「白絹病の予防と発生した時の対処と薬剤」の目次
白絹病とは?
白絹病は30度以上の環境で発生しやすいカビの一種。多くの植物(160種以上)で被害が確認されています。5月から発生し始め、10月まで続く。中でも梅雨時期〜夏によく発生し、高温多湿だとよく発生する。株の周囲に白い菌糸が見られ、植物の地面の近くから発症して、根・茎が腐って枯れていく。大抵は、腐って枯れ始めて周囲を見回すと白い菌糸を見つけることになる。菌糸は褐色の粒の菌核を作り、越冬し、翌年以降もかなりの確率で発症する。
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白絹病が発生したら?対処法
感染株は廃棄する

周囲を殺菌する
白絹病は、一種類の植物だけに感染するのではなく、多種の植物に被害を与えます。なので、単に感染株を取り除いただけではダメ。その上で他の株に感染しないように、バリダシン液剤やリゾレックス粉剤を散布する。ただし効果があるのは初期だけで、すでに感染が広がっているならどうにもならない。土を殺菌する!

菌核は土中に潜むが、白絹病の菌は好気性なため、活動に酸素を必要していて、地表から5cmまでの浅い場所にしか存在できない。そこで、冬(1月〜2月)に、深い位置の土と浅い位置の土を入れ替えて、菌核を埋めて滅菌する。これを天地返しと言います。
一般家庭では天地返しは現実的じゃないので薬剤を使いましょう。
●鉢植えやプランターで発生した場合は、土を夏(7月〜8月)に天日干しして日光消毒してしまいます。
●水に水没して3ヶ月〜4ヶ月で菌核が死滅するため、水田と輪作するといいらしいが、そんな農家いるのだろうか。
●水に水没して3ヶ月〜4ヶ月で菌核が死滅するため、水田と輪作するといいらしいが、そんな農家いるのだろうか。
白絹病の予防
連作を避ける

●マメ科は空気中の窒素を土中に取り込む。ナス科は土中の肥料をやたら吸い上げる。これらの植物を栽培すると、おそらく土中の微量要素のバランスが悪くなるのだと思われるが、原因ははっきりしない。
土を中和する

有機物を減らす

画像のような敷き藁(藁マルチ)も発生しやすい原因となります。
風通しをよく
多湿の環境で起きやすいので、枝葉が密生しないように株間を取り、枝が混み合っていたら剪定して風通しをよくすることで予防できます。水はけをよく
多湿で発生するため、水はけのよい土づくりをする。水はけが悪いのであれば、軽石・川砂を混ぜ込んで土とする。庭の一角であればレイズドベッドという方法もあります。土壌を殺菌する

白絹病に効果のある薬剤
バリダシン液剤茎や葉に吸収されて、細菌の増殖を抑える薬剤。耐性菌が生まれにくい。増殖を抑えるタイプなので、殺菌しているのとは違うが、多くの病気に効果がある。感染初期であれば、感染株を取り除いて散布すれば他の株への拡大を防ぐこともできる。
アフェットフロアブル
殺菌剤で、作物の収穫前日まで利用できる。
タチガレン液剤
苗立ち枯れ病などを防ぐ。苗の時に灌注する。
フロンサイド
広範囲の病気を防ぐ土壌殺菌剤。その他の病気にも効果がある。植え付け前に土に前もって混ぜ込んで予防するための薬剤。土壌で分解される。
リゾレックス粉剤
有機リン系殺菌剤。病気の予防に使います。感染初期であれば、感染株を取り除いて散布すれば他の株への拡大を防ぐこともできる。