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ジャーマンアイリスの育て方…植え替えの時期は?肥料はいつ?

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ジャーマンアイリス
目次
ジャーマンアイリスとは?
植え替え
肥料
管理場所・日当たり
水やり
花ガラ摘み・枯れた葉摘み
病害虫
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学名などの基礎データ
ジャーマンアイリスの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
ジャーマンアイリス
科名
アヤメ科
属名
アヤメ属
学名
Iris germania
別名
ドイツアヤメ
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
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ジャーマンアイリスとは?

アイリス(=ジャーマンアイリス)はアヤメ科アヤメ属の植物。日当りのいい乾燥気味の広い場所で育てます。

成長すると高さ60cm×横幅40cmほどにもなる巨大なヨットの帆状の葉が地上部にそびえ、地表には太い根が20cmほどにも真横に広がる、大きめの植物です。基本的にかなり広いスペースを用意したほうがよいでしょう。ジャーマンアイリスの葉はあまりしならず固くそびえたって動かないので、ジャーマンアイリスの葉を動かさずに周囲から手入れができる広さも欲しいところ。周囲を壁や他の植物で囲まれた場所に植えてしまうと、動かせない巨大な葉自身が障害物となり草むしりすら難儀します。

条件さえ合えば、庭植えしているだけで勝手に育つ非常に強健で生命力の強い植物です。乾燥気味を好むので、水やりさえほぼ要りません。つぼみと花が茎に対して重いために、強風でバタリと倒れることがありますので、長く伸びたら支柱を添えてあげましょう。

繁殖力が強く、どんどん子株ができます。放置していると密生し過密になり、お互いに葉や根をのびのび伸ばせずに小さい株が群生しているだけの状態になってしまいます。子株は株分けするか、そのまま処分します。子株の処理をせっせとして親株が肥大できるスペースを常に確保します。

手間な植物です

水やりほぼ不要というと、一見「とても楽な植物」のような印象を受けるかもしれません。しかし、ジャーマンアイリスのお世話をちゃんとしようとすると意外と大変です。とにかく子株が増えますので除去に相応の手間暇がかかります。乾燥気味の土は埃っぽく、またジャーマンアイリスの葉は巨大な上、硬いので手を差し込んで作業するうえで障害物となり、作業がしにくいです。株がうまく肥大し開花できるくらいになると、今度は支柱がほぼ必須です。巨大な葉の倍かそれ以上の高さまで花茎が伸びます。うまく咲いてくれると、非常に豪華で華麗な花が楽しめます。ただ、手間暇のかかる裏方的な作業が多いので、「水やりさえしていれば咲いてくれる花」の方が楽に思えるかもしれません。

由来・伝承

ジャーマンアイリスはドイツアヤメが交配して出来た品種です。色合いも多種あります。花が大きく、大きな庭などで育てることが多く、鉢植えで育てることは少ないです。

アイリスはギリシャ語の虹が語源。ギリシャ神話の虹の女神イリスは、天と地を結ぶ伝令係でした。ゼウスとヘラに仕え、一瞬で伝令するイリスは玉座の傍で座して眠るほどに仕事に忠実だったそうです。

地中海原産。エジプトのファラオの墓石にアイリスの絵が描かれています。これが植物のアイリスが歴史に登場する最初とされています。
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植え替え

植え替えの時期

植え替え・植え付けは春(4月〜5月)か秋(9月〜10月)。秋に植えるのが本来。同時に株分けもする。

用土

水はけの良い乾燥した土壌を好みます。鉢植えの場合は赤玉土中粒8腐葉土2を混ぜたものを使います。もしくは赤玉土中粒5鹿沼土3腐葉土2に苦土石灰を混ぜて中和させたものを使います。
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庭植え

根が特に横に伸びるので広い場所を用意してあげてください。

アルカリ性の土壌を好みますので、庭土が酸性化しているようであれば、庭土を深さ30cmほど掘り返して、苦土石灰を混ぜて中性〜アルカリにさせてください。

中和には1週間ほどかかりますので、1週間後に、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割ほど混ぜて用土とします。
ジャーマンアイリス:補足情報
非常に強健な植物で、条件さえ合えばかなり大雑把に植え付けしても大丈夫です。単に庭に穴を掘って、ジャーマンアイリスの根をうずめ、土を戻してもいいくらい。

細い根が土中のやや湿った部分に深く入りつつ、太い根が地表に半ば見えるくらい浅い植え方だと完璧です。芽が出る部分が南になるように植えます。後は降雨で勝手に育ちます。株間は40cmから50cm以上。
●水はけの悪い土の場合、高畝にして水はけを良くしてから植えます。畝の高さは20cm。かなり高い畝です。


植え替えの時、葉っぱだけ持つと葉っぱが根本から抜けてしまいます。かといって太い根だけを持つと太い根が折れる可能性があります。土中に深く入り込んでいるのは、茎の真下にある細い根だけです。太い根の周囲から土を掘って太い根を浮かしつつ、茎の真下を深く掘り進めて細い根を土中から取り出してやると、根をほぼ傷めずにジャーマンアイリスを持ち上げることができます(細い根が少し切れても気にしない)。乾燥に強いので、作業中少しくらい根が外気に触れても全く問題ありません。

鉢植え

ジャーマンアイリス:鉢植え
鉢植えの場合は、一株につき直径24センチ以上(8号以上)の素焼きの鉢を用意します。鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、そこに株を置くのですが、イラストのように、中央ではなく端っこに配置し、芽の部分を中央向き、しっぽ(というか太い根というか球根)部分を外側に置きます。植え付け後に水をやりません。
●鉢は球根がある側が「北」になるように置くといいです。
●株は太い根というか球根部分が半分埋まる感じがいい。

肥料

肥料はよほど痩せた土で無い限りは与えない方がいいです。植え付けて一年目は肥料は不要で、開花します。その後は一年に一回、春に緩効性固形肥料(化成肥料)をやるか、春から初夏の間に月に一回液体肥料をやります。ともかく肥料は控えめに。
窒素が多い肥料をやると葉っぱが茂るばかりでは花が咲かず、病気になりやすいのでとにかく「控えめ」に。
●ジャーマンアイリスが枯れる原因は肥料過多と水のやりすぎが多い。

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管理場所・日当たり

日当たりで管理します。
とにかく日当たり。

梅雨の多湿に注意

梅雨の長雨がアイリスにとってはとてもツライ状況になります。根元に落ち葉があったら取り除き、雑草も抜いて、出来るだけ風通しをよくします。雨除けまでする必要はありませんが、雨除けをした方がその後の生育も良いですし、病気にもかかりにくくなります。
●梅雨時期、鉢植えは軒下など、雨の当たらない場所に移動させます。

水やり

水辺に育つカキツバタハナショウブとは違い、乾燥気味に管理するのがコツとなります。特に栄養分が多いと腐って枯れてしまいますので、野菜を育てるような土ではアイリスは傷んでしまいます。

庭植えした場合、アイリスは乾燥に強いので極端に乾燥しない限りは降雨だけでも大丈夫です。鉢植えの場合は土が乾いていたら水をしっかりとあげます。

花ガラ摘み・枯れた葉摘み

花が終わったらすぐに摘み取ります。根本から花茎ごと切り取ります。そうすることでほかの花も咲きやすくなります。花が終わると種を作るとして栄養をまわすので株が弱くなり翌年の花にまで影響します。また花が腐りやすく、雨に当たったり湿気ると終わった花が腐って病気の原因になります。

とにかく蒸れがまずいので、傷んだ葉っぱがついていたら取り除きます。

病害虫

軟腐病…ようは株が腐ること。水のやりすぎ、土の水はけの悪すぎが原因。
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アヤメ科

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