マグノリアの育て方
目次
タイサンボクとは?水やり肥料植え付け管理場所・日当たり剪定病気・害虫特徴・由来・伝承矮性種について関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- マグノリア
- 科名
- モクレン科
- 属名
- モクレン属
- 学名
- Magnolia grandiflora
- 別名
- 泰山木
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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タイサンボクとは?
タイサンボク(泰山木)は
モクレン科モクレン属の常緑の高木。寒い地域だと落葉することがあります。放置していると20mの大きさになります。公園にもたまに植えられています。初夏に咲く甘い香りの大きな花も魅力的ですが、高木すぎて、花は目に入らないこともあったり、開花後に茶色く変色してしまうのは非常に見苦しく、どちらかというと、樹形を楽しむもの。葉っぱの面はツルツルなのに裏は茶色く毛羽立っています。
マグノリアというのはモクレンや
コブシを含む「モクレン科モクレン属」のことを指し、タイサンボク(泰山木)だけを指すのではないのですが、タイサンボク(泰山木)は中でも香りがよく、香料として利用されているため、「マグノリアの香り」とはタイサンボク(泰山木)の香りのことを指します。
剪定作業は必須。育てるのは難しくないですが、一般家庭の庭に植えるには、
初心者では厳しいものがあります。放置すると20mになる…とされますが、住宅地に植えているとせいぜい5m前後。それでも大きいので剪定は必要です。
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水やり
鉢植えの場合は、土が乾いていたら水をやります。受け皿に水が溜まっていたら、水を捨ててください。
庭に地植えした場合は、一旦根付いてしまえば、自然雨だけで十分生育します。真夏にあまりに日照りが続くようであれば、水をやってください。
肥料
肥えた土を好み、
肥料をやるとよく生育します。生長させたいならば、
油粕と化成肥料を寒肥として2月〜3月に一回と、開花後にやってください。ですが、一般家庭では大きくなりすぎても困るので、元肥をやっていれば後は不要です。肥料がないからと枯れるほどではないです。
植え付け
時期
一番、適しているのはタイサンボクが活動を始める前で、厳冬期の終わった「3月〜4月」。新芽・花が動く前に植え付けましょう。
移植はできない
タイサンボクは根が粗く、細い根が少ないために植え替えは不可。一度植え付けをしたら移植は出来ないと考えてください。
用土
庭の土が痩せているならば、土に
堆肥や
腐葉土や
ピートモスを入れてから植え付けをします。
庭植えの植え付け手順
庭土を根鉢の倍〜3倍の直径、倍〜3倍の深さの穴を掘り、その土に腐葉土か堆肥などを2割ほど追加して混ぜて、化成肥料を少量入れて
用土とします。用土を半分戻して、株を入れて、隙間に用土を入れます。タイサンボクの根はいじらないようにしてください。土を戻して、株の周囲に土手を作って、そこに水を溜め、水が引くまで待ち、水が引いたら、土手を崩してならして完成です。
管理場所・日当たり
日当たりを好みます。耐陰性があり、少々の
半日陰ならば問題はありませんが、日当たりが無難。大きく育つので狭い場所に植えるのは適さない。公園など広い場所がよい。
元々亜熱帯の植物なので、夏の暑さには強いです。大阪以西では問題なく育つ。関東でもOK。寒さには若干弱く、関東北部では冬に落葉してしまいます。それでも枯れなければ春にまた芽吹きます。
剪定
時期
タイサンボクは花が咲いた直後に
花芽ができます。この花芽が翌年の花になるので、迂闊に剪定をすると、花芽も落としてしまい、翌年の花付きが悪くなってしまいます。そこで、この花芽が一目で分かるほどに生長する秋以降に剪定をするか、花が終わったらすぐに…7月に行います。
タイサンボクは自生地が北米といっても南部の亜熱帯地方が自生地で、寒さには若干弱いです。秋以降の剪定は真冬を避け、秋か3月に行います。
剪定の手順
タイサンボクは枝分かれが比較的少なく、(樹形を整える理由での)剪定の必要は薄いですが、年間で50cmほど生育しますから、何年か放置していると、はしごを掛けても剪定できないくらいになります。早めの剪定で小さく仕立てましょう。剪定しても芽吹きやすく、バッサリいっても、元に戻ります。
高さを抑える剪定の
芯止めについては
芯止めを参考に。
あとは内部に風が通るように枝を間引きます。太い枝を切るときはノコギリで切り、
癒合材を塗っておきましょう。
病気・害虫
カイガラムシが発生することがある。
特徴・由来・伝承
原産地は北米。タイサンボクという名前の由来ははっきりしないが、大きく雄大な樹形からと言われています。
お椀型の白い花が咲き、甘い香りがします。この甘い香りはゲラン・ジバンシィといった香水にも入っています。つやのある葉っぱ。葉っぱの裏はフェルトのような茶色でくすんでいて、裏と表の差が激しい。
モクレンやコブシの仲間です。タイサンボクのこのグループは被子植物が生まれた初期に出来た「花」の一億年前の形を今も残しています。花が生まれた初期にはまだ、蝶や蜂といった「花」の存在を前提とした昆虫が居ないので、花粉の運搬・受粉は「甲虫(カナブンやカブトムシ的な)」や「ハエ」が行っていました。そのために、甲虫が乗っても折れないように上向きに咲き、花の根元はガッシリしています。
矮性種について
タイサンボクには
矮性種があり、通常のタイサンボクはかなり生長しないと花が咲かないのに対して、矮性のタイサンボク(ホソバタイサンボクのリトルジェムなど)は小さいうちでも花が咲きやすいので、家庭向けです。しかも通常種だと樹高が高くて見れないことが多い花も、矮性種だと見れます。
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