アシタバの育て方
目次
アシタバ(明日葉)とは?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き管理場所・日当たり花が咲くと枯れる収穫病気・害虫特徴・由来・伝承関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- アシタバ
- 科名
- セリ科
- 属名
- シシウド属
- 学名
- Angelica keiskei
- 別名
- 八丈草・明日草・明日穂
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 中級者向け
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アシタバ(明日葉)とは?
アシタバ(明日葉)は日本原産の
セリ科シシウド属の
宿根草の野菜。アシタバを育てようと思う人はほぼ「食用」でしょう。食べるのは新芽です。花が咲くと株が枯れますが、
こぼれダネで株が増えます。また地上部が枯れても根が枯れていなければ翌年以降も新芽が出て花が咲きます。
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水やり
水やりは土が乾いてからやってください。土が濡れているうちに水をやっていると根が腐ってしまいます。指で土に触ってみて、濡れている感触があるなら水はやりません。
水をやるときは鉢底から染み出すくらいにしっかりとやります。受け皿の水は捨ててください。
庭植えの場合は、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。あまりに乾燥する場合は様子を見て水をやってください。
梅雨や秋雨に注意
水はけが大事です。梅雨や秋雨が長く続くと腐ってしまいます。この時期は軒下に移動させたり、庭植えの場合は水が溜まらないように株の横に溝を作って、水はけをよくするなど工夫が必要です。
夏の水やり
夏は風通しの良い
半日陰で管理し、朝と夕方に水をやります。昼は水が日光で沸騰して根が傷んでしまうので、避けましょう。
冬の水やり
冬は水やりを控えます。土が乾いてから数日経ってから水をやります。寒さで地上部が枯れていますが、根は生きているので、完全に断水せず、土が乾き切らないように水をやります。できれば
土壌水分計で計測してから水やりをするといいです。
肥料
液体
肥料ではなく、緩効性の固形肥料をやるか、
鶏糞や
油粕を少量あげます。液体肥料では根が肥料負けをして生育不良を起こすことがあります。
肥料が多いと
根腐れの原因となります。アシタバは肥料は控えめがコツです。化学肥料が苦手なので鶏糞や油粕にしておきましょう。
植え付け・植えかえ・種蒔き
時期
植え付けは寒冷地・
中間地ならば春(4月5月)、
暖地なら秋(10月11月)でも可です。
用土
用土は一般的に
ホームセンターなどで売っている「花と野菜の
培養土」を利用します。自作する場合は
赤玉土7
腐葉土3や、赤玉土(小粒)7腐葉土1川砂2を配合して使います。庭に植える場合は、水はけをよくしてください。水はけが悪い場合は、庭の土に川砂などを混ぜておきます。
種まき・育苗
10度から20度の時期に種まきします。暖地(霜が降りない地域)ならば10月11月に撒いて冬を越す。中間地・寒冷地ならば4月5月に撒いて育てます。
一晩水につけてから蒔くと発芽しやすいです。ビニールポットに上記の栽培用土を入れ、
種子をまいて、、うっすら土をかぶせて明るい日陰で、乾かないように水やりしていると一週間ほどで発芽します。発芽して、種が重なっている場合は元気な方を残して間引いて一本立ちにしてください。本葉が4枚か5枚になったら庭植えか鉢植えにする。
種子から育てるのは一般的ではなく、苗を買って植えるのが楽。こぼれダネで増えます。
直根性
アシタバは太い根が伸びて、この根が傷つくと、新しく根が出て来ない(出にくい)ので、傷つくと生育不良を起こします。植え付け・植え替えをするるときは、根をいじらず、土を崩さずに植え付けてください。
鉢植え
鉢植えにする場合は、太い根が深くまで伸びるので深さが30センチ以上で、直径が24cm(8号)〜30cm(10号)の鉢を用意してください。
プランターなら二株を植えます。
鉢植えにする場合、鉢の底の穴に鉢底網(鉢底ネット)を敷いて、その上に鉢底石(
軽石)を2cmか3cmほど敷いて、用土を入れて、その上に苗を置き、隙間に土を入れていき、最後にしっかりと水をやります。
鉢植えにしたときに、鉢底に水が溜まるようならば、ブロックで足場を作って水が溜まらないようにします。
植え付けの際に苗の土は崩さないようにしてください。アシタバは宿根草ですが株の寿命が2年〜3年なので植え替えをせず、苗を新しく植えつけましょう。
庭植え
アシタバは深くまで根を張るので、庭土を40cm〜50cmを深く掘り返し、土が痩せているなら腐葉土か
堆肥を足します。また、鶏糞か油粕を少量入れます。
ここに苗同士は40センチほど空けて植え付けます。苗の土は崩さず、根をいじらないで植え付けてください。
庭植えにした場合、こぼれダネで発芽して新株が出てきて、古い株は寿命で消えて、入れ替わって更新していきます。
管理場所・日当たり
春〜秋は半日蔭が適しています。八丈島などに生育するので暑さに強いと思いがちですが、八丈島は風が強くて意外と涼しい気候です。よって夏に風通しの悪いところで日に当てていると傷んでしまいます。真夏に一日中日当たりに居ると株が弱り枯れることがあります。
冬の管理場所
霜に当たると地上部が枯れます。根まで死んでいなければ春にはまた芽を出して収穫が出来ます。土が凍るほどに寒い地域だと戸外での越冬は難しいので室内で管理します。
冬は土が凍らないのであれば戸外で越冬させていいです。霜に当たると地上部がなくなりますが、そういうものです。土が凍らなければ春には芽吹きます。土が凍る地域は、室内の日当たりで管理します。
花が咲くと枯れる
アシタバは花が咲くと種子を作って枯れてしまいます。そこで長く収穫するためにも、定期的に収穫する必要があります。ただし株の寿命があって二年か三年で株が老化して枯れてしまいます。
庭植えなら、ある程度は花を咲かせて、新しい株を出させましょう。
収穫
1年目から適宜摘む方法
植え付けて、春になり、新芽が出てきたら、最初の2本は摘まないでおき、3本目の新芽を摘んで食べるようにします。全部摘んでしまったら、次の新芽が出てこなかったり、最悪枯れることも。もしも、育てていた二本目までの茎が枯れてきたら、別の新芽を育ててください。
2年目から摘む
1年目は収穫せずに、しっかりと生育させて2年目以降に収穫するなら、適宜摘んで収穫してもいいです。
食べ方
癖があるので、新芽をてんぷらにするなど、クセをごまかす。
病気・害虫
ヨトウムシ・
アブラムシ・アオムシなど。ヨトウムシ・アオムシはBT剤(ゼンターリなど)を使い、アブラムシは霧吹きなどで吹き飛ばしたり、
テデトールしましょう。
セリ科なのでキアゲハの幼虫が発生します。放置しているとあっというまに丸坊主になりかねません。半日陰でも栽培できるので、防虫ネットで鉢・プランター全体を覆ってしまうといいです。
特徴・由来・伝承
日本原産の植物。セリ科シシウド属。葉と茎が食べられる。伊豆では特産品化を頑張っている。便秘・利尿・高血圧予防などの効果があるとされる健康食品。アシタバという名前は「夕べに葉を摘んでも翌日には芽が出ている」ほどに生育が早いという意味から。そういう意味が好まれるのか、何かを育てる会社や店舗の名前によく使われる。
平安時代に伊豆大島に流された源為朝が飢饉が起きた時にアシタバが食べられると教えて人々を救った。
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