タバコガ
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タバコガとは?
タバコガは蛾の一種で、卵を植物に産みつけ、卵から孵化した幼虫が葉・新芽・果実を食害する。オオタバコガという幼虫の見た目が同じの別種があり、同じように食害するが、タバコガが
ナス科をほぼ専門的に食害するのに対して、オオタバコガは広範囲の植物を食害する。ちなみにオオタバコガの成虫はタバコガより大きめ。オオタバコガはタバコガに比べると薬剤が効きにくい。
卵は一箇所に大量産みつけられるのではなく、葉やツボミなどに一個づつ産みつけられるので、卵の時点で発見は難しい。1匹の産卵でタバコガは500個、オオタバコガは1000個と大量で、放置していると被害は甚大になる。春から秋にかけて2回か3回発生し、高温時期になると被害が大きくなりやすくなる。また、雨が少ないと発生しやすくなる。
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生態
蛹の状態で越冬し、春になると成虫になって卵を産み付ける。卵は3日〜5日で孵化。孵化した幼虫が小さいうちは、葉っぱの表面を食べているが、徐々に葉っぱに穴をあけるようになり、その後は花・ツボミ・果実・茎の中に入り込んで食害する。こうなると薬剤を散布しても、効かない。1匹の幼虫が複数の果実などを移動して食べるため、数が少なくても被害は大きくなりやすい。
大きく成長して老齢幼虫になると、土の中に入り、蛹になり、成虫になる。成虫になってからは10日ほどしか生存できず、その間に卵を産み付ける。
気温の上昇とともに、孵化から成虫になるまでの期間が短くなり、4月では産卵→成虫までは2ヶ月かかっていたものが、8月には1ヶ月で成虫になるため、サイクルが短くなり、夏になるにつれ、タバコガの被害は増えます。ただし、一番被害が多いのは9月になります。これは8月に発生した大量の成虫が産みつけた卵が孵化して被害が最大になるが9月というだけ。
予防・駆除について
防虫ネット
家庭菜園で何鉢か育てているくらいなら、防虫ネットで覆うのが一番の予防。入り込まないようにしておきます。
テデトール
被害を受けた果実などは、即刻取り除き、廃棄します。内部のタバコガを放置していると他のも食害しますし、成虫になれば大量の幼虫を産んでしまうので、1匹でもいいので駆除しましょう。
防蛾灯
夜に活動する蛾の成虫が嫌う黄色い光を放つ防蛾灯で、成虫のタバコガを忌避することである程度の予防ができます。
薬剤で駆除
孵化してしばらくの被害は大きくないが、その後の花・ツボミ・果実・
キャベツやレタスなどの結球への被害は甚大で、被害があった果実や結球では収穫にならない。
葉への被害の段階で薬剤を使って駆除することで、その後の被害を防げますし、果実内部に入った幼虫は薬剤が効かないので、とにかく早めに薬剤で駆除しましょう。それに、タバコガの被害は4月から始まるが、被害が甚大になるのは7月と9月あたりの2世代、3世代の被害なので、4月〜5月の1世代から手を打っておくことで、その後の被害をかなり抑えられます。
そのためにも普段から葉の様子を観察し、被害がないかチェックしておきましょう。
有効な薬剤
ゼンターリ
蛾や蝶の幼虫に効果があり、人間には影響のないBT剤で、収穫の前日まで使用が可能。芋虫のタバコガ・オオタバコガにはよく効きます。食用で口にするのであれば、ゼンターリか類するBT剤をまずは使用しましょう。
ベニカ
ベニトリンを主成分とした薬剤で、イモムシ・毛虫に効果がある。他にも
ヨトウムシやコナガにも効果があるが、オオタバコガは適用されていないものもある。
ベニカネクストスプレーは複数の薬剤は入っていて、
害虫だけでなく、
病気にも効き、タナコガ・オオタバコガの両方が適用されているので、こちらの方がいいかもしれない。
オルトラン
食用でない観賞用であれば、浸透して食害した虫を駆除する
オルトランを前もって使っておくとよいです。
天敵を知っておくのも手
芋虫類を刈って餌にする虫たちは多く、これらを知っておき、庭から追い出さないようにするだけでも大量発生を抑えられます。
以下のページを参考にしてください。
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