駄温鉢と素焼鉢の違いは?用途とメリット・デメリットを解説
目次
駄温鉢と素焼鉢の違い素焼き鉢 素焼鉢が適した植物駄温鉢 駄温鉢の性質と適した植物最後に関連記事スポンサーリンク
駄温鉢と素焼鉢の違い
このページでは素焼き鉢の性質と駄温鉢の違いをまとめています。
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素焼き鉢
素焼鉢は土を500度〜700度で焼いて作った鉢のことで、鉢の表面に目に見えないような細かい穴が開いていて、ここから水が染み出します。
水やりをすると鉢の側面が濡れて色が変わります。また、少し焼きが緩いため、割れやすいという性質があります。
テラコッタは素焼鉢のうちイタリア産の赤い素焼鉢のことで、素焼鉢とテラコッタは厳密には違いますが、性質は同じで実質同じようなものです。
テラコッタの詳細は以下のリンクを参考に。
素焼鉢が適した植物
素焼鉢は、水をやると表面が濡れます。そのくらい水がよく蒸発します。そのために
水はけのよい環境を好む植物…
●
サボテン・
多肉植物などの多湿に弱い(乾燥に強い)植物に向いている。
●
洋ラン、東洋ラン、山野草、高山植物に向いている。
が適しているとされます。
素焼き鉢は通気性が良いのですが、そのせいで水やりの頻度が増えて、面倒だったり、水が通るために鉢の表面にカビやコケが生えやすいというデメリットもあります。それに、鉢から水が蒸発する際に熱を放出するため、鉢の温度が下がり、それが植物に悪影響を及ぼすこともあります。熱帯に育つ植物(特に塊根系)の場合、これが調子を崩す要因となることもあります。それでもラン系には通気性の良い素焼き鉢が適しているんですけどね。
見た目がよいのは一時的なもので、カビ・コケが生えて劣化していき、長い目で見るとプラスチック鉢の方が適していると思う人も多いです。カビが生えれば
アレルギー持ちの人は体調を崩すこともありますしね。ただ、カビやコケの具合を楽しめる人は素焼き鉢は素晴らしい鉢ですね。
駄温鉢
一方、駄温鉢(ダオンバチ)は、素焼鉢のうち、さらに高温で焼き締めたもので、素焼鉢同様に表面に目に見えない細かい穴が開いているのですが、素焼鉢よりも穴が小さいので、土中の水分が蒸発しにくく、通気性も悪い――つまり保水性がある鉢です…といってもプラスチックよりはずっと通気性があります。また、高温で焼いているため、素焼き鉢より頑健で割れにくいという性質もあります。
ぱっと見には素焼き鉢と駄温鉢は違いがないため、
画像のように駄温鉢の縁には釉薬が塗られていて艶があります。駄温鉢の性質と適した植物
駄温鉢は、素焼鉢よりは蒸発が鈍いので、蒸れに弱い植物だと、
根腐れすることがあります。ただ、素焼鉢だと乾燥しすぎる植物ならば、駄温鉢が適しています。そうはいっても、
大抵の植物は駄温鉢でも十分。根腐れしやすいなら、水やりを控えればいいだけで、管理者側で対応するようにします。もしくは
用土の配合を工夫するようにします(川砂・
軽石・
パーライトを入れて水はけをよくするなど)。
●素焼鉢では乾燥しすぎる場合に適しています
●駄温鉢でも乾燥するなら、プラスチック鉢を。
●一般的な植物は駄温鉢で十分。
最後に
素焼き鉢と駄温鉢についてまとめました。どちらもそれなりの重さがあり、ここに土を入れるとかなり重くなります。6号以下なら問題ないんですが、8号〜10号だと腰痛を起こす可能性が出てきます。
素焼き鉢やテラコッタはかっこいいのですが、健康を害してしまうようならプラスチック鉢も選択肢に入れていくのも手です。その際は用土の配合を工夫して…川砂・軽石・パーライトなどを入れて、水はけをよくして、調節しましょう。
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