榊(サカキ)の育て方

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榊の基礎データ
榊
科名モッコク科
属名サカキ属
学名Cleyera japonica
別名サカキ・ホンサカキ・マサカキ
水やり水を好む
場所外の半日蔭
難易度上級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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榊とは?

サカキはモッコク科サカキ属の常緑小高木。日本では本州茨城県・石川県より西に自生する。サカキの自生するような場所は、山の大きな木の下で薄暗い林の中です。地面には腐葉土が敷き詰められ、ジメジメした場所です。そんな植物ですから、水切れに弱く、庭植えしていても乾燥にあうと、葉先から枯れこんできます。

神事に使う植物で、昔から神棚に飾ったり、神社で需要があります。花は咲きますが小さく目立たないので期待しないでください。夏の暑さに強く、若干寒さに弱いです。日陰に強く、日向を嫌い、半日陰の場所や日陰の場所で育ちます。大気汚染に強い。耐陰性があるので室内の観葉植物に意外といけるかもしれないです(ネットでは見かけます)。

由来・伝承

よく境内に植えられ、神棚に飾られる植物。神棚の向こうとこちら側、あの世とこの世を分ける境目の木――境の木――からサカキと呼ばれるようになったという説や、「栄える木」からサカキとなったという説があります。

榊という漢字は日本で作られたものです。どうやらサカキという言葉は特定の植物を指すものではなく神事で使われる常緑樹全般を表す言葉だったようですが、形や色から最もサカキと呼ばれるにふさわしい植物として現在のサカキが選ばれたようです。一般家庭にサカキを植えたり育てたりするのは「位負け」するとも言われます。

昔から神棚に供える植物として常用されていて、一定の需要があります。ホームセンターやスーパーでよく見かけると思います。あれのほとんど――100%と言っても差し支えないくらい――は中国産です。中国産だからといって品質に問題があるというわけではないですが、さすがに国産のサカキに比べると日持ちに見劣りがします。

ホンサカキとは?

サカキはヒサカキに対して「本サカキ」「真サカキ」という呼び方をされることもあります。ヒサカキよりも葉が大きく光沢があって葉っぱの縁がギザギザしていません。自生地は関東以西で関東北部では育ちません。

サカキとヒサカキは違うものですが、流通上はどちらもサカキとして店頭に並ぶ為に混同しがちです。

ヒサカキとは?

サカキに対して「姫サカキ」「非サカキ」と呼ばれることもあります。地方によって呼び名が違うことが多く、非常にややこしい。葉っぱの縁にギザギザがあります。本サカキが自生できない地域(関東・東北)の本サカキの代用植物として広まりました。

サカキとヒサカキは種類が違うだけでなく、性質も若干違います。ここではサカキの育て方についてまとめてあります。ヒサカキの栽培については以下のページを参考にしてください。

水やり

土が乾いていたら水をやってください。
サカキは水切れに弱く、庭植えにしていても水やりが必要な場合があります。土質が粘土質でジメジメしているならば、水やりはしなくても育ちますし、グランドカバーで蒸散を防いでいればグランドカバーに水をやればそれで十分です。

肥料

庭植えであれば寒肥として2月に緩効性化成肥料か、油粕などの固形肥料を株の周囲に穴を掘って埋めます。肥料がないからといって枯れることはありませんが、樹勢が悪くなりますので、毎年やったほうがいいです。

鉢植えの場合は3月に緩効性化成肥料か、油粕などの固形肥料を鉢の縁に置き肥します。

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植え付け・植えかえ

時期と頻度

植え付け・植え替えは新芽が動き始める3月か、活動が止まる直前の10月あたりに行います。鉢植えであれば2年か3年に一回植え替えをしましょう。

用土

土質は選びません。穴を掘ったら水が染み出す位にベトベトしていなければ、水はけがよいよりは、ジメジメした粘土質の方がサカキの土としては適しています。適しているというよりは、水やりの管理が楽です。

鉢植えであれば一般的な培養土で植え付けます。もしくは自作する場合は赤玉土2腐葉土8を混ぜたものを使います。

鉢植えの手順

古い鉢から株を取り出して、古い土を3分の1ほど落としてください。新しい鉢は同じ大きさの鉢か、ひとまわり大きな鉢にします。新しい鉢の底の穴を網で塞いで、その上に軽石を2cm敷きます。その上に用土と株を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。

庭植えの手順

直径30cm、深さ30cmの穴を掘って、掘り出した土に3割〜4割ほど腐葉土か堆肥を追加します。これに化成肥料を混ぜて用土として、半分、用土を戻して、株を入れて、隙間に用土を入れます。最後に水をやります。
●根鉢についているビニールは外しましょう。

植え付けして3週間ほどは根が土になじんでいないので、水切れしやすいです。3週間は様子を見て水やりをしっかりとやりましょう。

挿木で増やす

挿し木で増やせる!
スーパーなどで売っている切花のサカキを土に突っ込んでおくと根が生えてきます。まずはポット苗で根を出してから土に植えると根付きやすいです。サカキの苗は出回っていませんし、買うと意外と高いので、(栽培する土地があるならば)切花を買って挑戦しましょう。

管理場所・日当たり

半日陰か日陰の場所で育てます。サカキは直射日光に弱く、つよい光に当たると葉やけしてしまいます。

寒さに以外と弱い
サカキは耐寒温度はマイナス9度。大きな樹木の下に生える植物で、数字より霜にはあまり耐性がありません。霜に当たって枯れるわけじゃないんですが、戸外で植える場合でも軒下など、霜に当たらない場所を選んでください。

水切れ注意
サカキは水切れに弱いので、庭植えした場合、株の根本に西日が当たるなどするのであれば、株元に腐葉土を強いたり、グランドカバーの植物を植え付けして、蒸散を防いで下さい。
管理場所要約
●寒さに弱いので軒下などで
●乾燥に弱く、夏の西日は避けましょう
●直射日光に弱いので半日陰か日陰に
●できれば風通しがいい方が病害虫に強い

病害虫

アブラムシ
葉っぱなどにたかって汁を吸う小さな虫で、排泄物にスス病が発生する。発生したら薬剤で駆除しましょう。枯れることはないが、スス病は見た目が悪いので早めに対処したい。

カイガラムシ
動かない虫で、ずっと汁を吸う。排泄物にスス病が発生する。成虫は薬剤が効かないが、幼虫には効くので、対応の薬剤を2週間に一回定期的に散布して、駆除を目指しましょう。

スス病
アブラムシ・カイガラムシなどの排泄物に発生する黒いカビで、洗っても落ちにくい。スス病で枯れることはないが、見た目が悪い。アブラムシ・カイガラムシの発生を抑えるのが一番の予防。
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