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コウヤマキ(高野槙・ホンマキ)の育て方

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コウヤマキ
目次
コウヤマキの特徴は?
水やり
肥料
植え付け・植えかえ
株の増やし方
管理場所・日当たり
病害虫
剪定
乾燥対策のマルチング
特徴・由来・伝承
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学名などの基礎データ
コウヤマキの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。最終更新
植物名
コウヤマキ
科名
コウヤマキ科
属名
コウヤマキ属
学名
Sciadopitys verticillata
別名
高野槙・ホンマキ
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
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コウヤマキの特徴は?

コウヤマキ:コウヤマキの特徴は?
コウヤマキは日本固有種のコウヤマキ科コウヤマキ属の常緑高木の針葉樹。雌雄異花。以前はスギ科だったが現在はコウヤマキ科に移動した。コウヤマキ科はこのコウヤマキしかないです。

福島県以南〜九州の山間部(海抜600mから1200m)に自生。ただし地域によっては絶滅危惧種。移植は苦手。幼木のうちは直射日光を避けて、半日陰・日陰で栽培して、大きくなってから日当たりで管理する。

放置していてもきれいな樹形になるが成長が遅く、成長速度は一年で10cmから20cmほど。葉っぱが細かく、密生して綺麗。苗は結構高いが、成長が遅くて手間がかからないので珍重され、庭木にも利用されるが、生育が遅すぎて生垣にはできない。
樹高最大樹高30m〜40cm
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水やり

庭植えの場合は自然に降る雨だけで十分。あまりに乾燥する時期(夏とか)は水をやってください。少し乾燥に弱いところがあって、株元に日光が当たっていると弱ってきます。そういう場合は、株元に腐葉土や落ち葉やワラでマルチングをして蒸発を防ぐといいです。
庭植えでも、根付くまでは水をやります。根付くまでは2年か3年かかります。特に植えて1年目は注意しましょう。
鉢植えの場合は土が乾いたら、鉢底から水が滲み出るくらいにしっかりと水をやるようにします。冬は寒さで生育が止まっていますし、寒さで蒸発が鈍くなっているので、水やりは控え、土が乾いてから数日たってからやるようにします。
コウヤマキはやせ地でも育つが、肥料が切れると葉っぱが黄色くなって綺麗でないですし、成長が遅くなりますので、肥料切れに注意する。

庭植えの場合は2月に緩効性化成肥料か油粕+骨粉か、鶏糞をやる。化成肥料であれば、周囲にまきます。油粕+骨粉や鶏糞の場合は、株の周囲に根が当たらないように離れたところに深さ20cmの穴を数カ所に掘って埋めるか、溝を掘って埋めます。

鉢植えの場合は3月・6月・11月に少量の化成肥料をやるといいです。
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植え付け・植えかえ

コウヤマキが活動をしていない10月から3月の間に植えます。ただし真冬は避けます。
コウヤマキは痩せた土地にも自生しているんですが、肥えた多少湿気の多い土を好みます。そういう土の方が綺麗ですので、そういう土で植え付けます。

鉢植えの場合は、一般的な花と野菜の培養土で植えるか自作する場合は赤玉土小粒6腐葉土4を混ぜたものを使う。庭植えにする場合は、元の土に3割か4割ほど腐葉土を足して水はけを良くし、肥やす。
やせ地では育たない。育ちにくい。
庭植えの場合は、根鉢の2倍か3倍の深さと大きさの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割入れて、化成肥料を少量混ぜて用土とします。穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
●コウヤマキは肥えた土を好む。庭植えするときは必ず腐葉土か堆肥を混ぜる。
●コウヤマキは移植が苦手。庭植えしたら、もう動かせない。植える前に「本当にそこでいいか」を考える。
●コウヤマキは他の植物が葉っぱに当たると枯れ込みます。原因は不明。他の植物が葉に当たらないような場所に植えましょう。
鉢植えの場合は、根鉢より一回り大きな鉢を用意します。鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2センチから3センチほど入れて、鉢底石(軽石)の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。

植え替えをするときは、現在の鉢より一回り大きな鉢を用意します。ひと回りとは現在の鉢より1号か2号大きな鉢のことです。古い鉢から抜き、土を落とさず、根をいじらないで植え替えてください。どうしても同じ大きさに植え替える場合は、根をいじらないように少量の土を落として植え替えます(枯れることもあるし、枯れなくても生育不良を起こして回復まで時間がかかるので、土は落とさない方がいい)。

株の増やし方

松ぼっくりのような実がなり、そのカサの中に種子が入っているので、これを取り出してジップロックに入れて冷蔵庫に保存しておいて(低温処理)3月に赤玉土小粒単用の苗床に種まきすると発芽します。発芽までは乾燥しきらないように水やりをします。
発芽して3年で樹高3cm。種子から育てても大変なので普通はしない。
4月に若い枝を切って、発根促進剤を入れた水に一日浸けておいてから、鹿沼土バーミキュライト3を混ぜた苗床に挿しておくと発根します。成功率が低く、また、生育が遅いので手間がかかりすぎるので、普通はしない。素直に苗を買った方がいいです。
コウヤマキは日当たりで育てると葉っぱが密に育ち、きれいなので日当たりで育てるといいです。半日陰でも育ちますが、葉っぱが雑になります。ただし、幼木のときは直射日光に負けて葉っぱが黒く変色することがあるので、まずは鉢植えで管理して大丈夫なようなら、庭に植え替えるようにします。
●大気汚染・西日にちょっと弱い。枯れるほどじゃないでも葉色が悪くなる。乾燥すると生育が悪いので、株元をマルチングをするといいです。
寒さには強いです。寒冷地では葉っぱが冬に茶色くなるが、春には回復する。
ほとんどなし。
虫がつくけど、それで枯れるということはほぼない。
葉っぱに斑点が出ますが、健康ならば枯れることはないです。
放置していても、枝は上へと伸びてきれいな樹形を保ち、生育も遅いので剪定はさほど必要じゃないんですが、ある程度は必要です。一つは樹形を乱すような徒長枝を切ること。やっぱりそういう枝がたまには出てきます。これを落とします。

剪定の時期はいつでもいいですが、理想的には活動を始める3月ごろです。

もう一つは芯をさばくこと。針葉樹って一本スッと上に伸びているイメージですがたまに、芯の幹が枝分かれして二本出て「Y字」になることがあります。放置していると樹形が変になりますので、芯の強い方を残して弱い芯を落としてやります。
コウヤマキの株元に日光がガンガン当たると乾燥で枯れ込むことがあります。株元にワラや腐葉土を10cmくらいの厚みがあるように敷いて乾燥を防ぎます(マルチング)。
世界三大造園・公園木(ナンヨウスギ、ヒマラヤスギ、コウヤマキ)の一つ。高野山によく見られることから、アカマツ・スギ・ヒノキ・ツガ・モミとコウヤマキで高野六木とされます。木曽で見られるので、ヒノキ・サワラアスナロ・ネズコ・コウヤマキで木曽五木ともいいます。

かつては世界中に自生していたが、更新世(258万年前〜1万年前)までに日本だけになってしまった。韓国の済州島にも自生しているが、韓国のは日本のものを移植したものともされる。

和歌山県の高野山によく生えていることから高野槙と呼ばれる。花の代わりに供えるので花屋さんで扱っている地域もある。ホンマキと言う別名もある。「本来のマキ」という意味で、イヌマキと対比される。樹脂が多くて腐食に強いので、木材として使われる。
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