ピートモスの特徴と使い方のコツまとめ

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ピートモスとは?

ピートモスはコケ植物やヨシ・スゲ・カヤなどの植物が堆積して腐植化して、泥炭になったものを、脱水・乾燥して粉砕したもの。ようは植物が腐って分解しかかったものを乾燥させたもので、園芸では土壌改良材として利用する。ピートモスのモスとはコケのことで、日本で流通しているピートモスはコケが主成分のものが多いですが、ピートモスの材料は必ずしも水苔ではないです(まぁ、日本では水苔がほとんどなんでピートモス=水苔の泥炭化したものという認識で問題ない)。
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ピートモスの特徴

酸性

ピートモスは酸性(pHは4)で、酸性を好むツツジ科の植物(ブルーベリーサツキなど)などによく使われます。

ピートモスは強い酸性ですが、中和済み(調整済み)のピートモスもあります。中和したもののpHは6ほど。ただし、中和済のものはちょっと高い。調整していない普通のピートモスを買って、石灰を入れて中和させてもいいです。

中和するのであれば
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を使って、中性にしましょう。

保水性・保肥性

保水性・保肥性に優れている。ピートモス自身の体積の10倍〜20倍の水分を保ちます。ピートモスには肥料を土中にとどめる性質はあるが、ピートモス自体には肥料成分はないです。
分解が進んだものは泥になって水はけが悪くなることもある。

土をフカフカに

ピートモスを入れると、土がフカフカで柔らかくなります。土が柔らかいことで、根が張りやすくなります。

匂いがない

ピートモスは中和して使うなら「匂いのしない」「水もちのよい土」となり、使い勝手がいいです。観葉植物の土には腐葉土を少なく抑えて、中和したピートモスが使われています。

観葉植物の用土として腐葉土の代わりに、入れて配合するといいです。例えば日向土7調整済みピートモス3など。でも、観葉植物の土を買った方が安上がりで便利です。

調整済みピートモスはあまり流通していない

未調整ピートモスと、中和した調整済みピートモスがあるのですが、この両方をホームセンターで扱っておらず、どちらか一方しかないってことが多いです。大抵は未調整しかないってパターンです。

地域に希望のピートモスがない場合はネットショップで買う方がいいですよ。調整済みが欲しい場合は、未調整に苦土石灰を混ぜて中和させましょう。
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使い方

水につけて戻す
袋から取り出して、水につけます。ピートモスは一旦乾燥してしまうと、逆に水をはじいて吸収しなくなります。一晩、水につけましょう。しっかりと水を吸収させて膨らませないで、土に入れても保水性・保肥性が機能しなくなります。
●海外産のピートモスは袋の中では圧縮してあるので小さいですが、水につけるとかなり大きくなります。ピートモスの表記でQ(キュービック)というのがあって、1Qで28.3リットルです。これを水につけると2倍に膨れます。

日本で流通しているピートモスで圧縮しているものは、膨らんだ大きさも記載されているので、迷うことはほとんどないです。100円ショップにも売られていますが、用土の類はブランドの名前のハッキリしたものを使った方がいいですよ。
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水に浸けて戻したピートモスと赤玉土鹿沼土やその他の用土と合わせて配合します。酸性土を好むものであれば、そのまま使います。中性を好むものであれば、石灰で中和してから配合します。

赤玉土6調整済みピートモス2腐葉土2を基本的な配合として、アレンジするといいでしょう。酸性土壌を好むものであれば、鹿沼土5ピートモス5などです。保水性が強すぎて根腐れすることがあるので気をつけましょう。

参考:用土鉢の大きさ(号)と土の量

雑記

よく店頭で販売している花鉢の用土によくピートモスが含まれています。なんか黒いなぁと思いませんでしたか? あれはピートモスです。水もちの良いピートモスを多く用土に使うことで、水やりの頻度が減りますから、生産者の手間が減ります(あと、腐葉土より安いのも大きな理由)。ただ、それは温室栽培(温室内で15度以上)の土中の水分が蒸発しやすい環境での話で、一般家庭の冬の環境(室温が5度前後まで下がる)では水もちが良すぎて根腐れを起こす原因となります。ピートモスの少ない土か、一般的な培養土に植え替えることで冬越しがしやすくなります。

最後に…ココピートという選択も

ピートモスは長年、利用されてきた土壌改良剤です。種まきの苗床としてもよく利用されています。

しかし、ピートモスは酸性で中和するのが面倒なため、中性でピートモスとよくにた土壌改良剤である「ココピート」が、よく流通しています。ブルーベリー類以外の栽培であれば、こちらも選択肢に入れるといいかもしれません。
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