イチョウの育て方

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イチョウの基礎データ
イチョウ
科名イチョウ科
属名イチョウ属
学名Ginkgo biloba
別名銀杏
水やりたまにやる程度
場所外の日なた
難易度上級者向け
画像投稿
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
開花
種蒔
植え
肥料
剪定
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イチョウ(銀杏)とは?

イチョウ(銀杏)はイチョウ科イチョウ属の樹木。イチョウ科はこの1属1種だけです。

雌雄異株でオスの木とメスの木があります。実がなるのは当然メスだけ。近所にオスの木が無いならば、メスの木に花が咲いても実はなりません。それに実が取れるようになるには、相当時間がかかります。一般家庭ではなかなか難しいです。

よく芽吹きますし、頑健で、成長が早い樹木で公園や街路樹によく植えられています。また病害虫にもかかりづらく、手間もかからないので広い庭があるなら庭木の選択肢にどうぞ。ただし大きく育ちすぎるので、手に余ります。大きくなりすぎたら伐採しましょう。

実を触るとかぶれます。必ず手袋をして触ってください。実だけでなく、体質が合わない人はイチョウの木の近くを通るだけでかぶれることがあります。
樹高20m〜30m
イチョウ苗
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水やり

鉢植えの水やり

鉢植えにすることはほとんど無いですが、鉢植えの場合は土が乾いたら水をやるようにしてください。土が濡れている間は水をやらないようにします。極端な乾燥を嫌いますが、過湿にすれば根が腐ってしまいます。

庭植えの水やり

庭植えにしてしまえば、一旦根付いた後は降雨だけで十分生育します。あまりに日照りが続くようであれば水をやってください。

肥料

肥料はさほど必要ではないですが、冬(1月〜2月)に、化成肥料を株の周囲に穴を掘って、少量埋めておくといいです。ただし、肥料が多くなると…特に窒素が多いと紅葉が鈍くなるので、控えめにしておきましょう。

化成肥料
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植え付け・植えかえ・種蒔き

時期

苗を植えつけるのは春(3月〜4月)が適しています。ネットで苗を買うと品種・オスメスが選べていいです。移植に強いので大きなものでも簡単に根付きます。

用土

用土は選びません。庭土に腐葉土堆肥を追加して、化成肥料を少量入れて用土とします。鉢植えであれば、一般的な培養土を使います。

庭植え

深さ50cm直径50cmの穴を掘り、掘り出した土に堆肥か腐葉土を2割ほど入れ、化成肥料を説明書きにある規定量、混ぜて用土とします。できれば1週間寝かせて土を馴染ませるといいです。
穴に土を半分戻して、苗を入れます。苗は少し高植えにするとよいです。隙間に土を入れていき、最後に水をやって完成です。

生垣にする場合は、株同士を40cm以上空けて植え付けます。

鉢植え

鉢底の穴に鉢底ネットを敷いて、その上に鉢底石(軽石)を2センチか3センチ敷きます。その上に土を入れて、株を入れて鉢との隙間に土を入れます。鉢を揺すると隙間ができるので、隙間に土を入れていきます。最後に水をやり、鉢底から水が出るのを確認してください。
植え替えの場合は、土を3分の1ほど落として、植え替えをします。

種から育てる

実ができたら、外側の果肉を取り除き、銀杏の状態…食べられる状態にします。

この銀杏をそこらへんに撒くか、2cmの深さに埋めておくと、冬の寒さに当たって春には芽を出します。寒さに当たることが発芽の条件です。冷蔵庫に入れてから、ビニールポットにまいて、芽を出して育苗するという方法もあります。

発芽したら、掘り起こして好きなところへ植え替えたり鉢植えにするなどします。種子から育てると雌雄の区別が付かないので、ちょっと困るかも。

挿木

挿し木ならば、親株の性別がそのまま反映されます。実がなるイチョウの枝を頂いて、挿木して増やします。挿木の手順は以下のページを参考にしてください。

管理場所・日当たり

日当たりで管理します。イチョウの木は水をよく溜め、また葉っぱも肉厚で乾燥に強くなっています。寒さにも強い(北海道でも成育)ので、日当たりであればどこでもOK。

その他

イチョウ:その他
落葉時期に剪定します。

植えるとグングンと天に向かって生育していきます。このまま放置していると20メートル以上になります。一般家庭では管理も出来ません。そこで、これ以上大きくなったら困る、という高さで成長点の枝を切ります。するとそれ以上は大きくならず、後は太い幹にアフロヘアーが乗っかっているような一般的な樹木っぽい形になります(そういう風に剪定も必要ですが)。

太い幹とは別にニョキっと勢いのある「ヒコバエ」という枝が伸びてくることがあります。これは根本からバッサリと切り落としましょう。

イチョウは脇芽がよく出ますので、樹形を想像して大きな枝をまばらに残して後は切ってしまいます。相当バッサリと切ります。細い枝は落とします。

大きく育ちすぎたら…

人が管理できるのは樹高2m〜3mで、3m近くになると脚立も必要になり、危険性も増します。イチョウは成長が早く、管理しきれないなら「伐採」も考えましょう。

病気・害虫

ほとんどない。

特徴・由来・伝承

中国原産のイチョウ科植物。4億8000万年前の化石が残っています。

秋になると黄色に紅葉して冬までに落葉します。樹高は20メートルから30メートル。区分けでは針葉樹とされますが、厳密には針葉樹でも広葉樹でもなく、非常に原始的な樹木です。雌雄異株で雄株の雄花の花粉が風によって雌株の雌花へと運ばれ、そこで雌花の胚珠で4ヶ月留まり精子を作ります。その精子が泳いで造卵器にたどり着き、秋には受精し種子を作ります。この受精する過程がシダの前葉体のようで、シダ植物といった原始的な植物と裸子植物の進化の狭間を埋める存在とされています。ちなみにイチョウが精子を作り、精子が種子の中に作られた液体――前葉体では外界の水を利用するところ――を泳いで造卵器へと向かうことを発見したのが平瀬作五郎(1896年東京大学)です。東京大学の小石川植物園にはこの株が残っているそうです。

実が落下して、グチャっとなります。私たちはなんとなく、グチャっとした臭いのは果実だと思っていますが裸子植物で果実はありません。あれは種子の皮です。イチョウはあの臭い皮で「動物に食べられる」のを防いでるようで、サル・ネズミ・タヌキといった動物は食しません。実際はタヌキが銀杏の実を食べるのだそうです。
ちなみにあの匂いは足の裏の臭いに近いとか。
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