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キショウブ(黄菖蒲)の育て方と駆除…繁殖力の強い外来種

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キショウブ
目次
キショウブ(黄菖蒲)の特徴は?
駆除
植え付け・植え替え
管理場所・日当たり
鉢植えの水やり
庭植えの水やり
肥料
花ガラ摘み
病気・害虫
最後に…
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学名などの基礎データ
キショウブの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
キショウブ
科名
アヤメ科
属名
アヤメ属
学名
Iris pseudacorus
別名
黄菖蒲、イエローアイリス、ウォーターフラッグ
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
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キショウブ(黄菖蒲)の特徴は?

キショウブ(黄菖蒲)は西アジア〜ヨーロッパに自生するアヤメ科アヤメ属の多年草ハナショウブの「黄色」版。水辺の植物ではなく普通の土に育つが、湿地にも育つ。

黄色のこのハナショウブは日本に古来から自生している植物ではなく、明治30年ごろに観賞用として渡来した外来種で、繁殖力が強く帰化して広がっています。

ショウブ・アヤメの花は大抵は紫〜青と白で、全体が黄色のこのキショウブは珍しそうに見えるし綺麗なため、ビオトープなどで栽培されることが多かった。キショウブは湿地などに一旦、入り込むと、急激に広がり、また、土中の肥料成分を吸い上げてしまい、他の植物を駆逐する。ちなみに現在、出回っているハナショウブの黄色品種はキショウブとの交配で生まれています。

他の植物の生息を脅かすほどに広がっているため「日本の侵略的外来種ワースト100指定種」で「要注意外来生物」の一種とされる。管理しきれない場所に植えたり、廃棄したりしないようにし、拡散しないようにすること。
草丈50cmから100cm
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花言葉

幸せを掴む、信じる者の幸福、私は燃えている、友情、音信、消息、復讐
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駆除

性質

土でも湿地でも育つので、湿地の方がよく広がり、野生化している。溜池、河川、水路にショウガのような太い地下茎を広げて、広がっていきます。水田・畑でも広がるが、トラクターなどで巻き込んでしまうと見られなくなる程度。

しかし水路・湿地に群生した場合、種や根の破片が流れていって、別場所に移動して繁茂することが多く、鉢植えにするくらいなら問題ないが、水辺に植えるのはやめておきましょう。

根茎を抜いて駆除

他の植物を駆逐するほどの繁殖力があるが、地下茎ごと引っこ抜けば取り除くこと可能。ただし、根の破片が残るとそこから復活するので、何年かかけて継続して抜いて、徐々に減らす必要があります。深くまで掘って地下茎を根こそぎ取り除きましょう。

グリホサート系の除草剤を塗っても、あまり効かない。地上部を刈っても地下茎からまた伸びるので、刈るんじゃなくて、根茎を「抜く」のが大事。

昔は河川で見られたが、河岸をコンクリートで固めたためか、意外と見かけない。

植え付け・植え替え

時期

開花が終わった後の6月〜7月に掘り上げて土を落として根茎と根だけにして、植え替えをします。それ以外の時期にポット苗を植える場合は、土を落とさないでそのまま植えます。

連作障害を起こすので、鉢植えは毎年か最低でも2年に一回は植え替えをします。庭植えの場合は3年に一回、株分けを兼ねて掘り上げて植え直します。

用土

一般的な培養土で植え付けます。もしくは赤玉土や田土で植えます。

鉢植え

まずは6号鉢に1苗を植えます。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、根茎を入れ、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。

根茎は深く植えず、地表ギリギリに植えましょう。開花後の6月〜7月であれば、土を落として植え替えができ、株分けもできますが、それ以外の時期であれば、土を落とさないで植え替えをします。

庭植え(地植え)

水を好む植物なので、湿地や水辺に植え付けるといいですが、根茎・種で逃げだして群生することを考えると、自宅の池でも、外部の川や池や水路と繋がっている場所には植えないようにします。

深さ20cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土堆肥を3割か4割混ぜて、よく混ぜて用土とします。

穴に土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。根茎は地表ギリギリに植えてください。複数株を植える場合は株同士は40cm〜50cm空けて植えてください。

連作障害を起こすので、3年に一回、開花後の6月〜7月に掘り上げて、株分けをして、別の場所に植え直してください。

管理場所・日当たり

日当たりの良いところで育てます。休眠する冬は日光に当てる必要はないです。

夏の暑さに強く、直射日光にも強いが、乾燥に枯れ込むことがあるので、夏は水切れしないようにする。

耐寒温度はマイナス30度とかなり寒さには強いので、冬は防寒する必要もないです。

鉢植えの水やり

開花時期以外は、普通に…一般的な植物と同じように鉢の土が乾いたら水をやります。水は欲しがりますが、年中腰水にしていると、根腐れしてしまいます。

開花時期の水やり

開花時期は水をよく吸い上げ、水が切れると花が傷んでしまうので、ツボミが見られるようになってから、開花が終わるまでは腰水にして水切れを起こさないようにします。

腰水とは、鉢植えを睡蓮鉢などに沈めて、ずっと水を吸い上げられる状態にします。キショウブは通常の土でも育ち、腰水でなくても大丈夫ですが、腰水の方がよく生育し調子がよいですし、夏場の水切れを防げます。

庭植えの水やり

自然に降る雨でほぼ大丈夫なんですが、水辺ではなく普通の土に植えている場合は、開花時期や夏に水切れを起こすことがあります。開花時期に水切れすると花が傷んでしまうので、この時期だけは様子を見て水やりをしましょう。

肥料

基本的に肥料はなくてもいいが、あると生育が良く、開花しやすくなります。開花のためには肥料をやりましょう。

開花後の6月〜7月に一回、化成肥料をやります。

特に9月〜10月に肥料をやると翌年の開花が良くなるのでリンの多い鶏糞などを周囲に穴を掘って埋めるか、化成肥料をまくといいです。秋の肥料が開花のために一番大事なので、この肥料は毎年やりましょう。

また、3月〜4月に春の新芽のための化成肥料をやります。
キショウブは肥料をよく吸い上げるためあげてもキリがなく、よく生育しますが、大きくなっても困るので、様子を見て調節します。

花ガラ摘み

キショウブ:花ガラ摘み
花がしぼんだら、花は摘んでしまいます。放置していると種子をつくり、株が弱ってしまいます。放置していると種子ができ、採取して増やすこともできますが、野生化して問題になることもあるので、花ガラは摘み、広がらないようにしておきましょう。

ちなみに種は取りまきします。種子から育てると開花まで3年かかります。

病気・害虫

害虫
ヨトウムシ、ズイムシ、アヤメキバガ、コガネムシなどが発生します。前もってオルトランなどの浸透性の薬剤を使っておくと予防できます。

軟腐病
水のやりすぎで、雑菌が繁殖して腐ること。水やりを控えることで予防できます。

最後に…

キショウブはハナショウブの近縁種で、交配もできるほどです。花の形状もよく似ていますし、性質も似ています。同じアヤメ科のアヤメ、カキツバタダッチアイリスも非常に花が似ています。

これらの違いをまとめたアヤメ・カキツバタ・ハナショウブ・アイリスの違いと見分け方もあるのでよかったら参考にしてください。
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