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多肉植物がカサカサに枯れたりボサボサになったら

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多肉植物が枯れてきたら

多肉植物がカサカサに枯れたりボサボサになったら:多肉植物が枯れてきたら
多肉植物を育てていると、何年もしっかりと生育していたのに、カサカサに枯れ込んでしまったり、ボサボサになることがあります。原因は「根詰まり」です。根詰まりを起こすということは「ちゃんと育てていた」からです。日当たり・温度・肥料水やりの条件が揃ってちゃんと生育したからこそ「根詰まり」になるんですね。

だから、これはあなたがちゃんと育てていた証拠なんです。だからこそ、ちゃんと植え替えをしてこれからも可愛がってあげましょう。そのためには植え替えをしないといけません。

まとめ

●多肉植物は意外と生育する。
●ちゃんと育てていると、ちゃんと「根詰まり」する。
●根詰まりすると生育不良を起こし、枯れ込んだり、新芽がしぼんでしまう。
●根が伸びるスペースを作るために植え替えが必須。
●何年かに一回、植え替えをする。
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多肉植物の誤解

多肉植物の性質を知ろう

サボテンセダムカランコエといった多肉植物は「生育が遅い」と思いがちですが、そうでもないんです。キッチリと生育しています。しかも意外と生育が早い。よって、根詰まりします。大体、購入後から1年か2年で根詰まりします。

根詰まりした場合の症状

で、根詰まりすると、まず、生育不良を起こします。そして、下葉から枯れ込んできます(枯れた葉は自然と落ちます)。下葉というか外葉というか、枯れ込んでいるのに、中心部分が緑ならば根詰まりです。もしくは、新しい葉っぱがやたらと小さくしぼんでいるのも根詰まりです(本来大きな葉が数枚出るはずのものが、小さい葉ばかりたくさんついた状態になったりする)。枝分かれしている場合、節目から根が出てくるのも根詰まりの可能性があります(空中に根が伸びるのを気根と呼びます)。

とにかく根詰まりは良くないんですよ。

水をやり過ぎてはいないはず、日光にもできるだけ当てているはず……なのに何だか調子が悪いと思ったら、根詰まりを疑ってみましょう。

どうして根詰まりすると枯れるのか?

常識的に言って「根詰まりして何が悪い?」と思いませんか?
根詰まりするのは分かるが、枯れこむのはよく分かりませんよね。よく根詰まりを起こすと、土の保水力が落ちるということが挙げられるのですが、多肉植物に関しては土の保水力が落ちたから枯れるというのはちょっとおかしいでしょ。乾燥に強いのが多肉植物の特徴なんですから。多肉植物はそこは関係ないんです。

大事なポイントは、根と地上部が連動しているってことです。
根と地上部は連動していて、根が元気じゃないと地上部は伸びないんです。それだけでなく、根が伸びることで、地上部が生育するって感じで完全に連動しているんです。

根詰まりを起こすと、もう新しい根を伸ばすスペースがなくなった状態になります。根が新たに伸びるスペースがないので、地上部も伸びなくなります。これで生育不良を起こします。それでも根詰まりを放置していると、全く根が成長できず、古い根では水を吸い上げる力が弱いので、株全体で水を吸い上げる力が落ちて、枯れ込んできます。地中以外にも水分確保の活路を見出すべく、空中に根を伸ばし始めます。

新しい根が伸びるスペースを増やせばいい

多肉の植え替えは、古い根を切って、新しい根を伸ばすスペースを作ればいいです。だから必ずしも大きな鉢に植え替える必要はないし、今の鉢にそのまま植え替えてもいいです。なんなら品種によっては現状より小さな鉢に植え替えることで、株を小さく仕立て直すことも出来ます。

準備するもの

用土

植物によって用土は違います。配合は各植物によります。一般的にはホームセンターで売っている多肉植物の専用土がありますので、それを利用すると配合するより安上がりです。大事なことは「新しい土」を使うことです。新しい土というのは、以前に他の植物の土で使っていないものって意味です。

鉢底石(軽石)

鉢の底に2センチから3センチほど敷いて、土の流出を防ぎ、また、水はけを良くします。ホームセンターに売っています。
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鉢にも色々と種類があります。プラスチックの鉢は軽いですが、蒸発が鈍く、根腐れすることもありますが、逆に夏は蒸発しにくい方が水やりの頻度が下がって便利ということもあります。

多肉は素焼き鉢が多いですが、素焼き鉢が必須というわけでもないです。ま、あんまり気にしないでうまくいかない時にやりかえるというのでもいいです。
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鉢底ネット

鉢底の穴にかけて、軽石・土を流出するのを防ぎます。ホームセンターでシートになって売っているので、ハサミで切って使います。
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多肉植物を植え替える手順

水やりをストップする

水やりを一週間〜10日ほどストップして、カラカラにしておきます。植え替えはストレスで植え替え後に活動が止まり、そのとき土が濡れていると根腐れの要因になるので、植え替え前から水やりを止め、土を乾かしておきます。

地上部を整理する

枯れている葉っぱを落とし、(過剰な)子株や枝を取り除きます。子株や枝はまた別に植え付けをして株を増やしてもいいです(※増殖OKの品種の場合に限る)。
気根はそのままにしておいてもよいですが気になるなら手で除去します。

古い鉢から取り出す

多肉植物がカサカサに枯れたりボサボサになったら:古い鉢から取り出す
古い鉢から取り出します。鉢をトントンと揺らすと大抵は抜けます。移植ゴテなどの道具を差し込める余裕が少しでもある場合、丹念に周囲から差し込んで、根と鉢の内側の面との密着度を下げていってやると抜けることもあります。大きな穴が底面にある植木鉢の場合、そこに棒を押し当てて底面から押し出すとトコロテン式に押し出せるときもあります。

どうしても抜けない場合は、トンカチなどで鉢を叩き割ります。
小さいサボテンは割りばしなどでそっとつまんで抜くと、トゲが指に刺さらずにすみます。

取り出した株の根をさばく

多肉植物がカサカサに枯れたりボサボサになったら:取り出した株の根をさばく
古い根を切り詰めます。もしくは傷んで黒く変色した根を切り落とすだけにしておきます。

株元から3センチほどまで根を切ることで、新しい根を出させます。それで株が元気になります。ただし多肉の種類によっては違うかもしれませんので、各育て方で確認してください。
長年放置していると、切るにも切りにくいほど根が詰まってしまっていることがあります。そうなる前にできれば一年に一回、定期的な根詰まり点検を行ったほうが無難です。


切り口が乾くまで日陰で放置
まだ植えずに、風通しのいい日陰で切り口が乾くまで乾燥させます。濡れたままだと発根しづらいです。乾燥するまでは二、三日という場合もありますが、一週間ということもあります。見た感じで判断しましょう。濡れているならまだ待ちます。日陰で乾かしてください。日当たりのいいところで乾燥させないでくださいね。

品種やサイズによっては、日陰の軒下に吊るして乾かすという手段がとれます。この場合、風通しもよく満遍なく乾きます。

吊るせない場合は、根をシートや鉢の上に置いて壁などに立てかけておくとか、地面に直接接しないように工夫します。適当にその辺の地面に寝かせておいた場合、葉っぱやトゲが泥で汚れたり、葉っぱやトゲが自重で傷ついたり、寝かせている間に変な方向に伸び始めたりする恐れがあります。根を直接地面に触れて置いておくと、うっかり忘れると根付いてしまう恐れがあります(また掘り起こせばいいだけですが、せっかく発根した分が少々無駄になります)。

植え付け

多肉植物がカサカサに枯れたりボサボサになったら:植え付け
鉢底の穴に網を敷いて、その上に軽石をちょっと敷いて、その上に用土を入れて、多肉植物を植えます。地表と鉢の縁の間は2センチくらい間をあけます。これをウォータースペースと言います。水をやる時に水が溜まるスペースです。

養生

植えた直後の数日(二、三日から十日ほど。場合による)の間は少なくとも水をやらず、雨にもあてず、日陰~半日蔭の場所に鉢を置いておきます。ここで水をやると根腐れすることもありますので、グっと我慢しましょう。
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