ウツボカズラ(ネペンテス)の育て方…

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ウツボカズラ(靫葛・ネペンテス)

ウツボカズラ
科名ウツボカズラ科
属名ウツボカズラ属
学名Nepenthaceae
別名靫葛・ネペンテス
みずやり水を好む
場所季節による
難易度上級者向け
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開花
植え
肥料
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目次

  1. ウツボカズラ(ネペンテス)の育て方
  2. ウツボカズラ(ネペンテス)の水やり
  3. ウツボカズラ(ネペンテス)の肥料
  4. ウツボカズラ(ネペンテス)の植えかえ
  5. ウツボカズラ(ネペンテス)の管理場所・日当たり
  6. ウツボカズラ(ネペンテス)の摘芯
  7. ウツボカズラ(ネペンテス)の病害虫
  8. トラブル

ウツボカズラ(ネペンテス)の育て方

ウツボカズラ(ネペンテス)の育て方
文章の修正概要
ウツボカズラ(ネペンテス)はウツボカズラ科のツタ植物。雌雄異株。世界中で70種ほど確認されています。東南アジアの熱帯に多くが自生しているが、熱帯性・低温乾燥性・高山性(ハイランド)の三つの地域に自生していて、耐寒性・耐暑性が違う。高山に変異したものが多く見つかっていて、まだまだ未知のウツボカズラが発見される可能性はあります。

葉っぱの一部が筒状に変化し、その中にたんぱく質を溶かす水が大体三分の一ほど溜まっています。そこに虫などが落ちて溶けて栄養としてウツボカズラに吸収されます。フタが付いていますが、これは中に雨が入らないようにするためのもので、これが閉じて虫を閉じ込めるということはありません。
まとめ
●ウツボカズラ(ネペンテス)はウツボカズラ科のツタ植物。
●熱帯性・低温乾燥性・高山性と種類があり、育て方が微妙に違う。
●熱帯性は暑さに強いが寒さに弱い。
●低温乾燥性は多少寒さにやや弱い。日本でよく流通しているのはこのグループ。
●高山性は暑さに弱く寒さにも弱く、栽培難易度が高い。
●多湿を好み、土への水やりとは別に葉水をかけて過湿する。
肥料はなくてもいい。
●冬は室内で管理。
●光量・温度・湿度・風・用土の通気性・水やりがポイント。

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ウツボカズラ(ネペンテス)の水やり

文章の修正水やり
ネペンテスは水を好みます。水苔の表面が乾いていたら水をやります。5月から夏にかけての生育する時期は水が切れないようにします。ずっと濡れていると根腐れを起こします。

空気中の湿度が高い状態を好みます。土(水苔)への水やりとは別に、一年中しっかりと葉っぱに霧吹きで水をかけてやって水分を補給して下さい。霧吹きでの葉水が足りないと捕虫器(筒状の水が溜まったアレ)がしぼんでしまいます。
●健康な根は白い。腐った根は黒くなる。根が腐っていたら古い土(水苔)を取り除き、腐った根を取り除き、植え直す。
●ミラビリスのように葉っぱの薄いものは水を欲しがり、葉っぱの太いものは乾燥に強いので水やりの頻度が多いと根腐れを起こす。葉っぱの薄いものは乾燥すると葉っぱが枯れる。
●植物は乾燥→加湿を繰り返すことで根を伸ばし、根を伸ばすと地上部が茂るので、乾燥→過湿を繰り返す。水をやって、次に水をやるまでは十分に乾燥するまでやらないように、メリハリをつけるのがコツ。

冬の水やり

文章の修正冬の水やり
秋以降は水やりの頻度を減らし、冬は土への水やりは土が乾いてから数日たってやる程度にします。その代わり、葉っぱへの霧吹きは継続してください。

ウツボカズラ(ネペンテス)の肥料

文章の修正肥料
肥料は生育期間に二ヶ月に一回程度、液肥をやります。やりすぎないようにしてください。ネペンテスは土から肥料を吸い上げにくく、虫を捉えてその栄養分を吸収するため、肥料は一切やらないでもいいです。むしろ、肥料をやることで肥料焼けをおこすこともある。
●水苔には元々、微量要素が含まれているので新たに肥料をやらなくてもいいです。

ウツボカズラ(ネペンテス)の植えかえ

植え替え時期

文章の修正植え替え時期
植え替えは用土(ミズゴケ)が傷んできたり、根腐れの兆候が見られたら、春(4月5月)に行う。春であればその後の生育時期でダメージを取り戻せるため。ミズゴケが傷む…腐ると黒く変色しますので、その前に植え替えをする。ミズゴケでも1年から3年に一回は植え替えをする。環境(湿度温度・水やりの頻度)によって頻度は変わってくる。
●購入するなら3月から5月に。春に購入して夏にしっかりと育てる。
●水苔を清潔に保つことが、根腐れやセンチュウ予防になる。

苗について

文章の修正
ホームセンターで販売しているのはわりと育てやすいもの。それが育てられるようになったら、難易度の高い高山性に手を出すようになるが、形状の好みもあり、必ずしも「難易度高い=価値が高い」とは限らない。そもそも難易度の高いものが高値で流通しているが、高価で希少な大きな株を買っても栽培するテクニックやそれなりの機材(クーラーや過湿や水やりや植え替えのテク)がなければ育てられないので意味がない。

店舗やネットで購入後、茶色く変色して枯れる。環境が変わったことで環境に合わせて対応しているだけで病気ではない。購入直後は変色してしまうのはよくあることなので、気にせず管理をする。
●個体差なのか、栽培の経緯なのか、個々の大きさはかなり違う。
●ネペンテスを育てる人は栽培環境が同じのランやビカクシダ(コウモリラン)も育てていることが多い。
●ホームセンターの屋内で展示しているうちに光量不足で傷む。購入後に日光に当てると回復する。

文章の修正
ネペンテスは土(水苔)の通気性を求めるので鉢の表面から水が気化する素焼き鉢や駄温鉢を使うといいです。ハンギングバスケットで吊り下げるとセンチュウ予防になるし、通風もよくて生育がよくなる。プラスチック鉢は安価で軽量ですが蒸れやすく、根腐れを起こしやすいので、素焼きや駄温鉢の方が適している。流通しているのはプラスチックやポリポットなので出来れば、素焼きや駄温鉢・ハンギングに変更する。
●袋には上位袋と下位袋がある。上位とはツルの上の方に付けるもので、下位の方が袋が大きくなる。徒長して、丈が高くなると小ぶりな袋しかできなくなるため、日光に当たるようにし、風通しをよくし、他の植物と日光を取り合わないように鉢の間隔も工夫する必要がある(要は間隔を空けましょうってこと)。

用土

文章の修正用土
ネペンテスは水切れを嫌います。店頭で売っているエペンテスは土で植わっていますが、植え替えをするときは「ミズゴケ」で植え替えをします。他にも日向土単用、鹿沼土単用でもいいです。根腐れさせることが多い人は日向土単用、鹿沼土単用などを使ってみましょう。
●通気性がよく、一定の保水性があり、弱酸性の用土が好ましい。一般的にはミズゴケ単用を使う。ミズゴケには適度な微量要素があり、水管理もしやすいです。

植え替え

文章の修正植え替え手順
ネペンテスは根が細く、切れやすいので、根を傷めないように植え替えをします。古い水苔が取れない場合は、根を水につけて解(ほぐ)して、古い水苔を取り除きます。それでも取れないなら、諦めて、そのまま植え替えをします。新しい水苔を水につけてほぐして、根を包んで植えなおします。植え替えは丁寧にやってもダメージがあり、そのダメージから生育が回復するまで時間がかかるので、植え替え後の2週間は葉水だけにして養生しつつ様子を見て、根の活動が再開しているようなら水やりを回復していきます。

挿木で増やす

文章の修正挿木
ネペンテスは徒長して伸びると上の方に出来た袋は小さくなるため、徒長した場合は切り戻して小さく仕立てるようにします。すると切り戻したものを「挿木」にして株を増やすこともできます。
葉の少し上の窪み(潜芽)から新芽が出てくるので、それを残すように挿し穂をつくります。潜芽がないと発根しません。葉の下を斜めに綺麗なカッターで切って(ハサミじゃなくてカッター)、水苔に挿していると1ヶ月か2ヶ月で発根する。
適した時期は夏と冬以外。冬は活動が鈍く発根しないし、夏は高温すぎて弱っているので発根しない。
●水苔・器具は必ず綺麗なものを使う。

ウツボカズラ(ネペンテス)の管理場所・日当たり

文章の修正基本的に日当たりを好みます。
春と秋は戸外か室内の日当たりで管理し、カーテンなどで遮光します。真夏は強い直射日光で葉っぱが焼けてしまいますので、日陰か半日陰か室内に移動させます。冬は室内の日当たりで管理します。
秋に戸外で管理している場合、15度以下になると捕虫器が枯れてしまいますので、早めに室内に取り込みます。
●熱帯雨林系のネペンテスは昼間最高温度35度最低温度20度で生育する。冬にも生育させたいなら28度以上を維持する。ただし28度以上でなおかつ、湿度が60%以上を維持しないと乾燥で枯れるので現実的ではなく、気温15度湿度60%でも十分生育はする。10度でも枯れないが、種類によっては寒さで生育障害を起こす。
●ほとんどのネペンテスは冬の晴天(50000ルクス)以下の環境を好み、それ以上だと葉焼けする。品種(在来種など)によっては夏の直射日光に負けないし、株がよく成長すると夏の直射日光に耐性ができますが、基本的には避けるべき。
●袋をつけなくなる要因の最大は日光不足。日光に弱いタイプでも室内の日陰で管理すると袋ができない。理想としては「葉焼けしないギリギリの光量」に当てることだが、現実には難しいので遮光して弱めの光で管理する。
●枯れてないし、成長はしているのに袋をつけないなら、気温を下げて、湿度を上げて、日光に当てて、根の状態をよくする。特に夏は高温すぎて弱りがち。
●光量が適切なら明るい緑色になる。光量が不足してくると深い緑になる。光量が多いと赤み(もしくは紫)がかってくる。光量が多すぎると葉緑素が死んで黄色く変色する…これが「葉焼け」。
●光量がある程度あるとツヤがあるが、光量が足りなくなってくると光を反射しないようにツヤが失われる。逆に光量が多すぎるとツヤが強く、葉っぱがカチカチに硬くなる。
●光量が適切だと節が詰まる。不足すると間延びして徒長する。
●葉焼け部分は取り除かずに放置しておく。
参考室内と戸外での日光量の違い

光量について

文章の修正光量について
ネペンテスは強い日光に当たると葉焼けします。そこで、ネペンテスの栽培家は遮光して管理しますが、遮光しすぎると袋ができず、ネペンテス栽培の意味がありません。
年間を通して、葉焼けしないようにし
春…30%〜50%遮光。
夏…70%遮光。
秋…30%〜50%遮光。
冬…遮光しない。

を目安に遮光してください。上記の遮光をしても葉焼けする場合は、遮光を強めます。

風について

文章の修正
風通しをよくすることで二酸化炭素を吸収しやすくなり、光合成が活発に行われるので風通しは必要。ネペンテス栽培に送風機(扇風機)は必須。風があるかないかで生育が全く違い、袋の有無、袋の大きさも変わってくる。
●ネペンテスは夏は高温を嫌うので、風を送って温度を下げる作用もある。
●扇風機で風を送るが、風は心地よい程度の弱風にする。

夏の管理(低温乾燥性・熱帯性)

文章の修正夏の管理(低温乾燥性・熱帯性)
低温乾燥性・熱帯性のネペンテスは暑さに強い。夏はグラシリスなどの一部の品種以外のほとんどは直射日光に当てると葉焼けするので、必ず遮光する。寒冷地(関東北部以北)ならば夏の直射日光でも葉焼けしないかもしれないが基本的に室内で遮光するもの。
●在来系は強い種類で育てやすいが、それでも高山性(ハイランド)と同じような環境(夏涼しく・冬暖かい)の方がよく袋をつけ、袋も大きくなる。

夏の管理(高山性)

文章の修正夏の管理(高山性)
高山性(ハイランドネペンテス)は日本の夏の暑さが苦手で、夏越しさせるためには昼は最高気温25度以下を維持しつつ、遮光した日光に当て、夜は昼間より10度ほど低い温度にしないと光合成した栄養を利用できず生育しない。基本的に高山性ネペンテスの栽培には夏の「冷房」が必要で、冷房をかけつつ、湿度60%以上を維持しなくてはいけないので、なかなか難儀。条件を満たせば夏も袋を作らせることが出来る。

保冷ケースに入れ、保冷剤を入れ、USB扇風機を入れ、室内用栽培ライト(ラブホライト)を入れて管理する。保冷剤が「温度を下げつつ、湿度を上げる」ので袋ができやすい。ただ、非常に面倒で、仕事と割り切るか、よほどの愛がなければ出来ない。
●夕方に葉っぱに葉水をしてやるといい。
●高山性は夜に気温が下がらないと光合成の栄養を使えないので、夜に気温が下がらないと枯れる。
●冷やしつつ、乾燥しないパッド&ファン方式という温室冷房があるが、一般家庭では現実的じゃない。
●クーラーはかけっぱなしでも1部屋なら1ヶ月1万円程度なので、そこまでコストはかからないが、そこがネックなら高山性以外のネペンテスを栽培しましょう。
●冷房が必要なのは8月前後の2ヶ月間くらいなので、そこまでの負担ではない?

冬の管理

文章の修正冬の管理
冬は10度以上の場所で管理すれば越冬するのですが、10度で越冬しても「どうにかやっと、越冬した」程度のことで寒さで株がすっかり弱ってしまい、春になっても回復するのに時間がかかります。捕虫器は15度以下になるとしぼんで枯れてしまいます。15度以下にしないためには、夜はダンボールや発泡スチロールの箱をかぶせて保温します。それでも相当難しいです。本格的に越冬させるには最低でも15度以上を保てる「温室」がないとむつかしいです。
●冬に土への水を控えめにして、乾燥気味に管理すると寒さには多少強くなる。
●熱帯でも高山性でも湿度の高い環境に生育しており、湿度50%以下にならないようにする。
●ワーディアンケースがあると管理が楽。
●ラン用のビニール温室でも。温室の中に霧吹きしたり、他の植物(シダなど)を入れておくと湿度は保てる。高山性には扇風機を入れておくといい。
●無加温で越冬できることもある(アラタ・グラシリスなど)が、自生地ではない寒さに当たっているためダメージがあるし、袋はできない。ダメージがあると春以降の生育不良を起こし、生育がよくなるのが夏の終わりになり、生育が十分でないうちにまた冬がやってくる。冬は加温し、できれば小さくても袋ができる温度を持って管理したい。

ウツボカズラ(ネペンテス)の摘芯

文章の修正摘芯
ネペンテスは枝の上の方には小さな袋ができ、下の方には大きな袋ができます。なので、徒長したら小さな袋ばかりになるので、切り戻して小さく仕立てます。切り戻すと葉っぱの少し上から新芽が出てきます。
トランカータ、スペクタビリス、ステノフィラなどは脇芽が出にくいため、摘芯をするのは「脇芽が出ている」ことを確認してから行うようにする。
●上位袋はアッパーピッチャー、下位袋はロウアーピッチャーと呼び、上位の方が小さくなるため小さく仕立てるが、上位と下位で見た目が違う種もあり、徒長したツルを切るかどうかは個人の判断で行う。ちなみに、地面からすぐ生えてくる地位袋(グランドピッチャー)ってのもある。

ウツボカズラ(ネペンテス)の病害虫

文章の修正ハダニ
植物の葉っぱの汁を吸うダニの仲間。春と秋に薬剤を散布して駆除するといいです。30度以上で薬剤を散布すると薬害が出るので夏前の曇りの日の早朝か夕方にやるといいです。ハダニは肉眼では見えないので、斑点など症状として見えたときはかなり被害を受けている。
カイガラムシ
動かない虫で、葉や茎について汁を吸う。
センチュウ
根に寄生する小さな虫で、寄生されると駆除は難しい。寄生されると新芽が縮んで、根腐れのような状態になります。泥などに潜んでいるため、泥が当たらないように直置きにせず、吊って管理することで予防できる。植え替えを定期的にして土(水苔)を綺麗に保つことで予防します。
その他
炭そ病・褐色斑点病・灰色カビ病など
病害虫にかかるが、一番の問題は水やりと温度と光量で、病害虫は二の次。

トラブル

文章の修正
●環境が悪いと袋がつかない。土の通気性が悪いと根が窒息してしまう。光が弱かったり強すぎたり、風通しが悪いと袋がつかない。
●風通しが大事。
●袋がつながっているツタまで黒くなった切る。葉も枯れたら、葉を切る。袋は下が枯れていないならまだ活動している。
●葉っぱを刈り取るのは葉っぱが完全に枯れてからにする。剛健な種は切ってもいいが、他の種は回復まで時間がかかるので残す方が株の健康には良い。
●環境が良いとリーフジャンプが見られる。リーフジャンプとは新しい葉がその前の葉より倍くらいに大きくなること。生育が良い状態で、指数関数的に成長速度が上がっていく。
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