カランコエ(ベニベンケイ)の育て方

科名 | ベンケイソウ科 |
属名 | カランコエ属 |
学名 | Kalanchoe blossfeldiana |
別名 | ベニベンケイ |
水やり | 水控え目 |
場所 | 冬は室内 夏は外 |
難易度 | 上級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 |
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カランコエとは?

カランコエはサボテンのような肉厚な葉っぱだから日光に強い、ような気がするのは気のせいです。夏の直射日光に当たるとカランコエの葉っぱが葉焼けを起こしてしまいますので、夏は明るい日陰に移動してください。また夏の湿度に弱いので風通しのいいところが好ましいです。
カランコエは短日植物で、日が短くなると開花します。蛍光灯などに当たっていると昼だと勘違いして花芽をつけないので、ベランダ・室内栽培で花芽が付かない場合は短日処理をして開花させましょう。

カランコエの仲間・品種
栽培のコツ
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カランコエの水やり

水はけの良い土なら鉢底から水が出るほどやっていいですが、店で買ったばかりのカランコエの土(黒い土)は水もちが良すぎです。ここの鉢底から水が染み出すくらいにやると根腐れします。湿らせる程度の水やりにします。
●水をやりすぎるとすぐに根が腐る。多肉植物・サボテンに近い感覚で水やりすると良いです。しかし、カランコエはサボテンほど乾燥に強いわけじゃない。あくまで普通の植物より乾燥に強いくらい。この辺りの感覚は栽培していく中で掴んでいくしかないです。根がグラグラしていたら、根腐れを疑う。
●根腐れしていると思ったら、挿し芽をして育てなおす。
●根腐れしていると、茎の節から気根が出やすい。挿木して更新し、水やりを控えた管理に切り替えましょう。もしくは用土の配合を水捌けの良いものにします。
●土から水が吸い上げられず、それに対して湿度が高めだと発生しやすい状態だと気根が出てきやすい。根腐れをしていることが原因であることもあるが、水やりが少ないこともある。
●毎日ちょっとづつ水をやるのだけはやめときましょう。カランコエはこれが苦手。
●根腐れしていると思ったら、挿し芽をして育てなおす。
●根腐れしていると、茎の節から気根が出やすい。挿木して更新し、水やりを控えた管理に切り替えましょう。もしくは用土の配合を水捌けの良いものにします。
●土から水が吸い上げられず、それに対して湿度が高めだと発生しやすい状態だと気根が出てきやすい。根腐れをしていることが原因であることもあるが、水やりが少ないこともある。
●毎日ちょっとづつ水をやるのだけはやめときましょう。カランコエはこれが苦手。
葉に水をかけない

●葉っぱに水をやっていると、葉っぱはグチャグチャになり、ぐちゃぐちゃになったところを切っていくと、なんか茎がヒョロっと伸びただけの状態になります。こうなると、摘芯して徐々に短く詰めていくか、挿し木して新しく短い株を仕立て直すかします。
肥料
春と秋の生育期に薄い液体肥料をやるとよく成長します。二週間に一回程度。夏は気温が高すぎるので肥料はやらない。冬は成長しないので肥料はやらない。●根腐れしたり、葉っぱが茶色いときに肥料をやるとトドメをさします。肥料は成長を補助するもので、弱っているものを元気にする力は無いです。もしも、弱っているときは肥料はやらず、水を控えて日陰で管理します。
カランコエの植えかえ

詳細は

カランコエの植え替え・挿木のまとめ
栽培のコツ
カランコエの栽培スケジュール
春の管理場所(3月〜6月)
春になり最低気温が5度以上…余裕を持って8度以上になったら戸外の日当たりでカランコエを管理するといいです。しっかりと日光に当てて生育させます。もしくは室内の日当たりで管理します。3月〜4月はまだ霜が降りることがあるので、天気予報で最低気温が5度以下になりそうなら室内に取り込んであげてください。●日光の方向に茎が曲がるので、鉢を定期的に回転させてバランスを取る。バランスを崩して鉢がひっくり返ることがあります。
摘芯・切り戻し・花ガラ摘み(4月〜8月)

また、花が終わったら、早めに摘んであげることで、株が弱るのを防ぎます。これを花ガラ摘みといいます。花ガラを放置していると花に栄養をとられて葉っぱが茶色になることがあります。
●時間経過で花の色が変わることがあります(例えば黄色系だとオレンジのような濃厚な黄色から明るく薄い黄色に変化したりする)。
夏の管理場所(7月〜8月)

葉焼けとは強い直射日光で葉っぱの葉緑素が抜ける状態で、葉焼け部分は回復しません。
短日処理(9月〜11月)

逆に意図的に光を遮断してやれば、年中咲かせる事も出来るということです。夕方5時から朝の7時までダンボールなどで覆って光を遮断します。7月8月の気温の高い時期に短日処理すれば一ヶ月(30日から40日)ほどで花芽ができます。生産者はこうやってカランコエを周年出荷しているわけです。
一般家庭では街灯・室内灯の当たらない戸外で管理していれば9月〜11月には花芽ができます。小さな米粒代の葉っぱが見られたら、それが花芽です。花芽が見えたら室内に取り込みましょう。
短日処理の詳細は

カランコエの短日処理のまとめ…カランコエが咲かない?
栽培のコツ
矮化剤の散布(9月〜11月)

挿木にしたり、長く栽培していると矮化剤は切れて、徒長します。正確には徒長じゃなくて、こちらが「本来のカランコエ」なんですけどね。矮化剤はビーナインなどがあります。矮化剤はツボミや花にかからないように葉っぱにスプレーします。2回散布する場合、短日処理をする直前にまず一回、ツボミが見えた頃にさらに一回散布すると締まった株になります。撒布するときは葉っぱから滴るくらいにしっかりと散布します。散布後は乾燥気味に管理し、しっかりと日光に当てて、健康的に育てます。
冬の管理場所(11月〜3月)
カランコエは寒さ(10度以下)に当たって紅葉し、成長が止まる。氷点下に当たると葉っぱが凍って枯れてしまいます。気温が5度以下になると霜が降りて、カランコエは霜に当たると枯れてしまいます。なので最低気温が5度になる前に室内に取り込みます。●戸外で花芽がつくまで粘っている場合はチキンレースになるかもしれない。花芽が見えれば十分なので、霜に当たる前に取り込みましょう。
冬は室内の日当たりで管理します。出窓などがいいですが、窓の近くは寒波がくると夜中に氷点下になることがあるので、注意します。寒波が来るなら、夜だけ部屋の中央へと移動させましょう。
カランコエは冬は室内の5度以下にならない場所で管理します。昼間に暖房をかけている部屋は寝る前に暖房を切っても明け方には5度以下にはなりません。リビングなどの昼に暖房をかけている場所で管理しましょう。
冬は暖房をかけるため室内が乾燥しています。暖房の風は非常に乾燥していてカランコエであっても直撃すると葉っぱがシワシワになって枯れることもあります。直撃しない場所に置いてください。
冬の水やり(11月〜3月)
冬は土が乾いて数日経ってから、水を少しやる…土を湿らせる程度にします。水が切れてくると葉っぱが薄くなるので、葉っぱが薄くなってから水をやる程度でいいです。冬は鉢底から水が染み出すくらいにやるのではなく、土を湿らせる程度にします。水を控えることで水分量が減り、寒さに強くなる。これで耐寒温度が5度になる。水が多いと根腐れもするし、寒さに弱くなるのでとにかく控えましょう。冬は葉水も検討
暖房が効いている室内はカランコエにとっても「乾燥」がすぎます。空気全体があまりに乾燥するので暖房の風が直に当たってなくてもシワシワになることも。かといって土にしっかりと水をやると根腐れを起こすし……そんなときはカランコエであっても葉水を検討します。葉水は霧吹きで葉っぱに直接、水を供給すること。必須ではないですが、水やりのバランスが難しいときは検討してください。
病害虫
アブラムシアブラムシは脱皮して、その脱皮があたりに落ちる。周囲に白い粉が落ちていて、花粉か何かと勘違いしがちです。
生態・薬剤の詳細は以下のリンクを参考に

アブラムシの生態と防除と薬剤のまとめ
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ
カイガラムシ
カイガラムシが葉っぱの付け根に付いている場合は、毛抜きやピンセットでつまむと細かいところまで差し込めるので便利です。つまむと潰れるので作業後に道具はしっかり洗います。指でも届く場所なら、ティッシュでつまんでとります。
生態・薬剤の詳細は以下のリンクを参考に

カイガラムシ
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ
ヨトウムシ
黒い粒が周囲に散乱している場合は、ヨトウムシの糞です。葉に穴があいたり食べられて欠けた状態になるのもヨトウムシです。葉の状態にもよりますが、ヨトウムシは葉っぱと同じ色で見分けづらく、被害が大きい割に一匹しかいなかったりして見つけづらいです。昼間も活動することがありますが、やはり夕方~夜にかけて活動的になるので、夕方以降に株をよく見て「動いているもの」を探すと比較的探しやすいです。色や形で探そうとするとなかなか見つかりません。
生態・薬剤の詳細は以下のリンクを参考に

ヨトウムシ(夜盗虫)
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ
オンシツコナジラミ

コナジラミ
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ
ウドンコ病
うどんこ病は白い粉を吹く病気です。病変部分を取り除いて廃棄します。乾燥すると発生しやすく、株が弱ると発生しやすいです。株を健康に…日光に当てて、風を通して管理していると予防できます。
薬剤などの詳細は以下のリンクを参考に。

ウドンコ病
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ
灰色カビ病
灰色かび病は湿度の高い環境で発生しやすく、梅雨・秋の長雨で発病します。湿度が低ければ発生しません。灰色かび病が発生したら病気部分を取り除いて捨ててください。

灰色カビ病の生態と予防と薬剤のまとめ
病害虫生態・防除・対応の薬剤のまとめ
●古い葉っぱが下葉から枯れていくのは生理現象。
特徴・由来・伝承
カランコエはマダガスカル島原産の多肉植物。カランコエは「ベンケイソウ科」の植物のうち花を楽しむものをさす場合が多く、境目は曖昧になっています。流通しているもので一般的なものは「ベニベンケイ(ブロスフェルディアナ)」の改良種。ニューカランコエという名前で流通していることがありますが、少々色鮮やかなだけで、育て方は同じです。またバラ咲のクィーンローズ、花の多いミリオンスター、八重咲き品種のカランディーバ、などあります。これらも育て方はカランコエと同じです。
●カランコエは英語圏では「カランチョー(Kalanchoe)」と発音する。