾いたら数日経ってから水をやる程度にします。

肥料

寒肥として2月くらいに緩効性有機肥料油かすなど)をやると春以降の生育がよい。もしくは4月から9月あたりに液体肥料を二週間に一回やるか、1ヶ月に一回少量の緩効性化成肥料をやると生育がよいです。
●肥料があった方がよく生育して大きくなるが、無くても枯れるわけじゃないし、大きくなり過ぎるなら肥料は控える。
●斑入りハランは肥料が多いと班が消えることがあるので控えめにする。
●窒素分の多い肥料を使っていると円星病が発生しやすくなる。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

鉢植えは二年に一回は植え替えをします。植え替え・植え付け時期は5月から6月が適しています。もしくは9月10月に行います。植え替えの時に株分けをしましょう。庭植えは一旦植え付けたら植え替えは不要です。

用土

水はけの良い土を好む。一般的な培養土(花と野菜の土など)を利用するか、自作するのであれば赤玉土6腐葉土4を混ぜたものを使います。

鉢植えの植え替えの手順

株が大きくなるので最初から8号鉢から10号鉢に植えてもいいです。

鉢の底の穴を鉢底ネットを敷いて、その上に鉢底石(軽石)を3cmほど入れ、その上に用土を入れ、株を入れていく。隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成。根鉢の土はほぐしておくと根が広がりやすい。

植え替えの場合は、株分も可能で、株分けをするときは、数本(3芽から6芽)の葉っぱづつ分けていく。

庭植えの植え付けの手順

深さ30cmほど掘って、掘り出した土に腐葉土を2割ほど足して、緩効性化成肥料を説明書の容量だけ入れて用土にします。用土を半分戻してハランの苗を入れていきます。苗の土は多少ほぐした方が根が広がりやすい。株同士は50cmほど空ける。隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやって完成です。

庭植えにしたら植えっぱなし。ただし、株を増やしたいなら掘り出して株分けする。

管理場所・日当たり

直射日光が当たらない日陰を好みます。直射日光が当たると葉焼けを起こして徐々に枯れてしまいますので、室内や日陰で管理します。斑入り品種はなおのこと日光に弱いです。
●耐暑性があり夏の暑さには強い。

越冬

耐寒温度は0度。戸外で管理する時は霜が当たらないようにしてください。気温が氷点下になるような地域は冬は室内で管理するか、年中室内で管理します。もしくは防寒します。関東以西であれば軒下などの霜の当たらない場所で越冬は可能(強い寒波が来るとヤバイけど)。

枯葉取り

葉っぱは痛んだり、枯れても落ちないので、根元から切って取り除く。

病害虫

カイガラムシ

茎や葉っぱにくっつく虫で、ハランの汁を吸っている。カイガラムシの成虫は動けないが、殻に覆われているので薬剤が効かない(効きにくい)ので薬剤を散布してもあんまり効果がない。歯ブラシなどで擦り落としてしまう。落とせば動けないのでそのまま死んでしまう。
●幼虫には薬剤が効く。薬剤で駆除する場合は、成虫には効かないので間隔をあけて3度か4度散布する。

円星病

褐色の斑点が出て、斑点の中心部分が徐々に黒くなってくる。20度から30度で多湿の環境…梅雨時期に発生しやすい。原因はカビ。風通しのよい環境だと発生を予防できますので、風通しの良い場所で管理するか、周囲の草やハランの葉っぱを整理して風通しをよくします。

発症している部分は葉っぱ全体を切って取り除く。放置していると菌を持った葉が枯れて土に落ちて、土壌で菌が越冬して翌年以降も泥ハネで円星病が発生しやすくなる。
●窒素分が多い肥料を使うと発生しやすくなる。
●泥ハネを防ぐと発生は抑えられる。マルチングして泥ハネを防ぐ。

特徴・由来・伝承

ハラン:特徴・由来・伝承
生け花の花材としてもよく利用される植物。ユリ科(スズラン科)の植物。葉っぱに艶があって、筋が入り、立ち姿がスッとしている。この葉っぱが大量に群生します。花も咲くのですが、根本にチョコンと咲くだけで、ほとんど見えません。受粉はヨコエビの仲間のニホンオカトビムシが行う。

日本自生の植物。日本からヨーロッパに伝わり、ヨーロッパの中産階級の庭に良く植えられました。

漢字で書くと「葉蘭」ですが当然ながらラン類ではありません。

刺身や弁当の中に入っている緑のプラスチックのペラペラのアレはバランと呼びます。この植物の葉蘭(ハラン)を飾りに使っていた名残です。ハランには殺菌作用があるために弁当やお寿司に添えられていました。現在でも高級料亭では本物の葉蘭を利用することがあります。
●中国では馬蘭と呼ばれている。バラン→ハランとなり、プラスチックでつくったハランを「人造バラン」と呼ぶようになり、人造が取れて「バラン」となったよう。
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