マリモ(毬藻)の育て方…夏に30度以上になるなら冷蔵庫で管理しましょう
目次
マリモ(毬藻)とは輸入天然マリモと国産人工マリモマリモの管理水の交換肥料マリモは成長するか?マリモ以外の生物を入れない最後に関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- マリモ
- 科名
- アオミソウ科
- 属名
- マリモ属
- 学名
- Aegagropila linnaei
- 別名
- 毬藻
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 室内
- 難易度
- 初心者向け
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マリモ(毬藻)とは
マリモは阿寒湖で見られる球状に絡まった「藻」のこと。1897年に札幌農学校の川上瀧彌が発見し、毬藻と名付けました。マリモは糸状体という繊維状の藻がからまっているもので、あの「丸」で一個の生物じゃないです。
マリモの藻自体は阿寒湖にしか見られないものではなくて、阿寒湖の水流がうまい具合に作用して球状になっているだけです。実は富士五湖など他の地域でも球状のマリモは発見されています。ただ、こんなに綺麗な球状になるのが珍しいため特別天然記念物に指定されています。
日本以外にもヨーロッパ・ロシア・北アメリカなどでもマリモが存在し、現在日本で流通している「天然マリモ」はロシアのものが多いです。
1952年3月29日に特別天然記念物に指定されたので3月29日はマリモの日です。
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輸入天然マリモと国産人工マリモ
日本のマリモは特別天然記念物で取引ができないため、日本で流通している「天然マリモ」は大体はロシアからの輸入品です。このマリモは大きい(最大6センチほど)ですが、あんまり丸くありません。その採取場所の水流の関係なのかよくわかりませんが、歪(イビツ)なことが多いです(日本人が想像するマリモのようにまん丸くない)。それを個性と捉えて愛せるかどうかがマリモマニアのポイントに思います。
では天然マリモではないもの…ここでは人工マリモと呼ぶことにします…は何かというと、「藻」を手でこねて丸い形状にまとめたものです。よく観光地・ショップで売ってるものはこちらです。人工マリモの最大直径はせいぜい2cmほど。この大きさが手で丸める限界です。もっと大きいものが欲しい場合は輸入の天然マリモになります。
輸入天然マリモはネットで買える。北海道以外で店舗で売ってることはちょっとないと思われる。検索するときは西洋マリモ・外国産マリモで調べるといいです。ネットショップの画像は売ってるマリモではなくて、マリモの中でも形のいいものの写真をあげていることが多く、どんなのが来るのかは分からない。
大きな輸入天然マリモは数が少なくなっているらしい。
漫才コンビの錦鯉の長谷川雅紀は家族でマリモを丸める内職をしていた。
ちょっとイビツでもいいから大きなマリモが欲しいなら輸入天然マリモ、小さくてもいいから丸くて可愛いのがいいなら国産人工マリモを。どちらにしてもこれ以上大きくなりません。
マリモの管理
日光
室内のカーテンなどで遮光した場所で管理します。もしくは蛍光灯でもマリモには十分に光合成します。マリモは瓶詰めで冷蔵庫に入れておいても数ヶ月変わらないくらいに変化の薄い植物です。逆に直射日光には弱く、直射日光に当てると茶色くなります。
水槽用のライトでも日焼けするので、長時間は当てないようにします。
日光に当たると光合成して気泡が出て、それで浮かぶことがあります。
温度
寒い地域の生物なので暑さに弱く、水温は30度以上で危険、35度以上で枯れます。30度以上にしないようにします。栽培適温は適温は15度〜20度。夏場に適切な置き場所がない場合は、冷蔵庫で保管しましょう。耐寒性はかなり強く、凍結さえしなければ枯れることはありません。
夏場に旅行に行くなら冷蔵庫管理にしておきましょう。
器
器はなんでもいいです。水槽でもいいですし、瓶でもいいです。
夏場に水温が上がるのを防ぐためには器は大きい方がいいです。器が小さいと水温が上がり切るまでの時間が短い。小さな瓶に入れて飾っていて、真夏に冷房を切って外出すると水温が30度以上になり、枯れ始めることがあります。なんなら夏の間はずっとは冷蔵庫管理にしてもいいです。夏に冷蔵庫管理するならむしろ小さい器の方が便利かもしれない。
水を循環させた方が水が腐りにくい。ただ、マリモを巻き込まないようにしないといけない。
麦飯石(石英斑岩の一種)はショップでよく売っていて、アク
アリウムの水質悪化を防ぐものとして使うんですが、マリモ栽培においてはどの程度の効果や意味があるのかは分からない。でも、余っていたり、見た目が気に入っているなら使うといいです。
冷蔵庫に入れるときはマリモを水槽から取り出して、水を入れたタッパなどに移してもいいです。
水の交換
交換頻度
マリモは綺麗な水を好みます。水が濁ると緑のマリモが茶色になることもあります。なので定期的な水のやりかえが必要です。春は2週間〜3週間に一回。夏は3日〜10日に一回。秋は2週間〜3週間に一回。冬は1ヶ月に一回の頻度で水のやりかえをします。
交換の手順
器の中からマリモを取り出し、別のトレイか何かに置いておきます。水交換の時に排水溝に流すことが多い。まずは取り出してから作業をしましょう。マリモの黒く変色した部分はハサミで切ります。元には戻りません。
マリモを水につけておく必要はないですが、作業が長時間かかるようなら水につけた方がいいです。器の中のもの(化粧砂とかビー玉など)を取り出し、水を交換します。水は水道水でいいです。器の内側もは綺麗に洗った方が清潔を保てます。夏場は特にヌルヌルするので、綺麗に落としておきましょう。あとは、元通りに配置するだけ。
大きなマリモは中の藻が枯れて空洞になっているため、水換えのときにこの空洞に空気が入り、水槽に戻しても浮かぶことがある。でも、1日か数日でまた沈む。
こねても形は変わらない。無理にするとバラバラになる。
割れたマリモをこねても戻らない(国産人工マリモでも)。
水が傷んでマリモがヌメヌメしているなら、やさしい水流で流しながら、手でコロコロしてあげると徐々に取れます。優しくしましょう。
肥料
マリモの専用
肥料があります。ただどの程度の効果があるかは疑問。それに水を汚す可能性がある肥料を入れる方が危険に思います。
マリモは成長するか?
マリモは糸状体の藻が「絡んでいる」状態です。マリモが球状になっているのは、水流でコロコロと転がされて形状を整えつつ、他の藻が流れてきて、絡むからです。マリモが成長するということは、新たな藻がやってきて絡んでくるってことなんですが、家庭で栽培している状態だと水流がなく、絡むチャンスはないため、成長することはほぼないです。仮に条件が揃って成長することがあっても、目に見えて大きくはならないです。そもそも自然界でも成長は遅いので。
また、マリモが絡み合っている糸状体の藻は球状だと胞子を出さないことがわかっています。つまり、マリモの状態である限り、「藻が増える」ということはほぼないです。
マリモを日光にあてると光合成し、気泡が絡み、浮かぶこともあるんですが、光合成はしても胞子が出ないんでは増えず、水流がないなら絡まないわけで大きくなる可能性は低いです。
というわけで、大きなマリモを飼いたい場合は、最初から大きなマリモを探して買う必要があります。ですが大きなマリモは非常に高価で、かつ形状が悪いことが多く、見ないで買うのはかなりリスクがあります。
十年育てても大きくなったという話は聞かない。
マリモ以外の生物を入れない
メダカ・エビなどと一緒にしたくなりますが、マリモと一緒に入れると食べられたり、つつかれたりして形が維持できなくなります。絶対にマリモ以外を一緒にしないようにしましょう。
最後に
マリモのまんまるな姿は愛らしいです。
動き・変化はありませんが見るだけで「なごむ」可愛らしさをお部屋に置いてみるのはどうでしょうか??
皆さんもマリモを飼ってみませんか?
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