マングローブの育て方
目次
マングローブ(ヒルギ)とは?水やり肥料植えかえ管理場所・日当たり病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- マングローブ
- 科名
- ヒルギ科
- 属名
- メヒルギ属
- 学名
- Rhizophora
- 別名
- メヒルギ・オヒルギ・ヤエヤマヒルギ
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 室内
- 難易度
- 中級者向け
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マングローブ(ヒルギ)とは?
マングローブは本来は特定の品種を指していません。マングローブは海近くの湿地帯などで生育する植物群で、マングローブと呼ばれる植物はメヒルギ・オヒルギ・ヤエヤマヒルギ・ヒルギダマシ・ハマ
ザクロ・ヒルギモドキ・ニッパヤシです。またマングローブとは呼ばれなくても同じような場所で生育するものとして
サキシマスオウノキ、シマ
シラキ、
テリハボク、サガリバナ、リュウキュウ
キョウチクトウなどがあります。このページではメヒルギ・オヒルギ・ヤエヤマヒルギについてをまとめています。
マングローブと言う名前で流通している植物はいくらかありますが、どこれも熱帯の植物で、メヒルギで鹿児島、オヒルギが奄美大島です。なので本州では寒くて冬は越せません。室内でも家によってはかなり厳しいです。
100cmになるのに5年ほど掛かる。小さな鉢に植えていれば、大きくなりにくいので尚更。室内の観葉には適しているのかもしれませんが、何年か栽培はできても、「大きく育つ」というのは難しい。マニアックな栽培だと思ってください。
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水やり
マングローブは塩水につかっているため、成長するためには塩水(0.6%)が一番良いですが、メヒルギとオヒルギを栽培するのであれば真水でもいいです。ヤエヤマヒルギはなぜか塩分を必要とするので塩分1%の水をやってください。ヤエヤマヒルギは塩分が濃いと耐陰性が高まり、低いとより日光を必要とします。
海水(塩水)をやるのならば、
種子の時からずっと海水をやってください。それまで真水だったのに急に海水をやると枯れますので、最初からずっと真水がいいでしょう。徐々に塩分を増やしていけば慣れるということもあるようですが、成功するとは限らないです。
水は毎日しっかりとやってください。マングローブに関しては、園芸植物によくある「水をやりすぎると根が腐る」ということはありません。
肥料
マングローブは
肥料をやると元気が無くなります。1000倍の液体肥料をやっただけでヘナっとなります。マングローブの生育に大事なのは肥料ではなくて日光なので、日光にしっかりと当て、よく成長するなら、尿素(0.5%)を溶かしたものをやるといいです。
植えかえ
時期
春(5月)から夏(9月)の生育時期に植え替えをします。
用土
オヒルギは
弱酸性〜中性、メヒルギは中性、ヤエヤマヒルギは弱アルカリ性を好みます。ヤエヤマヒルギの場合は土に
苦土石灰を混ぜて調節しましょう。
種子の栄養だけで育つので、種子のうちは川砂が良い。マングローブの類は肥料があると傷みますので100%砂で。川砂は
ホームセンターで売ってます。そのまま川砂で栽培しましょう。土を利用するなら「
観葉植物の土」を使う。砂より土の方が生育が早いですが、そもそも植え替えに弱いのでずっと川砂で栽培しましょう。
鉢植え
基本的に植え替えに弱いので、植え替えず、そのまま栽培します。
根詰まりしたら、5月〜8月の生育時期に古い鉢から株を取り出し、土を落とさず、ひとまわり大きな鉢に鉢増しします。
ヤエヤマヒルギは鉢の底に穴が開いていない方がいい。水がいつも溜まっているようにする。メヒルギとオヒルギは鉢底に穴が空いている普通の鉢が好ましいです。もしくは穴が開いていないバケツなどの底に穴を空けて使用します。
水耕栽培をすると生育が遅いが、マングローブの根から水の腐敗を防ぐ成分が出ているために、水が腐りにくく、見た目も良い。
挿木で増やす
5月〜8月に枝を10cmほど切って、川砂を入れたポットに挿して乾燥しない様に
水やりして、明るい日陰で管理していると2週間で発根して、新芽が生えてきます。そうしたら植え替えをします。植え替えするときは土は落とさず、根をいじらないで植えましょう。
管理場所・日当たり
直射日光でも、
半日陰や窓辺の柔らかな光でも育ちます。なので年間を通して室内での管理でもいいです。あまりに日光が少ないと弱ってきますので、できれば春〜秋は戸外の日当たりで管理し、冬は室内の日当たりで管理しましょう。
25度以上になるとよく生育します。
越冬
マングローブは寒さにはある程度耐性がありますが、当然霜に当たると一発で枯れます。10度以下になるときは室内に取り入れましょう。
メヒルギは鹿児島が北限とされますが、静岡県伊豆半島には人口的に移植したとはいえ、メヒルギ林がありますので、寒さにはかなり強いと思われます。ただし、伊豆は関東より温かいので、関東の戸外で越冬できるかは微妙。冬は室内に入れるのが無難です。
3度でも枯れなかった、というブログもあります。種類によっては寒さに強いです。メヒルギは5度、オヒルギは10度、ヤエヤマヒルギは15度以下になると枯れてしまいますので注意してください。一時的な低温には耐えますが、長期になると厳しい。10度以下が長く続くのは好ましくないです。
病気・害虫
ほぼ病
害虫は見られません。たまに
カイガラムシが発生します。カイガラムシは薬剤が効きにくいので、少量であれば歯ブラシで削ぎ落とし、大量ならば薬剤を定期的に何度か使用して駆除します。
特徴・由来・伝承
マングローブは特定の種類を表した言葉ではなく、海の近くの塩水の湿地に生える森林のことを指します。
これらの植物は海の砂浜の中に根を伸ばします。植物は根でも呼吸をしていて、酸素を必要としているのですが、このままでは呼吸ができません。そこで、根から水面へと真っ直ぐに「呼吸根」と呼ばれるものを伸ばして、酸素を得ています。マングローブの周辺にボコボコしたものが見られるのはこれです。
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