クスノキ(楠)の育て方
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クスノキ科 …
最終更新画像投稿クスノキの基礎データ
- 科名
- クスノキ科
- 属名
- ニッケイ属
- 学名
- Cinnamomum camphora
- 別名
- 楠
- 水やり
- 水控え目
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 上級者向け
クスノキ(楠)とは
クスノキはクスノキ科ニッケイ属の暖地・中間地で生育する常緑樹で大きく育ち10mにもなる。昔から日本人の生活と馴染みがあり、神社に神体として祭られているものも多い。公園でも好まれています。日当たりを好み、少し乾燥を嫌います。
クスノキは常緑樹ですが春に出た葉の寿命は1年。この葉っぱが生え変わるのは次の春。つまりギリギリ常緑樹ということです。また落葉するのは新芽が生え変わる春なわけですから、それ以前にハラハラと葉っぱが落ちたり黄色くなったら、何かおかしい(水切れ・根腐れ・病気・害虫)と考えましょう。水やり
植え付け時に水をやったら、後は自然雨だけでも十分です。根がかなり広がります。肥料
肥料も不要です。ただしあんまりにやせ地ならば2月に固形肥料をやるか、根元に堆肥を混ぜてあげます。植え付け・植えかえ・種蒔き
時期
植えるのは5月から秋までの間。この時期に植えるのは苗は寒さに弱いため。幼木だと寒さに弱いので、植えるのであればある程度大きくなってからのものを植えるとなお良いです。用土
水はけの良い、腐葉土や堆肥の入った土を好みます。土質はあまり問題にしません。少し湿り気のある土を好みます。鉢植えで栽培するのであれば一般的な培養土を使います。庭植えの植え付け
木としては普通ですが、庭木としては大きいです。大きすぎます。根も広がり、家庭内の設備(水道管・ガス管・家屋など)を圧迫したり壊すこともありますので、一般家庭で育てるのには適していません。栽培してみたいのであれば鉢植えにしましょう。
庭土を直径80cm深さ80cmほど掘って、腐葉土か堆肥を2割ほど入れて、用土を半分だけ戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、水をやって完成です。鉢植えの植え付け
現在の苗よりひとまわり大きな鉢に植え付けます。鉢底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に鉢底石を2cm入れ、用土を入れて、苗を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやります。
鉢に根がいっぱいになったらひとまわり大きな鉢に、植え替えるか、土を少し落として同じ大きさの鉢に植え替えます。管理場所・日当たり
クスノキは寒さに若干弱く、暖地でないと先から枯れこんできます。関西以西の平地で生育します。また陽樹で日光不足は大敵。必ず日当たりのいいところに植え付けをしてください。剪定
11月以降、クスノキの活動が鈍くなってから剪定を行います。花芽を切ってもいいのであれば新芽が出る4月以降でも問題ないです(クスノキは花がどうこうより「大きくなりすぎ」の方がずっと問題なので)。4月以降に剪定する場合は、太い枝を切らないようにします。4月以降に太い枝を切ると癒合剤を塗っても傷んで弱りやすいです。
剪定自体は、邪魔に伸びた枝を落とし、内部に風が通るように枝を落とします。その後、樹形を整えるようにさばきます。また、大きくなりすぎないよう一番高い枝を落とし、高さを抑えます(芯止め)。太い枝を切ったら癒合剤を塗って雑菌が入らないようにします。
剪定する枝については枝の種類を参考にしてください。
クスノキは成長が早く、また大きく育つ樹木で一般家庭の庭には手に負えなくなります。そうなったら、造園業者などに相談して伐採してもらいましょう。伐採する?
大きくなりすぎて、伐採する場合、高さが低いなら電動ノコギリで自分で処理できなくもないですが、基本的には業者に依頼しましょう。
ところで、切り株を放置している場合、仮に朽ちたクスノキなら、それが土に帰るのは数十年かかることもあるので、穴を空けて土を入れておくと徐々に分解されます。あとはキノコの種菌を入れて分解するってこともできます。
引っこ抜くならタコマン三脚ヘッド+チェーンブロックや、ユンボで抜きます。生きている切り株は放置していると芽を出して盛り返し、大きく育つこともありますので、処理はしておきましょう。ちなみに切り株にグリホサート系の除草剤を塗ってもなかなか枯れないです。
切り株も業者にお願いして取り除いてもらうのが無難です。ダニ室
クスノキと言うとこれ。葉っぱの葉脈の根元に小さなコブがある。よく見ないと分からないほど小さい。ここにダニが住んでいて、クスノキに悪影響を及ぼすダニが増えないように飼っている。このダニ室を取り去ると、葉っぱが虫えいでボコボコになります。
●幼木ではこのダニ室が無い。同定に困る。
特徴・由来・伝承
ナンジャモンジャと呼ばれることもある。変種としてホウショウ。アボカド、タブノキ、シナモンは近種にあたる。匂いがすることから「臭し(くすし=くさし)」が語源とも、薬用として利用されことから「薬(くす=くすり)」が語源とも、「奇し(くすし)」つまり、霊的な神秘的な木が語源とも。
日本人とはかなり付き合いが長い。中国東南アジアから日本に来たのは有史以前。古事記の仁徳記にもクスノキ製の船の記述があります。またクスノキ製の古代の船が大阪で発掘されている。頑健であることと、虫除けになることから珍重されたらしく、九州で非常に多く見られる。九州では山の深いところでも見られるが、他の地域ではそこまでではない。
クスノキは樟脳という薬の材料としてや、材木として利用されていましたが、枝分かれが激しく、まっすぐな板を作るには適していないので、利用されなくなったみたいです。スポンサーリンク
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寒さに弱い 、 常緑樹クスノキ科
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