ブルーベリー品種系統まとめ
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ブルーベリー品種系統まとめ
ブルーベリーは本来ハイブッシュ・ローブッシュ・ラピッドアイ(RE)という三つの系統があります。この三つは自生地が違い、性質が違います。そのうち、ローブッシュは日本の気候にあっていないので、日本には流通していません。日本ではハイブッシュのうち「ノーザンハイブッシュ(NH)」と「サザンハイブッシュ(SH)」が性質が違っているので別れています。
よって、日本ではラピッドアイ・ノーザンハイブッシュ・サザンハイブッシュの三系統が流通しています。三系統の品種は細かく別れていて、大量にあります。
系統ごとの適した地域は?
育てやすいのはラピッドアイ。サザンハイブッシュは寒冷地向けのノーザンハイブッシュを暖かい場所でも育てられるように改良したもの。一番育てにくいのがサザンハイブッシュ。
暖地・
中間地ならラピッドアイ系(RE)、中間地ならサザンハイブッシュ系(SH)、寒冷地ならばノーザンハイブッシュ系(NH)。
2品種植えましょう
ブルーベリーは自家受粉しないので基本的に別種類の二種の品種を植える必要がある。ラピッドアイはほぼ自家受粉せず、ハイブッシュ系(ノーザンハイブッシュ・サザンハイブッシュ)は自家受粉をしますが、ハイブッシュ系でも二種以上植えた方が収穫量が増える。
受粉のために二種植える場合は、開花時期が同じでないといけない。全く一緒というのは無理ですが、開花時期がずれていると収穫量は当然減ります。ラピッドアイは染色体6倍体でハイブッシュ系は染色体4倍体で、同系じゃないと受粉しない(しにくい)ので、必ず同系統の別品種を二種を植える。
●品種によっては
紅葉したり、しなかったり。落葉したり、しなかったり。品種にもよるし、地域にもよります。
●ブルーベリーは虫媒花で近所に同系統別品種が植えられていれば、問題なく結実するくらいですから、そこまで気にしないでいいよ!って言う人もいます。これは近所にガーデナーがいるかどうかなんですよね。
●たまに2品種が同じ鉢に植えられているものがあるんですが、これはいずれ、どちらか樹勢の強い方だけが残ってしまうので、無理にでも引き剥がして、別の鉢に植えた方がいいです。
買う前に…
人気品種はすぐにネットショップでも予約でなくなる。欲しいのであれば、早めの購入をしましょう。
ブルーベリーを育て始めると、ついつい何か理由をつけて次々新苗を買いがち。フラッと寄った
ホームセンターで苗と目があって、衝動買いしてしまいます(値引きされていると余計に)。庭の様子を見て我慢しましょう。
ちなみにホームセンターの品種名のタグは信用できない。品種を指定して買うならネットで買うか、ホームセンターに「取り寄せて」とお願いしましょう。
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ラピッドアイ系
ラビットアイ(Rabbit Eye)は
初心者向き。乾燥に強く、高温にも強い。土壌適応力があり、暖地・中間地に適している。樹高が高い(3m)。寒冷地でなければラビットアイが適しているが、種がジャリジャリしているので嫌われがち。ポリフェノールが多い系統。雨に当たると裂果(果実が割れること)しやすい。花がよく咲くが自家受粉をせず、同系統を二種植えないとほぼ収穫はない。初心者向きだが、味を考えるとサザンハイブッシュへと。
熟す前の果実が白ウサギの目のように赤く色づくことに由来するとか。サザンハイブッシュの実も熟す前に赤紫っぽくなりますけども…
ブライトウェル
実のつき方が房状。ぶどうのようにつく。たくさん収穫できる。香りが良い。みずみずしく評価が高い。8月上旬から下旬に収穫。
ピンクレモネード
色がピンクで、ブルーベリーを育てている人たちは一度は育てたいと思うのではないかなと。食感が良い。7月上旬から7月下旬に収穫。
ノビリス
果実が大きい。樹高も高いのに、根が浅いため、強風で根こそぎ倒れることがある。支柱で固定する。味は悪くないが、微妙。8月上旬から8月下旬に収穫。
ホームベル
そのまま食べてもジャムにしても美味しい。甘いが、風味が少ない。暖地ではホームセンターでよく見かける。
オースチン
収穫は7月上旬から8月中旬。
ノーザンハイブッシュ系
一般的に単に「ハイブッシュ」と言ったら、ノーザンハイブッシュを指していることが多い。なぜなら世界的に非常に一般的な系統だから。
寒さに強く、寒冷地向け。ただし乾燥に弱い。一般的にブルーベリーが乾燥に弱いと本に書いてあるのは主にコイツのせい。関東に適していて、東北から北関東・北海道も適している。自家受粉もするが、同系統を二種植えることで収穫量は増え、粒も大きくなる。
スパルタン
大粒。爽やかな酸味がある。ただし、収穫が遅れると特徴の酸味が薄くなる。それでも美味しい。細かい枝が出ずらく
剪定が楽。収穫は6月上旬から7月上旬。ノーザンの中でも性質が強い。
チャンドラー
ブルーベリーではおそらく一番の大粒。うまくすれば五百円玉の大きさになる。育てやすく、美味しいが、収穫が少ない。収穫は6月下旬から7月中旬。
アーリーブルー
ノーザンハイブッシュでは甘い。ジャムに適しているとされます。収穫は6月中旬から7月上旬。
ブルークロップ
ノーザンハイブッシュの中では一番育てやすい。ノーザンハイブッシュ系統の初心者に適している。育てやすい割りに大粒・収穫量もほどほど多い。収穫は6月中旬から7月上旬。
サザンハイブッシュ系
サザンハイブッシュ系はノーザンハイブッシュの実を暖地でも育てたいからと、ノーザンハイブッシュを改良されて作られた品種。よって暖地が適していて、ノーザンハイブッシュくらいに早く収穫できる。サザンハイブッシュ系はホームセンターなどではあんまり見かけない(他系統に比べると)。暖地向けのラピッドアイより収穫時期が早い。過湿(水のやりすぎ)にも弱い。比較的育てにくい。収穫量は少ない。上級者向き。最近は温暖化のせいかサザンハイブッシュにも注目が!
オニール
日本で流通している中では最も早生品種。早生品種としてはかなり甘くて美味しいが性質が弱めで、初心者はシャープブルーがいいかも。雨に当たると裂果しやすい。収穫は6月中旬から7月上旬。青森で栽培できなくもない。幼木のうちにたくさん実をつけると成長不良を起こして最悪枯れることもあるので、最初の4年は根が広がる様に収穫は避け、収穫は5年目以降に。冬は落葉するが地域によっては落葉は鈍い。水のやりすぎに注意。根が繊細で過湿に弱く、通気性があり有機質を多く含んだ土でないと
根腐れしやすい。
肥料で肥料焼けしやすいので注意。
ミスティ
暖地向きだが寒冷地でも多少は栽培は可能。東北北部の平野なら越冬できる。でも、基本的には暖地向きで適地は九州南部から沖縄。弱アルカリ性の土壌でも栽培は可能。美味しいが酸味がある。早摘みでも結構甘い。日本人にはオニール・サンシャインブルーなどの方が美味しいかも。樹形は直立性。半常緑。
シャープブルー
甘くて人気のある品種。とにかく甘い。九州南部では常緑で越冬する。細かい枝が多く剪定が面倒。収穫は6月下旬から7月上旬。かなり強健な品種。樹高は低いが横に広がる。初心者向けでホームセンターによく並んでいる。独特の葉っぱの形をしているが、幼木では葉っぱが普通。花は白い。冬も落葉しない代わりに綺麗に紅葉しない。
フロリダスター
星型の果実なので「スター」。早生品種で甘くて、このフォルムなので人気。オニールと同じくらいにおいしい。雨に裂果しやすい。収穫は6月中旬から7月上旬。雨で裂果し、収量が少ないが決まった時期に一気に収穫できて営利栽培に向いている。味は単純だが購入感(店頭で買った商品みたいな感じのこと)がある。
レガシー
育てるのが難しいサザンハイブッシュの中では一番に育てやすい。どうもサザンハイブッシュとノーザンハイブッシュの交配ではないかと。味は普通。比較的大粒。収穫は6月下旬から7月中旬。
サンシャインブルー
寒冷地には向かない。酸味が強いが完熟すればいくらか甘い。頑健な方。葉っぱが小さい。冬に落葉はほとんどしない。花は赤い。
サファイア
樹勢が弱い。甘い。中粒で甘酸っぱい香り。風味が良い。ラピッドアイのようなジャリジャリが多少ある。樹形が独特で最初から枝が交差する。
サミット
食味が優れている。収穫は6月中旬から7月上旬。
ハーフハイブッシュ・ローブッシュ系品種
樹高が1m以下の樹高の低い品種で、寒さに強いです。その性質で、雪が積もる地域でも雪折れしないで越冬します。その他の性質はハイブッシュ系に近いです。自家受粉はしますが、二種以上植えることで大粒になります。
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