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ブルーベリーの育て方

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ブルーベリー
学名などの基礎データ
ブルーベリーの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
ブルーベリー
科名
ツツジ科
属名
スノキ属
学名
Vaccinium corymbosum
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
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ブルーベリーの特徴とは?

ブルーベリーはツツジ科スノキ属の落葉低木。略してBB。

耐陰性があって、半日陰(一日のうちで数時間だけ日があたるような場所)でも枯れることなく育ってくれるのですが、花付き、ひいては実付きが悪くなりますので、収穫するのであれば、日が当たる場所で管理してください。収穫は二の次でシンボルツリー目的ならば、半日陰でも問題ないです。

ブルーベリーは根が浅く、乾燥しやすいです。庭植えの場合は夏は株元に日光が当たらないようにするか、マルチングして蒸発を防ぎましょう。

その代り、地植えでも鉢植えでも1株の収穫量はさほど変わらないです(圧倒的な差はない)。
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ブルーベリー:二品種以上を植えないと実がならない
ブルーベリーは自家受粉しない(しにくい)性質があって、別品種を二本以上を植えないと実がつきません。ラピッドアイ系・ノーザンハイブッシュ系・サザンハイブッシュ系の中の同系の多品種の二種です。詳細は
のページを参考に。

植え付け・植えかえ

植え付けの適した時期は理想的には寒さに当たって落葉する10月〜12月か、葉が出始める前の3月〜4月。鉢の植え替えの際に剪定するので花芽が目視できる3月以降が適している。

落葉しない品種もあるので、その場合はおおよその上記の時期に植え付け・植え替えをします。
基本的に酸性の土壌でないと育ちません。普通の土で植えると微量要素を吸収できずに枯れてしまいます。ホームセンターなどで「ブルーベリーの専用土」を扱っていますのでそれを使うといいでしょう。自作する場合はピートモス(未調整)5鹿沼土5を混ぜたものを使います。土は酸性を維持しないといけないので酸度を調べるためにブルーベリー栽培家は酸度計を買う。
ブルーベリー:鉢の植え付け・植え替え
8号鉢でもいい。10号以上になると植え替えがキツイ。根を張るスペースがなくなると、生育が鈍くなります。根詰まりしたら古い根をノコギリで外側を3センチか5センチほど切って、ひとまわり大きな鉢にブルーベリー専用の土などで、植え替えて、株の若返りをはかります。大ききな鉢に植え替えられない場合は同じ大きさの鉢に植え替えます。

地植えの方が水やりが多少は楽だけど、風対策、酸性対策と考えると鉢植えが便利。
鉢への植え付け・植え替えの詳細は以下のページを参考にしてください。
庭には必ず、専用土かピートモスを混ぜ込んで植え付けます。庭植えしても、徐々に酸性が薄れてしまうので、掘り返して専用土を足すことになりかねないので、鉢植えの方が便利。

3年までは鉢植え、その後は5年目で10号鉢(直径30cmの鉢)、7年目で地植えとか。2年の苗を地植えしないのは、傷みやすいから。3年目で地植えしても問題ないです。
日が当たる場所が好ましいですが、真夏の暑さに弱ることがあります。鉢植えの場合は半日陰に移動させることも検討します。半日陰に移動しないと枯れるということはありませんから、気にしないなら気にしないでも。

鉢で管理している場合、日が当たる側だけが茂ったり、日を求めて一方に偏ることがあります。鉢を定期的に回転させて満遍なく日を当てて下さい。その方が収穫量が増えます。

日が強いと葉っぱが焼けて先が黒く変色して枯れます。これをチップバーンと言いますが、同じ現象は「水切れ」「肥料のやり過ぎ」でも起きますので、状況に応じて判断してください。
台風で実が落ちる。熟しているなら収穫してしまうのも手。台風対策で防風ネットをつける人が多い。鉢植えならば台風の時だけ室内に取り込む。
二年生苗でもマイナス10度の場所で冬越し可能。ただし、品種によっては寒冷地が苦手なのでチェックしておく。積雪で枝が折れるので、地植えならば雪囲いをする。鉢植えの場合はいっそのこと、雪が積もらない場所に移動させるか、雪が降り始めたら、鉢ごと倒してしまい、春に起こすという方法をとります。

ブルーベリーには低温要求時間があり、7度以下の環境に一定の時間以上、株を置いていないと春以降の生育・実付きが悪い。低温要求時間の具体的な数値は品種によって違い、かなり差がある(サザンハイブッシュ系が300〜800時間、ラピッドアイ系で350〜800時間、ノーザンハイブッシュ系が700〜1000時間)。冬はできるだけ戸外で寒さに当てる。

品種によってかなり違いがある。ノーザンハイブッシュ系はかなり要求時間が長いため、温暖化によって結実が悪くなっている。接木の台木でも要求時間は変化します。

水やり

ブルーベリー:庭植えの水やり
根が浅くて、水切れを起こしやすい木ですので、水には気をつけないといけません。春〜秋は庭植えでも土が乾いていたらやります。冬も様子を見て水やりをします。

果実が熟れた後に水を吸い上げると水分過多で実が割れる(裂果)。水やりを控えることである程度は予防できるが、原因は用土水捌けにもある。大雨のときに水を吸い上げ、果実が割れることがある。大雨のときに防水シートを敷いて水の吸い上げを防ぐといいかも。
土が乾いたら水をやります。鉢植えの場合は鉢が軽くなったら水をやってください。
ブルーベリーの専用土に入っているピートモスは土が白くなるほど乾燥すると水を吸いにくくなるために、一旦水が切れるとナカナカ水が行き渡りにくくなるという悪循環に入ります。こういうときは、鉢ごと大きなバケツにつけて潅水(カンスイ)させてください。10分ほどつければ充分です。

水をやって、3分くらいたっても水が染み込まないのは根詰まりして土がつぶれているから。植え替えして、根を整理して、土を新しくしましょう。

逆に水を頻繁にやると、地表近くに根が広がり、地表近くで根詰まりを起こし、地中に根が少なくなる。すると肥料が吸収できなくなり、突然調子を崩す。何回も頻繁に水をやるより、一回でたっぷりと…鉢底から水が染み出すくらいにしっかりと水をやった方がいいです。
ブルーベリーは乾燥に弱いので、株元に日光が当たるようであれば、夏は乾燥を防ぐために株元に腐葉土やワラでマルチングをします。
また、冬も土が凍るような地域であれば株元にマルチングをして凍結防止をします。

マルチはワラ、バークが好ましい。籾殻は分解過程で窒素欠乏を起こしたり、コガネムシを呼び込むので避ける。バークはコガネ対策にもなる(完璧ではないが)。
新芽が出る頃の3月あたり、果実が太る6月あたり、中間地暖地なら収穫・落葉後の11月前後に施肥します。土は酸性でないとマグネシウム・カルシウム・鉄などの必要な成分がうまく吸収されにくいので、通常の肥料では効きません。酸性に調整してくれるブルーベリー専用の肥料を使ってください。
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ただし、肥料が多いと肥料をやりすぎると根が張りずらいくなったり、病害虫が増えるなどして調子を崩すので、少し控えめがコツです。肥料は固形のものでも液肥でも構いませんが、固形は長期間効く代わりに調整しにくいので、液体肥料と合わせて調節するといいです。

鉢植えだと水やりが多いために微量要素が流れ出やすいので、肥料は長期間やった方が良い。マグネシウム・マンガンは特に土中で減りやすいので注意して施肥する。

花の栄養素として「カルシウム」があります。カルシウムを土に混ぜると根が強くなり、病気に強くなるという効果があります。ですが、カルシウムを混ぜると中和して酸性土壌が中性になり、枯れることもあります。「ブルーベリー用カルシウム肥料」という中和しないカルシウムが発売されています。
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冬の剪定は今後の実付きに大きく関わる作業です。以下のページを参考にして剪定を行なってください。枝が密生すると風通しが悪くなり、アブラムシカイガラムシも発生しやすいので、剪定する。

鉢のサイズに株を合わせて剪定すると、小さくまとまって管理しやすい。落葉していないなら、そのまま剪定する。むしると調子を崩すことが多い。芽吹きのときでも落葉していなくっても葉っぱを落とさない方がいい。
いい感じに熟して、「さぁ、明日、収穫して食べよう」と思っていると、朝には実がほとんど無くなっています。何処で見ているのか分かりませんが、十中八九やられます。鳥は本当に偉い。そこで、ネットを貼って食べられないように防護する必要があります。でもこれじゃシンボルツリーとは言えない様な……
●塩ビ管などで組んでネットをかぶせて防護する。
●ヒヨドリは実だけではなく花まで食べてしまうので、花が咲く頃からネットで防護しないと、人様の取り分が無くなってしまいます。
●鳥はラビットアイよりハイブッシュ系を好み、ラビットアイはあんまり食べられない。ネット不要と言う人もいる。鳥が食べたいものがブルーベリー以外にある場合は食べられない。例えば、田んぼや畑があって、そこに青虫などがわんさかいると食べられない(虫の方がタンパク質で鳥も食べたい)。

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ヒトデの粉末をぶら下げておくと鳥が食べに来ないらしいです(試していないのですが…)。ヒトデの粉末が入った鳥・イノシシ忌避剤というのがありますので、ネットで検索してみてください。
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●少量の収穫しかないなら、ブルーベリー:砂糖=2:1の量にして混ぜて電子レンジで加熱するだけで簡単なジャムが出来ます。500g以上になると鍋でやるべき。
●炊飯器でブルーベリージャム
●実をスーパーで買うと1パックで結構高い。そこで苗が安いからとブルーベリーを栽培し始めると、土、苗、鉢、肥料、薬剤、鳥避け、酸度計と購入し、結局金額がすごくなる。
●冬に狂い咲くことがある。珍しくはない(病気じゃないので気にしない)。
●受粉するためには虫が必要。虫がいないと結実しない。耳かきの裏や綿棒などで人工授粉させるか、蜜源植物を植えて蜂を寄せる。
根腐れ・灰色かび病・枝枯れ病・枝腐れ病・アブラムシ・カメムシカミキリムシ・コガネムシ・コウモリガ・シャクトリムシ・ハマキムシなど。

詳細はブルーベリーの病気・害虫のページを参考に。
アントシアニンは網膜に効果がありますが、視力を回復する効果はありません。

アントシアニンに関してはともかく、ブルーベリーには抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれていて、抗酸化力の強い食品であることと、ビタミンA・C・E、カリウム、ベータカロテン、亜鉛、食物繊維を含む健康食品であることは変わりないです。
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ブルーベリーは半日陰でも
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栽培のコツ