フリージアを植えっぱなしで楽しむ!栽培のコツ
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フリージアを植えっぱなしでも楽しめるコツ
フリージアは
アヤメ科で南アフリカ原産の3月から5月に開花する
球根植物。その美しい花と香りで知られる春の花です。日本でも人気があり、庭や鉢植えで楽しむことができます。この記事は、フリージアを主に地植えで植えっぱなしにしても美しく育つ方法をまとめています。
植え付けは10月〜11月、冬から春に葉っぱが出て春に開花し、夏になると休眠し、葉っぱがなくなります。このサイクルと繰り返します。
最初にこの記事の簡単なまとめ
・耐寒温度はマイナス5度〜マイナス8度。
・土が凍結しない地域なら戸外での越冬は問題ない。
・霜に当たると一発では枯れないが弱る。
・温暖化で霜があまり降りない地域が増えているので、綺麗な状態で越冬する地域が増えている。
・
水はけが悪いと夏に過湿で消える。
・凍結、霜、水はけを満たせば植えっぱなしは可能。
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植えっぱなしにする上で知っておくべきこと
耐寒温度について
フリージアは寒さには強め?で、耐寒温度マイナス5度〜マイナス8度まで耐えることができます。マイナス5度というのは、土が凍結する直前くらいの温度のことで、土が凍結するとフリージアの球根は枯れます。
なので、土が凍結しない地域なら冬も植えっぱなしで大丈夫です。
フリージアは冬に葉っぱを出します。その葉っぱに霜が当たると葉っぱが傷んで株が弱ってしまうので、霜には当てないようにします。
夏の過湿問題
もう一つ、フリージアは南アフリカ原産のため、暑さにはまぁまぁ適応していますが、日本の夏は非常に高温多湿なため…問題は主に「多湿」の方で…土の水はけが悪いと腐って枯れてしまいます。
植え付ける手順
地植えにする場合、深さ25cmを掘り返し、掘り出した土に
腐葉土か
堆肥を混ぜて、化成
肥料を説明書の容量だけ入れて混ぜて土を作ります。
フリージアは
弱酸性の土を好むので、
酸性に傾いているなら前もって
苦土石灰を混ぜて中和させておきます。苦土石灰は化成肥料などと反応するので、土づくりをする1週間前に中和させておきましょう。
球根は球根の頭が球根1個分の深さに植えます。株間は10cmほど空けます。土を被せて水をやって、植え付けは完了です。
植えっぱなし栽培のポイント
水はけをよく!
過湿対策のため、土は水はけよくしましょう。土をつくるときに庭土に川砂・
軽石小粒を1割ほど混ぜ込んで水はけの良い土壌を作ります。
市販の球根用
培養土を使用するのも効果的です。もしくは通常の培養土に川砂・軽石小粒を1割ほど混ぜ込んで、これらを庭土をごっそりと全部入れ替えて球根を植えます。その場合、余った土をどうするんだ?って問題が発生するので、この手法はある程度、土地に余裕のある人の方法ですね。
・鉢植えの場合は、球根用培養土・一般培養土+川砂・軽石小粒を1割を使います。
・水はけ対策としては他に
高植えや
レイズドベッドがあります。レイズドベッドは見た目もよく、他の植物の水はけ対策になるので、水はけ問題がある庭なら選択肢に入れるといいです。
風通しがよいといいが…
夏の過湿対策としては、風通しが良い方がいいのですが、風が通るとそもそも茎が弱いフリージアがポキポキ折れるので、風通しより水はけを優先するといいです。
日が当たるが霜が当たらない場所?
フリージアは耐寒性はあるんですが、霜に当たると弱るので「土は凍らない程度の寒さ(マイナス5度)に耐えるが、霜(0度前後)に当てないように」というちょっと無茶振りがあるんですよね。
これを解決する場所が「軒下」「木の下」です。軒下は家の屋根の出っ張った部分の下で霜が当たらないって場所。もしくは何かの木の下です。
それでいて、できるだけ日当たりで育てましょう。日当たりが悪いと徒長します。徒長というのはヒョロ長く育ってしまうこと。切り花にするために茎が長く品種改良されているフリージアは、徒長するとほんとヒョロヒョロです。
逆にいうと、多少日陰でもフリージアって開花はするんですよね。
しかし、軒下・木の下で、なおかつ日当たりが良いところ…ってなかなかないですよね。そういう場合は霜除けをします。寒冷紗などをフリージアの上に張って、霜に当たらないようにする…面倒すぎでしょ?普通はしません。
諦めないで!
最近は温暖化で
中間地と呼ばれる場所でも、冬に霜が降りない、降りても数えるほどという地域も増えていて、関東以西の平野部では気にしないでもいいようになってきています。
フリージアは確かに霜に当てない方がいいのですが、
霜に当たったら一発で枯れるってことはなく、葉っぱが傷んで弱るだけなんで、細かく考えず「なるようになれ」の感覚で挑戦するといいですよ。ただ、その場合はやすい球根にしておきましょう。
となると、関東以西の平野部などの中間地ならば、霜は無視し、霜除けせず、とにかく日当たりのいいところに植えればいいってことになりますよね。もちろん、軒下で日当たりがいい場所があるなら、そちらに植えましょう。
・フリージアは霜に当たると葉が傷んで汚くなってしまう。なので霜が降りる地域ではちょっと敬遠されてきたが、今後は栽培する人が増えるんじゃないかなと思う。フリージアは夏に地上部がなくなるが、昨今の夏の猛暑を考えると、夏に地上部がなく
水やりの作業すらしなくていいと考えるなら、結構大きなメリットですよ。
最初に高価なフリージア品種は植えない
フリージアは植えっぱなしでいける植物なんですが、大事なポイントである土の水はけの具合は各家庭によって事情(日当たり・風・地域・庭土の状態)が違いますので、明確な答えはないものです。
そこで、まずは安価なフリージア球根を植えて、それでコツを掴んでから…夏に消えなかったぞ!と確認してから、好きな品種に手をつけましょう。これは他の植物栽培でもよくあることです。
魅力的な外見だけど、栽培難易度の高い植物にいきなりトライするのは失敗の原因です。
水はけもそうですが、霜が降りる回数はその年によっても違うので、そういう観点からも、安価なフリージアで様子を見てからってのが無難。あと栽培してみると、あなたの感性や生活のリズムに合ってないってこともあるんですよね。
夏の管理ポイント…水やりはしないか、控える
フリージアは夏は地上部がなくなっていて活動していませんから水を必要としていません。
夏は掘り上げて、ネットに入れて日陰で干して管理するのが本来なんですから、夏は水やりをしないくらいでも問題ないです。夏に水やりが多かったり、水はけが悪いと腐って消えてしまいます。
越冬のポイント
耐寒温度マイナス5度からマイナス8度で、土が凍結しない地域であれば、戸外で越冬可能。凍結する地域でも腐葉土やワラで土が凍らないように
マルチングをすればいいですが、そういう地域では霜も降りるので、無難に鉢植えにして冬は取り込むようにしましょう。
北海道・東北地方: この地域では凍結しますし霜も降りるので、地植えは厳しいので、鉢植えにして冬は室内の日当たりで管理します。
関東・中部地方 比較的温暖な気候で、特別な対策なしでも冬を越すことができますが、霜が多少降りることがあるので、霜除けをするか、軒下に植えるなどのシモ対策をする。
関西・四国・九州地方 冬の寒さはそれほど厳しくないため、地植えは可能。霜も降りる頻度が少ないので対策しなくても大丈夫なことが多い。
沖縄地方 冬は問題ない。
有機物の追加を
長く地植えにしていると、有機物…腐葉土や堆肥が分解されて、球根が太らなくなり、開花しにくくなります。そこで毎年、秋か春か…夏以外の時期に腐葉土や堆肥を混ぜてあげます。
毎年するとよいですが、3年に一回程度でもいいです。
株分も
密生するとよくないので、地植えの場合でもできれば3年か4年に一回、地上部が枯れている時期に掘り上げて株間を取って植え直すといいです。
最後に
フリージアは、日本の多くの地域で地植えで育てられ、植えっぱなしでも毎年美しい花を咲かせる手間いらずの植物です。耐寒性・耐暑性を考慮した管理方法を守りながら、ぜひフリージアの魅力を楽しんでください。
初心者でも安心して育てられるので、秋の植え付けシーズンにチャレンジしてみましょう。
フリージア栽培のまとめは
にもあるのでこちらを参考にしてください。
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