カクレミノの育て方

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カクレミノの基礎データ

カクレミノ
科名
ウコギ科
属名
カクレミノ属
学名
Dendropanax trifidus
別名
デンドロパナクス、ミツデ、テングノウチワ、ミツナガシワ
水やり
水を好む
場所
外の日蔭
難易度
中級者向け
カクレミノの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

カクレミノの特徴は?

カクレミノはウコギ科の常緑高木。日本・東アジアに自生し、日本では本州の千葉より沖縄まで自生する。樹の成長とともに葉っぱの形が変化していく楽しみがあります。花が咲き、実がなります。冬に紅葉する。

日陰に強いという利点を生かして、建物の北側や日陰の庭樹として利用することが多いです。成長と共に下葉が落ち、葉っぱも密に生えないので生垣には向きません。ウルシと同じ成分が含まれていて人によってはかぶれる。
樹高最大で5mから10m…剪定で1mから2mに抑える
横幅最大で3mから6m
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最初にまとめ

●カクレミノはウコギ科の常緑高木。
●日陰に強い。半日陰か日陰で。
●湿地を好み、乾燥した土地は苦手。
●育てやすく、小さく仕立てられるので日陰の庭木として人気。
●室内の観葉植物としても。でも、かぶれる人がいるので注意しましょう。

水やり

庭植えの水やり

庭植えにした場合でも自然に降る雨だけでは環境によっては不足します。様子を見て水やりをしてください。

カクレミノは湿っぽい場所を好み、あまり強い乾燥する場所では枯れてしまいます。乾燥する場所であれば水をやり、それでも不足するようであれば、腐葉土を根本に敷いてマルチングしたり、グランドカバーになる植物を植えて乾燥を防ぐようにしましょう。
西日を嫌います。
●直射日光が根本にあたるようであればマルチングをして乾燥を防ぐといいです。
●水切れすると葉っぱの先から枯れこむ。

鉢植えの水やり

土が乾いていたら、鉢底の水が抜ける穴から水が出るくらいにしっかりと水をやります。受け皿に溜まった水は捨ててください。

春と秋の、天気のいい日は毎日、夏はほぼ毎日朝と夕方の二回やります。

冬は寒さで生育が止まっていますし、寒さで蒸発が鈍くなっているので、水やりは控えます。とはいえ、カクレミノは乾燥が苦手なので、完全に乾燥し切らないようにも気をつけましょう。鉢を持ち上げて重さを覚えておいて、軽いなら水をやるようにするか、土壌水分計(水やりチェッカー)で水分量を調べてから水やりをすると失敗が減ります。

肥料

痩せ地でないならば、無理に肥料を追加する必要はありませんが、肥料があるとよく茂り、よく生育します。少し成長が遅い植物なので、小さいうちは多少追肥した方がいいです。

肥料は2月に寒肥として、根に当たらないように緩効性肥料か油粕を株の近くに埋めてやります。鉢植えの場合は3月に緩効性肥料を株元にやってください。
●肥料が多いと枝葉が増えすぎてしまう。その場合は枝を間引いて、肥料を減らすか、肥料をやめます。
●2月、3月の肥料は春以降の新芽のための肥料です。葉や生育の様子を見て、不要と思ったら肥料はやらないでもいいです。

植え付け・植え替え

時期

カクレミノは暖かい地域の植物で、植え付け・植え替えは新芽が出る4月5月か、夏の峠を越えた9月10月が適した時期。寒い時期は避ける。

移植はあまり向いていないです。

用土

肥えた土を好みます。土が痩せている場合は、植える前に腐葉土か堆肥を混ぜておきます。乾燥に弱いのであまりに水はけがイイ土も避けます。鉢植えにする場合は観葉植物の土でいいです。
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鉢植えの植え替えの手順

古い鉢から抜いて、ひとまわり大きな鉢に土を落とさずに根をいじらずに植え替える方がいい。同じ大きさに植え替える場合は、土を三分の一ほど落として傷んだ根を整理して地上部を半分ほど落としてから植え替えをする。土を落とすとダメージがあり、回復に時間がかかるので、その辺りは理解した上で土を落としましょう。

新しい鉢の底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、網の上に鉢底石(軽石)を2cmから3cmほど敷いて用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成。

庭植えの植え付けの手順

庭に深さ40cm直径40cmの穴を掘って、掘り出した庭土に腐葉土か堆肥を元の土に対して3割ほど混ぜて用土を作ります。その用土を半分戻して株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をやって完成。
●支柱を立てるといいです。

株の増やし方

増やすのは種子でも挿木でも簡単に行えます。ただ種子は成功率が低いですので、挿木がお勧めです。

管理場所・日当たり

生育する地域は関東から沖縄。暖かい地域の植物で東北の庭植えは適さない。鉢植えにして取り込むのであれば問題ないです。関東北部は微妙。関東南部なら庭木としても見かけます。

日陰・半日陰が適しています
日当たりでも育ちますが、真夏の直射日光で枯れはしないまでも葉焼けを起こしますし、土壌の水はけがいいと乾燥で枯れてしまいます。適しているのは日陰か半日陰です。

また西日が苦手ですので、西日が当たる場所は避けましょう。

病害虫

ハダニカイガラムシアブラムシテッポウムシカミキリムシ)など。

剪定

カクレミノは主幹が上へと伸びて、枝を伸ばし、葉っぱを付け、下葉は順にポロポロと落ちていき、狭いスペースでほどほどの大きさに育つので、庭樹に適しています。

剪定をしなくても結果的に、ほどほどの形になります。あまり手を加えるよりは、自然な樹形を楽しむ樹です。

しかし、場所によっては成長を抑える必要も出ます。剪定は春です。何処をどう切っても、切った枝の下あたりから新芽が出ます。非常に芽吹く力があり、好きなように剪定してください。新芽は夏の直射日光に弱く、初夏に剪定すると芽が傷んでしまいます。また秋に剪定すると新芽が冬の寒さにやられてしまいます。
●やられてしまいます…なんて書いているけど、そこまで気にする必要はない。多少ダメージがあったとしても、強い植物なので、それで枯れることはないです。
●枝は葉っぱが残るように剪定する。葉っぱを残さないならば、枝分かれしている根本から切ってしまう。

特徴・由来・伝承

ヤツデのような5つほどに別れた葉っぱが生えるウコギ科の植物。日陰にも強く庭樹としてよく利用されています。カクレミノは小さな時は5つに裂けた葉っぱが多く生えますが、徐々に三つに裂けたものが増え、大人の樹になると丸い普通の葉っぱと三つと五つに裂けた葉っぱが混在するようになります。これは日光の戦略で、裂けた葉っぱを持つことで下葉にも日光を回すようにしていると考えられています。

雨具の蓑(ミノ)に似ていることからカクレミノの名前になったという説と、天狗がこの植物の葉っぱを使うと、姿を隠すことが出来ることが由来とされる説があります。天狗が持っているあの葉団扇はヤツデですから、どうも似たような植物ばかりを贔屓にしている感じが……ヤツデとカクレミノが混同されているのでしょうか??
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