食虫植物のうち流通しているものを紹介
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最終更新
2023-11-18
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食虫植物
食虫植物は見た目がアレで、どう猛で肉食なイメージですが、実際はそうではありません。そもそもなぜ虫を捕えるようになったのか?というと、生息地が栄養の少ない痩せた土地だからなんです。
つまり植物が育つために必要な栄養素の「リン」不足を補うための食虫なのです。そのため植物としては根が弱く、繁殖力も強くない種類が多いです。そもそも栄養不足を前提としているので、そこにエネルギーを注げないんですね。また、成長も遅いので、ちょっとした失敗で枯れてしまうことも。
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手に入る食虫植物
一般的に手に入る食虫植物は僅かで、ハエトリソウ(ハエトリグサ)とウツボカズラとサラセニア。マニアの人は、ここに、
ムシトリスミレ
(
ピンギキュラ
)、
ウサギゴケ
が入ってきます。
ムシトリナデシコ
はネバネバした粘液で虫を捕えることも出来るのですが、消化吸収する機能がなく食虫植物とはいえません。
サラセニア
サラセニア
は筒状の内部に水をため、水に落ちた虫が腐敗して分解されると、その栄養素を吸収しています。遊園地の
コーヒー
カップのような変な花を咲かせます。青虫や
カイガラムシ
が発生することがありますので、見られたらベニカXなどで駆除します。
非常に多くの品種があり、寒さにも強いです。
強風で倒れて折れることが多いですので、支柱を立てておくか、
台風
前になったら鉢を横に倒しておくといいです。台風が去ったら元に戻します。
ヨトウムシ
や
アブラムシ
などが発生し、調子をくずしたり、葉っぱに穴を開けられることがあります。本当に珍しい話ではないので、前もって
オルトラン
などを使用しておくといいです。なんだか納得いかない。
サラセニア
サラセニア科サラセニア属Sarraceniaceae Sarracenia
ハエトリソウ
ハエトリソウ
は英語でビーナスフライトラップと呼ばれ、葉っぱの形が女神のまつ毛に似ていることからその名が付きました。ただ、まつ毛という表現は適切でないかもしれません。ビーナスは娼婦の神としても知られており、その浮気性からかもしれません。
ハエトリソウは葉っぱで虫を捕まえることで知られていますが、何度も同じことをすると弱って枯れてしまう繊細な植物です。また、寒さにも弱いです。
しかし、栽培する際には注意が必要です。
ミズゴケ
が植え付けに適した資材ですが、腐りやすく、無
肥料
の土では栄養不足になり、夏の暑さにも弱いため、失敗しやすい植物です。また、小さすぎる虫は葉の隙間から逃げてしまい、栄養不足に陥りやすいという特徴があります。
品種改良されたものが多くあり、美しい赤色をしています。
ハエトリソウ(蠅取草)の育て方…植え替えの時期と手順は?
モウセンゴケ科ハエトリグサ属Dionaea muscipula
ウツボカズラ(ネペンテス)
筒状の葉っぱの中に消化液があり、虫が落ちて消化されて栄養にする食虫植物。筒の形状がくびれで、なんだかセクシーに見える、気がする。ハエトリソウより頑健ですが、やはり寒さに弱い。マニアは「ネペン」と呼ぶ。
ウツボカズラ
ウツボカズラ科ウツボカズラ属Nepenthaceae
ムシトリスミレ(ピンギキュラ)
肉厚な葉っぱに可憐な花が咲く、食虫植物の一種。水を好む
プリムリフロラ
と、湿度の高い環境を好む
メキシカンピンギキュラ
があるが、どちらも栽培は中級者〜上級者向けです。
ピンギキュラ
タヌキモ科ムシトリスミレ属Pinguicula vulgaris
ヒメアシナガムシトリスミレ
タヌキモ科ムシトリスミレ属Pinguicula esseriana
モウセンゴケ(ドロセラ)
モウセンゴケ
にはコケとありますが、苔ではなく
種子
植物です。粘着性の液にからめて虫を捕えます。
日本にはモウセンゴケ(Drosera rotundifolia)、コモウセンゴケ(Drosera spatulata)、ナガバノモウセンゴケ(Drosera anglica)、トウカイコモウセンゴケ(Drosera tokaiensis)などがあり、その中でも、他の湿地系の植物の中に勝手に生えてくるのは、トウカイコモウセンゴケ。意図せず生えてくるのはトウカイコモウセンゴケ。
ドロセラ
・カペンシスアルバ(drosera capensis alba)は色が抜けている個体で透明感があり、日光が強めにあたると赤みを帯びる。
サスマタモウセンゴケ(Drosera binata)は葉っぱが三つに分かれるのが特徴。
意外とアブラムシが発生し、なんだか納得いかないが、前もってオルトランをまいておけば被害には遭わない。スプレーの薬剤を使うと、調子を崩すので、オルトランがいいです。
モウセンゴケ
モウセンゴケ科モウセンゴケ属Drosera rotundifolia
ウサギゴケ(ウトリクラリア)
ウサゴゴケは南アフリカに自生する
タヌキモ科
の植物で、花の形状が愛らしいことから人気がある食虫植物の一つです。株元に小さな袋があり、それで小さな虫を捕まえて栄養とします。同属のミミカキグサなどが日本で自生しているんで、そこまで栽培難易度が高くないです。
外来種の
ウトリ
クラリア・スブラタは繁殖力が強いため、栽培は気をつけましょう。湿地帯の他の植物を駆逐するほどです。
栽培について
雑記
●ミズゴケで植えることが多いが、ミズゴケは商品によって品質に差があり、安いものを使うと調子を崩すことがある。
●食虫植物は湿地で育つ植物が多く、水辺に植えることが多い。サラセニア・ハエトリソウ・ドロセラなどをビオトープやアク
アリウム
で利用した場合で繁殖力が強いと、ここから逃げ出して環境を破壊することがあるので、
バラ
まくのはやめておきましょう。
●上に食虫植物は弱いものが多いと書いていますが、環境が合えば他の植物を駆逐することもあります。
●昭和の時代は個人所有の湿地帯にハエトリソウなどを植えている人もいました。
●
ホームセンター
で何種類かの食虫植物がアソートで売っているが、栽培場所・管理温度などに違いがあり、うまく管理しきれず、調子を崩していることが多い。
●ミズゴケが高価なので、
観葉植物
の土に植えるのもあり。観葉植物の土は
ピートモス
が入っていて水もちがよく、匂いもしないので室内管理になるものは便利。ただ、質の悪いピートモスが入っていると劣化が早い。
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