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マーガレットの育て方…一段落したら剪定して、もう一回花を

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マーガレット
目次
マーガレットとは?
花が一段落したら剪定しましょう
水やり…花に水がかからないように
肥料
管理場所・日当たり
花ガラを摘む
植え付け・植えかえ
病気・害虫
特徴・由来・伝承
関連記事
学名などの基礎データ
マーガレットの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
マーガレット
科名
キク科
属名
モクシュンギク属
学名
Argyranthemum frutescens
別名
木春菊
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
上級者向け
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マーガレットとは?

マーガレットはキク科モクシュンギク属(アルギランテマム属)の常緑多年草。関東よりも南の地域では戸外での越冬も可能ですが、霜に当たれば枯れてしまいます。夏の暑さにも弱く、高温多湿の梅雨から夏に掛けて根腐れを起こして枯れてしまうこともあります。

愛らしい容姿、花色や花の形も多種あるマーガレットは人気のガーデニング材です。寄せ植え・寄せ鉢にもよく利用されます。しかし、育てるのは意外と難しいんです。鉢植えで季節ごとに置き場所を替えて気を使うよりは、春に花を楽しんだら、後は野となれ山となれの感覚で庭植えするか、空いたスペースで管理するか…という軽い気持ちで挑むのが吉。

ところで、マーガレットは葉に匂いがあるものとそうでないものがあり、匂いがあるものは室内に取り入れると臭いので注意。購入前に葉っぱの匂いを嗅いでおきましょう。うんこみたいな匂いがする(ことがある)。
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花が一段落したら剪定しましょう

3月〜6月に花が一段落したら全体を葉が残るように半分まで刈り込みます。すると摘芯になって枝分かれして盛り返すと花が増えます。6月の梅雨前に同様に刈り込んでやると、夏越ししやすくなります。このとき出た枝で挿し芽をして株を作っておきましょう。

9月にも全体を半分、切り戻してやることで株の大きさを抑えられます。
詳細は
マーガレットの剪定と挿し芽と株の更新
マーガレットの剪定と挿し芽と株の更新
栽培のコツ
を参考にしてください。

購入直後のマーガレットは寒さに弱い

マーガレットは耐寒温度マイナス5度で、霜に当たらなければ戸外で越冬も可能です。ただ、店頭に並んでいるマーガレットは温室育ちで戸外の寒さに慣れていないために、軒下であってもいきなり戸外で管理すると、シンナリとなります。暖かくなるまで室内で管理して下さい。シンナリしたら――暖かいところで水をやっておけば復活するかもしれませんので試して下さい。

霜は気温が4度以下になると発生します。マイナス5度まで耐えるのに霜に当たると枯れるのは変な感じがしますが、霜にさえ当たらなければ大丈夫ですから、霜に当てないようにしてください。

水やり…花に水がかからないように

マーガレットは乾燥気味の状態を好みますので水のやり過ぎは根腐れの原因となります。鉢植えの場合は土が乾いてから水をたっぷりとやってください。土が濡れている場合は水をやらないでください。庭植えにした場合は、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。

花や蕾(ツボミ)に水がかかると花がしぼんでしまうので、花に水がかからないように、株元に水をやってください。

水をやるときは鉢底から水がしみ出すくらいにしっかりとやってください。これは春でも夏でも秋でも冬でも同様です。よく「水やりを控える」と言いますが、それは「頻度」であって量ではありません。水やりをしたら、土が乾くまで水やりは一切せず、土が乾いてから水をやります。大事なのはメリハリです。毎日、ちょっとずつ水をやるのが一番、根腐れしやすいです。

夏の水やり

真夏は生育が止まり、株が弱りますので水やりは控えます。頻度を減らしてください。土が乾いてから2日か3日経ってから水をやるようにします。

冬の水やり

冬は土が乾きにくく、水やりの頻度は少なくなりますので注意してください。土に触ってみて土が乾いてから、2日か3日経って水をやります。

肥料

生育期4月~6月、9月〜10月に液肥を与えるか、植え替えるときに土に肥料を混ぜ込んでおきます。真夏(7月〜8月)と冬(11月〜3月)は生育が止まるので肥料はストップします。特に真夏に肥料をやると肥料過多になり、株が弱ります。

液肥をやる場合は2週間に1回。肥料が切れると花が少なくなり、花の色が薄くなり、花が小さくなります。逆に肥料を与えすぎると葉っぱが黄色くなります。肥料を与えなくても枯れることはありませんが、花が減るので様子を見て調節しましょう。

固形肥料は長期間効くが即効性に優れているのは液体肥料。液体肥料はすぐに効果が出ます。

管理場所・日当たり

日当たりのいい場所を好みます。春と秋は戸外の日当たり。環境が合っていて冬越し夏越し出来れば木質化して低木になります。

夏越し

マーガレットは夏の高温に弱いので、夏は戸外の風通しの良い日陰か半日陰、もしくは室内で管理します。前もって…梅雨か夏前に株全体を刈り込んでおくと、夏越ししやすくなります。

寒冷地では夏が涼しいので花つきがよく、長く楽しめます。暖地では戸外での越冬も可能ですが、夏の暑さに弱いので夏は風通しのいい涼しい場所で管理してやらないといけません。

越冬

マーガレットは夏の暑さにも弱く、寒さにも強くない植物です。耐寒温度がマイナス5度とされますが霜に当たると枯れます。

冬は軒下の霜の当たらない場所か、室内の日当たりで管理します。もしくは霜よけをして寒風の当たらない場所で管理します。霜に当たらない軒下でも寒風が当たると枯れてしまいますので寒風に注意。

花ガラを摘む

しぼんだ花のことを「花ガラ」と呼びます。花ガラを放置していると、種子を作ろうとし、栄養を取られて花が咲きづらくなります。花ガラはこまめに摘んであげると、次の花が咲きやすくなります。

マーガレットの株は庭植えにしたり、大きな鉢に植えていると、直径1mと大きく育ち、こうなると花ガラを摘むだけで大変です。定期的に挿木して新株を作って小さく仕立て直すと考えた方がいいです。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

1年に1回か、最低でも2年に1回、理想的には春に咲く前に植え替えを行います。植え替えをしないでいると根が詰まって枯れることがあります。

生育が良い株の場合は4月〜6月の間に2回植え替えをすることもあり得ます。そのくらいに春の生育が早い植物です。開花時期の植え替えは土を落とさずに、ひとまわり大きな鉢に植え替えるようにしてください。

店で販売しているマーガレットは根詰まり寸前かほぼ根詰まり状態。これは根詰まりさせることで開花しやすくなる(危機的状況になると子孫を残すために開花する)のと、鉢が小さい方が見栄えがいいから。また、用土は栽培時に水やりの手間を減らすために水もちのよいピートモスの多いものになっていて、根腐れをおこしがちです。なので、購入したマーガレットの鉢は速攻で植え替えた方がいい。

用土

用土は市販されている花と野菜の土を使ってください。もしくは赤玉土腐葉土4を混ぜたものを使います。植え替えの時に古い土を三分の一ほど落として古い根を整理してから植え替えをします。
余談ですが、店頭にならんでいるマーガレットの鉢の用土は水持ちがよい(=つまり水はけが悪い)ものになっていて、上記の土を植え替えると水やりの間隔が変わるので注意してください。

植え付け・植え替え手順

鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。現在より大きな鉢に植え替える場合は、土は落とさず、少し根をほぐしてから植えます。同じ大きさの鉢に植え替える場合は、古い土を三分の一ほど落として古い根を整理してから植え付け・植え替えをしましょう。

本来はマーガレットは「ひとまわり大きな鉢」への植え替えでも、根を崩さないで植え替えた方が良いです。特に開花している株は土を落とさないようにした方がいいです。土を落として根が傷つくとダメージからの復活に時間がかかるためです。

しかし、そうなると鉢が年々大きくなって管理しきれないので、土を落としてでも鉢を現状維持しないといけないので、土を落として同じ大きさの鉢に植えるようにするだけです。可能であれば土を落とさないで植え替えしましょう。

庭植えの手順

植え付ける1週間前に、根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割か3割混ぜて土を1週間寝かせて馴染ませておきます。1週間後に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。 土は崩さないで植えた方がいいです。

病気・害虫

アブラムシ
葉・茎・新芽にくっついて汁を吸う虫で、春〜秋のうち特に高温時期に爆発的に増えます。少量のうちに取り除いておくか、薬剤で駆除します。
アブラムシの生態と防除と薬剤のまとめ
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ハダニ
乾燥すると発生しやすいダニで、葉っぱの裏に潜んで汁を吸います。葉っぱに水をかけるように水やりをしていると予防できます。高温・乾燥する8月前後に発生するのですが、その頃は剪定して葉っぱが減っていて、健康的に管理していると目に見えた被害は少なめに見えるかもしれない。前もってオルトランを散布しておくと予防できるが耐性をつけやすいので、発生したら複数の薬剤をローテーションで使って駆除します。
ハダニ
ハダニ
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

エカキムシ
葉っぱの中に卵を生みつけ、かえった幼虫が葉っぱの中を食べ進み、食べた跡が絵を描いたように見える。線の端っこに虫がいるのでこれを指で潰す。もしくは前もってオルトランを散布して予防します。
エカキムシ(絵描き虫)の生態と防除と薬剤のまとめ
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ヒメマルカツオブシムシ
マダラ模様の甲虫で、マーガレットなどの花の花粉や蜜を食べる。ただ、食害はないので、放置でもいい。問題はこの虫が室内に入って、絨毯や衣服にくっついて羊毛や絹などを食害すること。洗濯物を取り込む際に注意し、クローゼットには防虫剤を設置しましょう。

ウドンコ病
白い粉を吹くようなカビの一種で、葉ぶくれと呼ばれる白い斑点が葉に見られる。乾燥すると発生しやすい。特に真夏の高温・乾燥時期に発生するが、この頃はマーガレットは剪定して葉が少ないので、あまり被害は見られない。春に発生した場合は、環境を見直し、病変箇所を取り除いて殺菌剤を散布します。
ウドンコ病
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病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

サビ病
キク科によく見られるカビの一種で、白い病変が見られる。病変箇所を取り除いて、殺菌剤を散布します。
サビ病(錆病)の予防と薬剤の紹介
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病害虫

ナメクジ
湿度の高い梅雨時期に葉っぱを食害する。春〜秋に発生しているので、春から誘引駆除剤を使っておくと一回も見ないで済むかもしれない。もしくはビールトラップで補殺します。薬剤はビールトラップについては以下のページを参考に。
ナメクジ(蛞蝓)の園芸における生態と駆除の方法・薬剤のまとめ
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病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

バッタ
葉っぱを食べる虫で、近くの雑草からやってくるので、前もって雑草を除草しておくと予防できます。ある程度は大目に見ましょう。
バッタ
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病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

ヨトウムシ
夜になると土中から出てきて食害する芋虫。浸透系のオルトランなどの薬剤をまいておくといいです。対応した薬剤を散布して駆除します。土中の浅いところにいるので、掘り返せば見つかります。
ヨトウムシ(夜盗虫)
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病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ

特徴・由来・伝承

和名は「木春菊(もくしゅんぎく)」。越冬して何年も育成すると茎が木の様になり低木化することから、木春菊と呼ばれるようになったと言われる。

マーガレットはカナリア諸島が原生で、17世紀末にヨーロッパへ渡り、フランスで品種改良されたことから西欧では「パリデージー」と呼ばれています。ちなみにフランスで「マーガレット」と呼ばれるものは、「フランスギク」という日本で言う「マーガレット」とは違う植物を差します。

ギリシャで「真珠」を意味するマルガリーテスに由来しています。花占いで…「好き」「嫌い」「好き」…と花びらをむしられるのがマーガレットです。
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