トベラの育て方…枝を切ると臭い匂いがするが手間がかからない
目次
トベラ水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり剪定病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- トベラ
- 科名
- トベラ科
- 属名
- トベラ属
- 学名
- Pittosporum tobira
- 別名
- 扉の木
- 耐寒
- マイナス5度〜マイナス3度
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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トベラ
トベラは日本・朝鮮・中国に自生する
トベラ科トベラ属の常緑
低木。日本では岩手県以南に自生します。トベラは育てやすい植物ですが、
カイガラムシやトベラキジラミにやられて、その排泄物で発生する
スス病で真っ黒になっていることが多いです。
公害・塩害・乾燥に強く、海岸の崖の潮風のきついところでも生育するので、街路樹でよく植えられています。果実が成り、果実が割れると粘々したものにまみれた赤い
種子が見られます。
雌雄異株で果実がなるのは当然メスの木だけです。花や実を楽しむというよりは、生垣目的で植えられるようです。
一般家庭の庭に植えて、生長すると1m〜3mくらいのほどよい木になります。また街路樹の根元に60cmくらいの根締として植えられることもあります。花はよい香りがしますし、メスの木ならば結実して真っ赤な実をつけます。これらには観賞価値がありますが――全体的に臭い。葉っぱや枝が折れるとここからニオイがします。
樹高3m〜6m
幅2m
トベラの近縁種の常緑低木のクロハトベラの方が葉が小さく、庭木としては便利。葉っぱにウェーブがかかり、斑入りの品種がよく見られます。
学名のピットスポラムと言う名前の方がメジャー。切り花としてもよく流通しています。
耐寒温度は0度と寒さにも弱く、霜に当たると傷みます。
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水やり
庭植えするものです。乾燥にも強い方で、自然雨だけで十分生育します。乾燥が続くと葉っぱがクルっと巻いてしまいますが、巻いてから水をやっても枯れることはありません。
そうはいっても極端な乾燥が続くと枯れてしまいますので、日照りが続くようならば、素直に水をやってください。
肥料
寒肥として2月、開花・結実で消耗した栄養補給のために9月に、化成
肥料を株元にやってください。自生するような植物ですから、追肥がないからといって枯れることもないですが、あった方が生育がよく、元気ですので、様子を見て追肥しましょう。
植え付け・植えかえ・種蒔き
時期
春、暖かくなってから植えます。トベラは根が荒く、傷つきやすいです。苗を購入した場合、土はほとんど落とさずに、植え付けを行ってください。
トベラの苗を店ではあまり扱っていない。トベラには「斑入り」品種があって、葉っぱが綺麗。しかし、これまた店頭ではほとんど見かけないので、ネットショップで買う方が早い。
用土
水はけのよい、水持ちの良い土…普通の土を好みます。現在の土に
腐葉土か
堆肥を2割ほど追加して
用土とします。庭土が粘土質で水はけが悪いなら、川砂・
軽石・
パーライトなどを入れて水はけをよくしてから植えましょう。
庭植え
庭土を深さ40cmほど掘り返し、腐葉土か堆肥を元の土に対して2割〜3割を入れ、化成肥料を規定量入れて、よく混ぜて用土とします。穴に用土を半分戻して、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。
株同士は2mほど空けて植え付けてください。苗を植えるときは、苗の土を崩さないで植えましょう。 崩すと回復まで時間がかかり、最悪、枯れることもあります。
管理場所・日当たり
もともとは暖かい地域の植物ですが、ある程度の耐寒性があり、岩手より南の地域ならば戸外で育ちます。これより北では植えないようにしましょう。
日当たりを好み、出来るだけ日当たりで育ててください。日当たりを好みますが、少々日当たりが悪くても生育します。
半日陰でも問題なく生育します。元々は海岸に生える植物で塩害にも強い。
剪定
トベラは生長が早いほうではありませんから、強い
剪定は行わず、樹形を整える程度(邪魔な枝を切る程度)にしておきます。剪定時期はいつでもいいです。
若い株から徒長枝が出るのでそれは切る。トベラは匂いがするというのですが「切らない」なら匂いはしません。剪定はほとんどしないことになるので、匂いが気になることはほとんどない。
病気・害虫
トベラは育てやすい、というよりは放置でOKの便利な植物なのですが、
アブラムシ・カイガラムシやキジラミが発生して、その甘露――つまりは虫の排泄物からスス病が発生します。虫も大量発生すると木が弱るのですが、この二次被害であるスス病の方が枯死の原因となったり、見た目の悪化から、「育てたくなくなる」という結末を呼びやすい。カイガラムシやキジラミが見られたら、
病気箇所を切除し焼却、すぐに薬剤を散布しておきましょう。
特徴・由来・伝承
トベラを切るとなんとも言えない匂いがします。ハッキリ言うと臭いです。ワキガや体臭の強い人のことを「トベラ」と呼ぶらしい。トベラで検索するとそのページがトップに来て驚く。ところが、花は非常によい香りがします。
そんな目立つ植物ではないので、強い植物ですが庭植えされることが少ないです。強い植物なので街路樹などにはよく利用されています。元々は海岸の植物で海岸でも育ちます。
葉っぱや枝を折ると臭いニオイがするので、鰯の頭とともに、鬼避け(=魔よけ)として節分に飾られることが、「扉の木」の「トビラ」が訛って「トベラ」になりました。ところで、トベラ属の学名は「ピットスポラム」。フラワーアレンジを作る人にはおなじみの「ピットスポラム(ピットスポルム)」のことです。トベラとピットスポラムは同属なんです。
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