シキミ(シキビ)の育て方
目次
シキミの特徴は?水やり植え付け・植えかえ管理場所・日当たり剪定病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- シキミ
- 科名
- シキミ科
- 属名
- シキミ属
- 学名
- Illicium anisatum
- 別名
- シキビ・ハナノキ・コウノキ
- 耐寒
- マイナス5度
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の日蔭
- 難易度
- 上級者向け
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シキミの特徴は?
樹形は普通。
↑樹皮シキミ(シキビ)は
マツブサ科(
シキミ科)シキミ属(イリシウム属)の常緑小高木。お寺の墓地や儀式に使われる植物で、見たり聞いたことのある植物ではないかと思われます。春(3月〜4月)になると白くてきれいな花が咲き、ヒトデのような八本の足が生えたペタンコな実が出来ます。この実が非常に猛毒(アニサチンを含んでいる)で日本で植物の中では唯一、劇毒物に指定されています。ちなみに毒自体は根・葉・花の全てに含まれています。
摘芯(
芯止め)しないでいると樹高10mほどに生育し、寒さに若干弱く、乾燥に弱いです。真夏の
西日に当てないように気をつけます。
仏事の植物で、定期的に仏前に飾る人も居ます。植えてしまえば購入しなくて済むかもしれません。ただ、シキミが一定量収穫できるようになるためには、時間が掛かります(苗を植えて二年か三年)。苗木はお店ではなかなか見かけませんのでネットで買った方が早いでしょう。
樹高最大で10m
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水やり
シキミは比較的日陰のジメっとしたところを好みます。庭植えにした場合は、植えつけた直後にしっかりと水をやりますが、その後は降雨だけで十分育ちます。ただし、乾燥する真夏や日照りが続くようならば水をやってください。
鉢植えにはあんまりしませんが、鉢植えにした場合は、土が乾いてから水をしっかりとやります。乾燥に弱いといっても土が長時間濡れている状態だと根が腐って枯れてしまいます。
肥料
寒肥として2月〜3月に株の周囲に深さ20cmほどの穴を掘って、
油粕を入れて埋めます。油粕はボカシでも未発酵でもいいです。花が咲き終わる6月にも同様にお礼肥として施肥しておきます。
植え付け・植えかえ
時期と頻度
植え付けは春(5月)か秋(9月)。真夏は乾燥で傷みやすく、冬の寒さにも弱いので霜が降りるような時期を避けます。鉢植えの植え替えも2年に一回、同時期に行います。
用土
用土は鉢植えであれば、市販されている花と野菜の土で植え付けをするか、庭土に
腐葉土か
堆肥を元の土に対して3割ほど入れて用土とします。
庭植えの手順
深さ40cm直径40cmの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を元の土に対して3割ほど追加して用土とします。一週間経って土が馴染んだら、土を半分戻して、株を入れて、用土を隙間に入れていって、最後に水をしっかりとやります。
穴を掘って水が染み出すような場所には植えないようにしてください。根が腐って枯れてしまいます。
西日が株元にバリバリと当たっていると乾燥して株が弱ってしまいます。西日が当たらないような場所に植えるか、既に植えてしまった場合は、根本に西日が当たらないようにヨシズで遮光するか、
グランドカバーの植物を植えて、乾燥を防ぎます。
鉢植えの植え替え
鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(
軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。
植え替えの場合は、古い土を3分の1落として、新しい鉢に新しい土を追加して植え替えます。
管理場所・日当たり
乾燥に弱く、強い直射日光も苦手なので、明るい日影――ようは戸外の日陰に植えるか、鉢植えで管理します。
耐寒温度はマイナス5度くらい。関東北部〜九州までが自生地で、霜に当たるくらいでは枯れませんが、土が凍るような寒冷地(東北・北海道)では冬を越せません。
剪定
剪定をしなくても樹形が乱れることはほとんどありません。沢山茂って風通しが悪いようならば、内部の枝を裁くことで病
害虫を防ぐことが出来ます。
花が咲き終えた6月に剪定すれば翌年の
花芽に影響しませんので、その頃が適していますが、花を気にしないのであればいつでもいいです。
病害虫
シキミグンバイムシ・サビダニ・
ハマキムシ・
カイガラムシ・
アブラムシなどが発生します。
特徴・由来・伝承
シキミは仏事に利用されます。シキミを燃やすと非常に強い香りがして、それで死体の腐臭を消していました。実に毒があり、「実に毒ありて悪しき実」の最期の三文字を取ってシキミ、と呼ばれるようになったとか。花も実も葉も茎も根にも毒があり、食すると死亡することも十分ある程度の毒性です。近縁種のトウシキミの実には毒性が無く、「八角」とか「スターアニス」と呼ばれる漢方・スパイスとして利用されます。見た目に区別することは可能ですが、素人は口にしない方がいいです。
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