水やりのコツ…初心者は水のやりすぎで枯らすから!
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水やりについて
根は呼吸している
小学生の理科の授業で植物は日光を浴び、水と二酸化炭素からでんぷんを作る・・・ってことを習ったように、植物にとって水を得るということは自己保存のための大問題です。ですが、その一方でとても大事なもう1つの要素があります。
それは空気です。
植物が水を得るのは一般的には「土」からです。その土に水が含まれていればそれでいいか?というとそれだけではダメで、土には空気が含まれていなくてはいけません。
実は根も呼吸しているんです。空気が無いと窒息死するんです。
空気と水という矛盾した問題を「土」自身が解決してくれます。土はぎっしりと詰まっているのではなくて、中で土の団子があり(団粒構造)で、程よく隙間があります。ここに水を蓄えつつ、余分な水を排除し空気も蓄えるのです。露地植えすると、この機能が適切な水量に保たれるのですが、
プランターに植えると、水をやるコチラ側で気を使わないと、根が水に溺れたり、水が足りなくて餓死します。
どうやって吸い上げているか?
植物は確実に水を吸い上げているのですが、どうやって吸い上げているか?実は科学的には解明されていません。
「毛細管現象じゃないの?」
という人が居ますが、それだけで何十メートルの巨木の先っぽまで水を吸い上げるのは不可能なんだそうです。他に考えられるのは「蒸発する圧力で吸い上げる」というものですが、それならば、1回水切れしたら復活しないはずです。これもダメ……
この植物がどうやって水を吸い上げているか?という謎は、重力がどうやって空間を伝わっているか?という謎と共に、意外に解明されていない身近な科学です。
水やりはメリハリを
夏を除いて、毎日水をやると
根腐れを起こします。大事なのは、やるときは水をドバっと与え…鉢植えであれば鉢底からしっかりと水が出るくらいにやり、あげないときはあげないということです。メリハリをつけることで、水を供給しつつ、空気も通す意味があります。
また、植物は環境に合わせて根を伸ばしますので、水やりが多いと表面にしか根を張らず、それが夏に水切れの原因になることもあります。メリハリをつけて水やりをし、乾燥する期間があることで、根が深くまで広がり、乾燥に強くなります。根が広がるということは地上部の葉っぱが増え、より株が健康になります。
空気を通すためにも、根を広げるためにもメリハリをつけた水やりを心がけましょう。
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水やりのコツ
水やりは土が乾いてから
水をやりすぎると、根が腐って枯れてしまいます。
初心者が植物を枯らせる原因の一位が水のやりすぎです。指で土に触ってみて、濡れているようならば、水はやらないでください。これが基本です。
何日に一回水をやるとはハッキリ言えない
水やりの頻度は季節・日当たり・気温・風通し・土の配合・植物の種類によって、大きく違います。何日に一回の水やりと解説ページに書いてあってもあくまで参考程度にしてください。土の乾き具合を確認して水をやるようにしましょう。
春〜秋は蒸発しやすいので、水のやりすぎで根腐れすることはあまりないですが、冬は蒸発が鈍くなり、植物も生育しなくなるため、土中の水分が残りやすく、根腐れを起こしやすくなります。そこで鉢を持ち上げて重さで鉢の中の水分量を推測して水やりするかどうか決めたり、割り箸や竹串を突っ込んで土中の濡れ具合を調べてから水やりします。
もしくは
土壌水分計を使って計測してから水やりします。土壌水分計を持っていると失敗がグッと減りますので、持ってないなら買って損はないです。
水をやるときはしっかりと
水を控えるという書き方をしているのですが、この控えるというのは量では無く頻度です。一回の水やりは一部の例外を除いて、鉢底から水がしみ出す位にしっかりとやるようにします。
水やりには水分を供給するという意味もありますが、もう一つ大事な要素があります。
それは老廃物を押し出すというもの。土の中には微生物が繁殖し、老廃物やガスが増えていきます。これを洗い流すことも水やりの大事な役割です。だから、水をやるときはドバっとやる必要があります。
庭植えにも水やりは必要?
鉢植えほどではないですが庭植えの場合も土が乾いていたらタップリしっかり水をやりましょう。あまりにも水がないと庭植えでも枯れます。
散水タイプと水差しタイプ
如雨露にハス口を付けている場合や、ホースに散水用ノズルを付けて使っている場合。広範囲に満遍なく優しく水を上からかけるのには便利なのですが、土の表面だけ濡らして水やりをしたツモリになってしまいがちです。散水で水を与える場合は水の量もしっかり考えながら与えましょう。
水差しで与える場合、できれば根の周りの全方位に水が行き渡るようにしましょう。一か所にしか水を注がないと、土の
水はけがよいと水が鉢底まで素通りしてしまい、根の一部しか濡れません。どの方向の根も濡れるようにします。
花に水、葉に水
花は水が掛ると花をしぼませます。花を長く楽しむためには根元の土に水を注ぐのが基本です。口の長い
ジョウロがあると水やりが楽になります。ただ、花が次々咲く植物の場合は、気にせずバシャーっとかけることも多いです。
葉っぱが乾燥するのを嫌う植物もいますし、葉っぱが乾燥すると
ハダニが発生しますので、戸外の植物なら、たまには水を葉っぱにも掛けるように上からバシャーっと水をやってください。室内で管理している場合は霧吹きで水を葉っぱにかけてハダニを予防します。
葉っぱに水が掛ると枯れる植物も
多肉植物など、葉に水を溜め込むタイプの中には葉に水が掛ると葉っぱが傷んでしまう植物(
ミリオンスター・
カランコエ・
ベゴニアなど)や、葉っぱについた水から
病気になり得る植物(
バラ・
ガーデンマム・
ポットマム・
イチゴなど)や、水滴がレンズになって葉が焦げる場合もあります。
葉に水をかけてはいけない植物もありますが、葉っぱに水をかけることでハダニ・
アブラムシ・
ウドンコ病の予防になることもありますので、各植物の解説ページをチェックしてください。
上からやるときの注意
植物の上から水をバシャーっと掛けるときは、上から掛けて、なおかつ土にも水を注いで下さい。植物によっては葉っぱが邪魔になって株本に水が落ちません。キクや
マーガレットなど
鉢の大きさに対して葉っぱの広がりの方が大きく、こんもり茂って土が上から見えないような鉢植えが特に注意が必要です。
同じ原理で、雨が降っても雨水が根本にいかないケースがあります。特に大株に育った鉢植えなどは、雨の日でもよくチェックして水をやりましょう。
●一つの鉢に何株かまとめて植えた場合や
寄せ植えの場合も同様に水が土まで辿り着きにくいので要チェック。
●土の露出具合や雨量によっては水が充足していることもあるので、葉っぱや茎の元気さや土の湿り具合、鉢の下の水の有無などでチェックをする。水が十分そうならあえて水やりしないほうがよいことも。ただ、植物の元気さ具合と水の量の好みは植物によるので一概には言えない。
●「雨だったから水やりしないでいいだろう」と水やりを控えた翌日以降にしおれたりぐったりしていたら水不足の可能性大。そういう鉢だけでも、雨の日でも水をやるようにする。
●鉢植えに限らず、庭植えでも状況次第で地面だけが濡れないケースが時々ある。軒下だったり、大きな植物の陰になっていたり。そういう場所も確認しておく。
●濡れたまま蒸れると白さび病などの病気にかかる恐れがあります。葉っぱがちょっとくらい濡れても風で乾くなら大丈夫ですが、長時間の多湿は禁物です。蒸れやすい時期は注意が必要です。茂っていれば茂っているほど蒸れやすいので、どうしようもなく蒸れやすい条件が揃ってしまったら、ある程度
剪定して風通しを良くしておくと病気の予防につながります(ただし剪定の分花の数は減ります)。濡れた葉っぱから手で水を落としておくのも有効です。
夏の水やり
真夏は気温が高く、水の蒸発が激しいので、戸外で管理している時は特に、朝と夕方の二回、しっかりと水をやってください。昼に水をやると、鉢や土に日が当たって濡れた部分の地温が上昇し、根を傷めてしまいます。日中に葉の上から水をやるのは禁物です。丸い水滴がレンズ効果で太陽光線を集め、ピンポイントに集約された太陽光線が葉を焼き傷めます。
夏までに生育して
根詰まりを起こしていると夏の高温で水切れしやすくなります。朝夕水やりしても水切れします。根詰まりする前に植え替えるか、どうしても水切れする場合は
半日陰や日陰に移動させます。
移動できない場合は
腐葉土やワラで
マルチングして根本付近の地面を保護します。⇒例:
ヒマワリ冬の水やり
冬は逆に蒸発量が減り、植物が水を吸い上げる力が落ちていますので、水は控えます。冬に成長が停まる植物は、土が乾いてから数日経って水をやる程度になります。しかし、冬に開花する植物は、開花や花の維持に水を多く必要としますので、種類にもよりますが春や秋なみに水を与えます⇒例:
パンジー、
アネモネ。
水やりを控えることで寒さに強くなるので、冬は寒さに弱い植物はなおさら控えめに。水やりを控えるのは量ではなく頻度。
冬は朝(太陽が昇った後~午前中)に水やりをします。昼以降や夕方に水をやると水が土の中に残り、それが明け方の寒さで凍ってしまい根を傷めてしまうため。あまり早朝にあげるとその後、凍る恐れがあり、特に道路に面しているような場所では、流れ出た水が路面を凍結させ事故を起こしかねず大変危険です。同じ理由で、日中でも凍り付きそうなくらい寒い日は水やりは控えます。太陽が昇って地面を照らして温めてくれそうかどうか(温めているかどうか)が、冬の水やりの一つの判断基準になります。
葉水
土に水をやると、根腐れしやすいのですが、冷暖房で空気が乾燥していて葉っぱがカラカラという時期があります。
観葉植物の冬がこういう状態です。また
胡蝶蘭や
デンファレといった
ラン科や空気中の湿度の高い熱帯雨林の植物は夏も
葉水をしてあげるとよく生育します。
あと乾燥すると
コナジラミ・ハダニが発生しやすいです。葉っぱの裏に霧吹きすることで予防になります。
葉っぱに水がかかると問題がある植物もあるので、調べてから水をやってください。
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