ピンギキュラの育て方
目次
ピンギキュラ・プリムリフロラ(ムシトリスミレ)の特徴は?仲間水やり肥料植え付け・植えかえ管理場所・日当たり病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ピンギキュラ
- 科名
- タヌキモ科
- 属名
- ムシトリスミレ属
- 学名
- Pinguicula vulgaris
- 別名
- ムシトリスミレ
- 耐寒
- 0度
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 季節による
- 難易度
- 上級者向け
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ピンギキュラ・プリムリフロラ(ムシトリスミレ)の特徴は?
ピンギキュラ・プリムリフロラ(ムシトリスミレ)は
タヌキモ科の
食虫植物。ピンギキュラはムシトリスミレ属の
学名で略して「ピンギ」と呼ぶ人もいます。葉っぱに小さな毛が生えていて、その毛に粘液がついていて、虫が動けないようにする。ジメジメした場所で育つ植物で水の管理が難しく、夏と冬の管理が難しく、
初心者向きじゃない。
実際に市場に流通している「ムシトリスミレ」は熱帯地域の高山に生息するメキシンカンピンギキュラか、アメリカに自生する
暖地性(温帯低地性)のピンギキュラ・プリムリフローラです。暖地性(温帯低地性)の方が断然育てやすいとされます。
このページではアメリカ系の暖地性(温帯低地性)のピンギキュラ・プリムリフローラの育て方の解説をしています。メキシカン系についてはメキシカンピンギキュラを参考にしてください。
大きさ・草丈1cm〜10cm前後。
上の画像はピンギキュラ・エマルギナータxティナ。
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仲間
ピンギキュラ・プリムリフローラ
暖地性(温帯低地性)のムシトリスミレで夏も戸外で日当たりに当てる。日当たりが悪いと葉っぱが大きくなってだらしないので、日光に当てた方がいいです。冬の寒さにも強くて、多少の凍結でも枯れないが、ガッツリ凍結すると枯れるので、寒冷地なら室内で管理する方が良い。育てやすい方。北アメリカが自生地なのでノースアメリカ系という言い方をされることもあります。
メキシカンピンギキュラ
熱帯高山性のムシトリスミレのグループのこと。代表的なものがエセリアナ。夏の暑さに弱く、夏は日影で管理する。冬の寒さにも弱い。耐寒温度は5度以上。できれば10度以上の日当たりで管理する。よって冬は室内で管理する。
朧月(オボロヅキ)
白い花が咲くムシトリスミレ。
コウシンソウ・ムシトリスミレ
日本に自生する「コウシンソウ」というムシトリスミレの仲間は絶滅危惧種で特別天然記念物。あと日本には「ムシトリスミレ」という二種がいるが、高山で育つもので一般家庭では育てにくいので出回っていない。
水やり
プリムリフロラ(ムシトリスミレ)は雨の多い湿地に育つ植物で、水が切れないようにしないといけません。
水やりを頻繁にして、乾かないように管理します。水をやるときは土に直接注ぐようにします。葉っぱの根本に水が貯まると、そこから腐りやすいです。夏は蒸発でそこまでじゃないですが、冬は危険。
もしくは鉢の受け皿に水を張った状態で管理する「腰水(コシミズ)」をするかします。腰水の方が楽。腰水にするとずっと水をためておくことになるんですが、夏など水が腐ったり、ボウフラなどが発生するので、水が汚くならないように定期的に水をやりかえましょう。
●山野草の土に植えたなら腰水に。
水苔で植えたなら、乾燥しきれないように水やりをします。
●乾燥にかなり弱いくせに、葉っぱに水をかけちゃいけないので難しい…というか面倒。腰水にするのが便利。
●乾燥に弱いので、かなりびちゃびちゃの状態が続きます。すると雑菌が繁殖してカビます。で、すると葉っぱが腐ってきますので、病変部分とカビてる土の部分を取り除きます。腰水にしている場合は、腰水の水を取り替えて清潔にしましょう。
夏の水やり
プリムリフロラ(ムシトリスミレ)は夏の暑さに強く、夏も戸外で管理することが多いのですが、となると水切れしやすいです。夏は必ず腰水にしないと水切れします。
肥料
肥料は基本的に不要。プリムリフロラ(ムシトリスミレ)は肥料のないところで自生しています。なので不足する栄養を虫で補給する食虫植物です。肥料が多いと枯れるので、基本的に肥料は不要。
ちなみに虫を無理に与えてはいけない。虫をやたらと捕食すると逆に栄養過多になった株が弱ります。
植え付け・植えかえ
時期と頻度
植え替えは2月から5月。根が活動していない冬(2月3月)が一番の適期。水苔で植えている場合は、水苔は基本的に全部取り替える。ムシトリスミレはずっとビシャビシャで管理するために水苔は一年で腐って黒く変色する。これを放置していると
病気のもとになる。よって水苔で植えている場合は植え替えは毎年する。
用土で植えている場合も二年か三年に一回植え替えをする。
用土
山野草の土で植えるのがいいです。もしくは水苔だけで根を包んで植えます。
酸性でもアルカリ性の土でもどっちでもいいので気にしないでいい。
用土を自作する場合は
赤玉土小粒1
鹿沼土1酸度未調整
ピートモス1を混ぜたものを使います。もしくは鹿沼土極小粒単用でもいいです。土には
根腐れ防止のための
ゼオライトを入れるといいです。
ミズゴケでの植え替え手順は?
植え替えの場合は水苔を落とします。特に腐って黒く変色した水苔はピンセットで丁寧に取り除きます。株が大きいのであれば株分けも可能です。根を新しいきれいな水苔で包んで、鉢植えに突っ込みます。最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
土での鉢の植え替え
土で植えてもいいです。古い鉢から株を取り出し、土を3分の1ほど落として植え替えます。
ミズゴケだった場合はミズゴケを取り除いてから植え替えましょう。現在の鉢と同じか、少しだけ大きな鉢にします。そんな急激に大きくなる植物じゃないので。
鉢の底の穴を鉢底ネットで塞いで、土が出ないようにしてから、鉢底石(
軽石)を2センチほど入れて、用土を入れて株を植えていく。最後に水をやる。軽土と網は土が流れ出ないようにするためのものなので、流れ出ないなら不要です。
土で植えるときは根腐れを防ぐためにも
ゼオライトを入れるといい。ゼオライトは土壌改良というか、雑菌繁殖を防ぐ。
管理場所・日当たり
春は日当たりの良い、風通しの良いところ。
夏は暖地性(温帯低地性)のプリムリフロラ(ムシトリスミレ)は夏も日当たりで問題なし。あまりに炎天下だとさすがに、弱った株から枯れていくのですが、腰水にさえしていれば、大丈夫。ただ、そうはいっても昨今の夏の暑さは異常なので、可能であれば
半日陰に移動させた方がいいです。
秋は春と同じで日当たりの良い、風通しの良いところで管理します。
冬の管理
基本的に冬は室内の日当たりで管理する。その際は暖房の風が直撃しないようにします。暖房の風は乾燥していて直撃すると枯れます。
暖地性(温帯低地性)のプリムリフロラ(ムシトリスミレ)は暑さに強い上に、寒さにも強い。寒さに強いっても0度以下になると枯れる可能性が高い。室内で管理するのが無難。暖地なら戸外でも育つ?のかも??というのもどうにも育て方がまだはっきりしていないので。
病害虫
ムシトリスミレは食虫植物だから「虫を食べる」が、
ナメクジや大きめな虫に新芽を食われることがある。逆に被害にあっていたら、速攻で取り除く。
ウィルス病
感染すると治療できず、葉っぱがフニャっとなる。フニャっとなるが枯れない。他にもピンギキュラを栽培している場合は、捨てた方がいいです。昔は「新種のピンギ」として流通していた。
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