モチノキの育て方
目次
モチノキとは??水やり肥料植え付け管理場所・日当たり剪定病害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- モチノキ
- 科名
- モチノキ科
- 属名
- モチノキ属
- 学名
- Ilex integra
- 別名
- ホンモチ
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 中級者向け
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モチノキとは??
モチノキは
モチノキ科モチノキ属の高木。関東から九州まで生育するある程度の耐寒性のある
雌雄異株の常緑樹です。オスでもメスでも花は咲きますが、実をつけるのはメスの木だけです。実も鑑賞価値があります。手間が掛かるのは
剪定くらいで育てやすい部類です。時間が掛かりますが樹高が20mになりますので、よく考えて植えましょう。
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水やり
植え付けて一年ほどは根が馴染んでいないので
水やりをしてください。一旦根付いてしまえば水やりは必要ありません。ただし極端な干ばつがあれば水をやってください。
肥料
二月に寒肥として完熟
堆肥か、
油粕と骨粉を混ぜたものを株の周囲に深さ20cmの穴を掘って埋めてください。化成
肥料を株の周囲に適当に、説明書きの規定量をまきます。肥料がないからと言って枯れるわけではありません。
植え付け
時期
開花後の春(4月〜6月)あたりか、真夏を避けて10月前後に植え付けをします。
用土
土壌は選びません。極端に
水はけが悪いことが無ければ、どこでも育ちます。
植え付けの手順は?
肥沃な土地を好むので、植えつける際には、庭土を40cm〜50cmほど深く掘って、掘り出した庭土に
腐葉土か堆肥を元の土に対して2割〜3割ほど混ぜ込んで
用土とします。
穴に用土を半分戻し、株を入れます。株に巻き付いている麻布はいずれは腐って消えてしまいますが、ビニールや針金は残るので取り除いてから植えましょう。
隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水をやって完成です。
管理場所・日当たり
日陰でも育つ便利な庭木。しかし日当たりの方がよく生育します。
剪定
モチノキは太い幹からもヒョコっと葉っぱが生えてくるので、そのままにしているとボサボサになりますし、風通しが悪くなり、春から夏は
カイガラムシ・
ハマキムシが発生しやすくなります。剪定をして風通しをよくすることでかなり防げますので必ず剪定をしましょう。
幹が細いうちは、剪定は軽く行います。葉っぱを不用意に落とすと生育が鈍くなるからです。生育してくると、内側へ伸びる枝を落とし、内部に風が通るようにし、幹から突然生えている枝を落とし、最後に輪郭を整えるようにします。大事なのは輪郭よりも風通しをよくすることです。
病害虫
カイガラムシ
カイガラムシは風通しが悪いと発生しやすいので、枝を定期的にさばくことで予防できます。一旦発生したら、早めに薬剤(スミチオンなど)を散布します。カイガラムシは幼虫のときは薬剤が効くのですが一旦成虫になると薬剤が効かなくなります。
ハマキムシ
葉っぱがクルクルと巻いてあり、中に虫がいたり、いなくても黒い糞が残されていたら
ハマキムシがいます。巻いている葉っぱは切り、地面に落として踏みつけて虫を殺します。もしくは焼却処分しましょう。追いつかないなら浸透系の薬剤(
オルトラン、カルホスなど)をまいて薬殺します。
モチノキタネオナガコバチ
園芸上の実害はないんですが…モチノキタネオナガコバチというハチは、
種子の中に卵を生みつけ、幼虫が実の中で生育します。幼虫がなかにいると実は赤くならず、赤くならないために鳥に食べられず、そのまま越冬します。
特徴・由来・伝承
トリモチの材料となることからモチノキと呼ばれます。トリモチというのはネバネバしたもので、これを枝に貼り付けておくとトリが止まって、ひっついて飛びたてなくなり、そこを捕まえたり、長い棒の先にトリモチをつけて、鳥や昆虫を捕まえるのに使います。
このトリモチを使うと、鳥の羽にひっついて羽が抜けたり、昆虫だと羽根や足が取れてしまうので、標本にしたり観賞用にするのには向かない。
熊野三山(紀伊半島)ではナギという
マキ科の植物が神木とされて植えられていました。このナギは温暖な地域を好み、寒さに弱いので、関東にある熊野系神社では育ちません。そこでモチノキが代わりに植えられるようになり、そのために関東でもモチノキはよく見られます。とはいえモチノキの耐寒性もせいぜい東北南部までです。
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