ポピー(ヒナゲシ・虞美人草)の育て方
目次
ポピーとは?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ポピー
- 科名
- ケシ科
- 属名
- ケシ属
- 学名
- Papaver rhoeas
- 別名
- 虞美人草、雛芥子、コクリコ
- 耐寒
- マイナス5度〜マイナス25度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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ポピーとは?
ポピー(ヒナゲシ・虞美人草)は
ケシ科の
一年草。
本来は8月から9月にかけて種を撒いて、翌年の春に咲かせるものですが、
種子が非常に細かくて、扱いが難しいので、苗から育てるのが一般的です。苗が出回るのが春なので、植え付け時期を春としました。冬にも苗は出回ります。
一年草のポピーは夏に枯れて、種を残します。種子から翌年も芽を出して花が咲きます。
多年草タイプは夏越えをさせれば毎年咲きます。ただし多年草タイプは高温多湿に弱いので、風通しのいい場所に移動させてください。
寒さには非常に強く、これといって防寒は必要ありません。
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水やり
ポピーは乾燥を好み、加湿を嫌いますので、水のやり過ぎには気をつけないといけません。水をやり過ぎると、根が腐って枯れてしまいます。土が乾いたら水をやってください。土が濡れているうちは水をやらないで下さい。
庭植えにした場合、根付いた後は自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。
肥料
肥料はさほどいりません。植えるときに市販の土で植えたのならば、肥料が既に配合されていますので、それで充分です。もしも日光不足でもないのに葉っぱの色が黄色く変色していたら、肥料不足です。そのときは、薄い液体肥料を与えてあげてください。
肥料をあげすぎると徒長して株が弱くなるので、肥料は控えめにしておきましょう。
植え付け・植えかえ・種蒔き
時期
種まきは9月〜10月。苗を植えるのであれば3月〜4月に苗が出回るのでこれを植え付けます。
直根性
ポピーや芥子の仲間は、植え替えを嫌います。植え替えると、根が傷ついてしまいます。ポピーはそこから当たらしい根を生やすことが無いので(普通は枝分かれして新しい根を作る)、弱って枯れることが多いのです。
苗を植えるときは土を崩さず、根をいじらないで植え付けましょう。種子から育てた場合はポット内に根が広がり切る前に植え付けてください。
用土
ポピーは
酸性土壌を嫌うので、庭植えの場合は庭土に
苦土石灰を混ぜて中和させてから植え付けましょう。市販の花と野菜の土(
培養土)か、これに川砂や
パーライトを混ぜて
水はけを良くしてから植え付けをします。自作する場合は
赤玉土7
腐葉土3を混ぜたものを使います。
種まきの手順
ポットを用意し、土を入れ、種子を数粒入れて、タネの上には土を被せず、そのまま水をやって乾燥しないように明るい日陰で管理していると発芽します。種子が非常に小さいので、ジョボジョボと水をやると流れ出てしまうので、霧吹きを遠くから吹きかけて水をやるようにします。発芽したら、間引いて一本にし、本葉が4枚〜5枚になったら鉢や庭に植え付けます。
鉢植え
5号〜
6号鉢に1苗、8号〜10号に3苗〜4苗、
プランターなら3苗〜4苗を目安に植え付けてください。
鉢底の穴を鉢底網で塞いで土が流れ出ないようにしてから、2cmから3cmほど鉢底石(
軽石)を敷いて、その上に
用土を入れ苗を置いて、隙間に用土を入れていきます。最後に水をやって完成です。苗について古い土は落とさないで植えてください。土を落としたり、根をほぐすと根が傷ついて生育不良を起こします。
庭植え
植え付けの2週間前に庭土を20cmほど掘り返して、苦土石灰を混ぜて中和させておきます。中和は1週間以上かかるので、1週間寝かせて反応が終わってから、その土に腐葉土か
堆肥を土に対して2割ほどの割合で追加して、化成肥料を少量入れて、用土とします。土を穴に戻して、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやって完成です。
株同士は15cmほど空けます。
管理場所・日当たり
日当たりで管理します。
耐寒温度はマイナス10度からマイナス5度と寒さには強いです。品種によってはもっと寒さに強いです。防寒は必要ありません。
夏の暑さに枯れてしまうものと考えてください。枯れても種子が残って来年、開花します。
特徴・由来・伝承
別名「虞美人草」と呼ばれます。虞美人草という名前には伝説があります。
秦末、項羽が劉邦に破れて追い詰められたとき、項羽の愛人「虞」が死を覚悟した項羽が読んだ歌に合わせて舞った後自殺した。その後、彼女を葬った場所に真っ赤な花が咲いたといいます。それがこの虞美人草(ポピー)でした。
ちなみに、彼女が「自殺」したという記述は後から付けられたものと言われています。
モルヒネの材料となる「芥子」の仲間ですが、当然そういった品種は出回ってはいません。ただし、芥子自体は山の中などに自生することがありますので、むやみに持って帰って育てていると、最悪逮捕なんてことも?
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