フウラン(風蘭・富貴蘭)の育て方

科名 | ラン科 |
属名 | フウラン属 |
学名 | Neofinetia falcata |
別名 | 風蘭・富貴蘭 |
水やり | 水控え目 |
場所 | 外の半日蔭 |
難易度 | 中級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 |
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フウラン(風蘭)とは?
フウランはラン科の常緑多年草。日本では関東南部より西に、木や岩に着生しています。成長が非常に遅い。白やピンクの花を咲かせ、甘い香りがあります。年間で茎に二つか三つの葉が生える程度で大株は貴重。野生種は絶滅危惧種にはいっています。ですが一般に流通しているフウランを育てるのは難しくはありません。過湿に気をつけて、ナメクジなど害虫に早めに対処すれば、楽しめます。
代表的な品種が富貴蘭(フウキラン)で、他にも多種の園芸品種があります。ネットオークションでは、これらの園芸品種を交配させて作ったものを、親株そのものとして販売していることがあるのですが、交配させたものは親株の性質を受け継いでおらず、思ったものではないということがあるので、買わない方がいいです。ちゃんとしたネットショップや店舗で買いましょう。
草丈10cm〜20cm
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水やり
フウランは普通、木の幹に張り付いて生育します。一般的にフウランは鉢に植わっていますが、あれは管理がしやすいようにそうなっているだけで、鉢に入っているため、自生環境よりも水はけが悪く、これでは過湿気味です。なので水の量を控えることで、過湿を防いでやらなくてはいけません。霧吹きで水をやる
ミズゴケが乾いてから2日後に水やりをします。ヘゴや流木の場合は毎日水やりをします。霧吹きだと水がしたたらず便利です。春から夏は葉っぱにも水を掛けてください。葉水をするときは、葉裏にも水をかけてください。保水にもなりますし、ハダニ対策にもなります。ミズゴケは乾燥しすぎると、水をはじきます。そういうときはバケツに水を張って、10分ほど鉢ごと水につけます。
霧吹きは100円均一に売ってます。他の植物の管理にも使うので買って損はないです。
冬の水やり
フウランは冬は休眠状態になります。この時期は水を一ヶ月に2回〜3回程度にします。フウランは冬に水分の吸収を抑えて、葉っぱがシワシワになります。これは植物中の水分を減らすことで、体液の密度を上げ、凍結しないようにする防衛行動です。なので葉っぱがシワシワになっているからといって水の頻度を増やすと、根腐れしてしまいます。肥料
肥料はほぼなくてもいいです。そもそも生育が遅く、肥料が多いと腐りやすくなります。春(5月)〜初夏(7月)と秋(9月)に薄い液体肥料を霧吹きで葉っぱにかけてあげるといいです。植え付け・植えかえ
時期・頻度

用土
フウランは根をミズゴケで巻いて育てます。培養土は不要です。もしくは、バークチップで植えるか、ヘゴ・流木などに着生させます。ヘゴ・流木に着生させるのが、見た目にかっこいいし、なによりフウランの自然な生態に近いです。ただし、乾燥しやすく水切れしやすいです。鉢植え

戸外で鉢をつるして管理する方が風通しがよく、フウランには環境が良いです。
ヘゴや流木に着生させる
まず、フウランの根本を水苔で包みます。これをヘゴや流木にワイヤーや紐で固定します。固定しにくいのであれば、穴を空けたり、釘を打ってひっかけて固定します。このまま風通しの良いところで、水をやり管理していると根が伸び、木に食い込んで着生します。着生して動かなくなったら、ワイヤーや水苔は取り除いていいです。水苔がなくなるため、乾燥しやすいので水やりの回数を増やして乾燥しすぎないように気をつけてください。
管理場所・日当たり
フウランは森の中の樹木の幹に張り付いて生育しています。なので日光は必要ですが、強い日差し――特に真夏の直射日光には葉っぱが傷んでしまいます。フウランを管理する場所は戸外の半日陰。直射日光が当たる場所ならば50%の遮光をしてください。
風蘭という名前のとおり、風通しの良いところを好む。できれば風通しの良いところで管理してください。
越冬
「関東南部より西で自生」するくらいなので、戸外で越冬も可能ですが霜にあてないようにしてください。冬は室内の日当たりで管理するのが無難。霜が降りる前に取り込み、室内の暖房がついていない、日当たりのよいところで管理します。