ロシアンオリーブ(ホソバグミ・ヤナギバグミ)の育て方
目次
ロシアンオリーブとは?水やり肥料植え付け・植えかえ・種蒔き種まき管理場所・日当たり剪定病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- ロシアンオリーブ
- 科名
- グミ科
- 属名
- グミ属
- 学名
- Elaeagnus angustifolia
- 別名
- ホソバグミ・ヤナギバグミ
- 耐寒
- マイナス20度
- 水やり
- たまにやる程度
- 場所
- 外の日なた
- 難易度
- 中級者向け
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ロシアンオリーブとは?
ロシアンオリーブはアジアに自生する
グミ科の落葉高木。名前に
オリーブとありますが葉っぱの色合いや形状が多少オリーブに似ているくらいで、一般的な「オリーブ」とは別科の全く違う植物。寒冷地のためのオリーブ代用品って感じ(オリーブは寒さに弱い)。
秋に赤い実をつけ、冬は落葉する。中央アジア原産で寒さと乾燥に強く、花・実と見所があるので、
シンボルツリーとして植える人もいる。実は甘いが、
種子が大きく果肉が小さいため、ジャムにするにも一苦労。
樹高5m
横幅2〜3m
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水やり
ロシアンオリーブは乾燥に強く、過湿に弱いです。砂漠のような環境で育ちます。あまり長期間ジメジメしているようだと
根腐れします。植える場所がジメジメしているなら根腐れするので土壌改良して
水はけよくするか、植える場所を再検討します。
水やりはとにかく乾燥気味を心がけます。
庭植えの水やり
庭植えの場合は一旦根付いてしまえば自然に降る雨だけでほぼ十分。あんまりに日照りがつづくようなら水をやる程度です。
鉢植えの水やり
鉢に植える場合は、土が乾いたら水を与えます。水やりの際には、鉢の底から水が滲み出るほど十分に行います。乾燥には強いですが、過湿には弱いため、土が濡れている間は水やりを控えましょう。長期間濡れていると根腐れしてしまいます。
水やりは間隔を空けましょう。一度水を与えたら、次に水をやるまで土が乾くのを待ちましょう。メリハリのある水やりを心がけましょう。受け皿にたまった水は捨ててください。
冬の水やり
鉢植えの場合、冬は生育が鈍くなっているので土が乾いてから数日経って水をやります。また、朝に水をやります。昼以降に水をやると水が明け方に凍って枯れてしまうかもしれません。庭植えの場合は自然の雨にまかせます。
肥料
肥料をやるとよく生育します。肥料が少ないと花が少なくなるので、花・実を目的とする場合は二月に緩効性化成肥料か
油粕+骨粉をやります。化成肥料であれば、周囲にまきます。油粕+骨粉の場合は、株の周囲に根が当たらないように離れたところに深さ20cmの穴を数カ所に掘って埋める。
しかし、肥料が多いと、多い分だけ生育し、生育する速度が早くなり、樹形が乱れて邪魔になるので、肥料が多いのも考えもの(樹高が3mから5mと結構大きい)。肥料は控えめが基本。花が少ないなーと思ったら少量やる程度。
肥料はやっては状況に合わせて調節するようにします。ま、肥料不足で枯れることはないし、よほど常識はずれに肥料をやらない限りは枯れることはないので、慎重にならないでもいいです。
植え付け・植えかえ・種蒔き
落葉時期の2月か3月が植え付け・植え替えのベストの時期。
用土
庭植えにする場合は、庭の土に
腐葉土か
堆肥を2割ほど混ぜてから植え付けをする。ロシアンオリーブは水はけの良い土を好むので、水はけの悪い場合は川砂を混ぜて水はけをよくしてから植え付けをしましょう。
鉢植えの場合は
赤玉土小粒7腐葉土3を混ぜたものを使う。
●ロシアンオリーブは水はけが大事。腐葉土か堆肥を…って書いてるけど
一番大事なのは水はけ。水はけさえクリアすればいいです。一般的な
培養土より、砂だけの方が調子はよいですよ。
庭植え(地植え)
庭植えの場合は、根鉢の二倍か三倍の深さと大きさの穴を掘って、
苦土石灰(1平方mあたり100g〜150g)を混ぜて中和させる。中和には1週間〜10日かかるので待ちます。反応が終わってから、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割ほど入れて、化成肥料を少量入れて、これをよく混ぜて
用土とします。穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
●ロシアンオリーブは移植不可です。動かせないので、植える場所をよく検討しておきましょう。
●アルカリ性〜中性の土を好むため、前もって中和させておくこと。
鉢植え
鉢植えの場合は、根鉢(ポット)より一回り大きな鉢を用意します。根の負担を減らすため、地上部の枝も半分ほどに切り詰めます。鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(
軽石)を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
ロシアンオリーブは移植に弱い。鉢植えの植え替えも古い土を落とさないで根を傷つけないようにすること。
●基本的に鉢植えにすることはないと思う。庭植え推奨。
支柱
幹がヒョロヒョロで弱いので、支柱を立てる。強風対策にもなるし、冬の積雪対策にもなる。
種まき
種子は冷蔵庫に二週間ほど保存してから、3月から8月の間に撒くと発芽する。2センチほど土を被せて発芽するまでは乾燥しないように水をやって管理する。
管理場所・日当たり
日当たりで栽培する。大きく育ち、鉢植えに向いていないのでベランダ栽培はむかない。生育温度は25度から40度で暑さにもかなり強く、夏の高温対策も不要です。
冬
寒さには強く(耐寒温度マイナス20度)、多少の凍結にも負けない。ただし雪が積もると枝が折れるため、支柱を立てて、枝をしばり、雪が積もらないようにする。支柱を立てて、枝を上にまとめて紐で縛る。冬は落葉するので、落葉してから縛ると楽だけど、気候が待ってくれないこともあるので、雪が降る前にさっさと縛る。
ロシアンオリーブって「寒冷地」のための「オリーブ代用品」みたいなところがあるので、
中間地・
暖地では植えられることはほぼない。中間地でもオリーブが枯れるところがあるので、そういうところでは植えられるかな。そういう中間地ならば雪対策は不要。
剪定
ロシアンオリーブは成長が早いです。土が肥沃だと余計によく生育します。放置していると樹形が乱れるし、そもそも高木で大きくなるので、毎年
剪定が必須。落葉時期に剪定するのがベストですが、落葉していない時期でも邪魔なら剪定します。それで枯れるってことはないです。
強い剪定しても枯れることはなく、むしろ落葉時期に強い剪定をするか、春から秋に適宜剪定するようにしないと邪魔なほどに生育する。ロシアンオリーブの欠点は「成長しすぎること」ってなくらい。
●剪定するときに花・実・
花芽を落とすことになっても、邪魔なら剪定しましょう。手に負えない大きさに育つ方がずっと問題です。そんな繊細な植物ではないです。
芯止め
幹のいちばん上を剪定すると、小さくまとまりやすい(
芯止)。こうやって管理できる高さにまとめるようにする。ただし、しばらくすると次の芯が伸びてきて樹高が高くなりだすので、定期的に何度も芯を切らないといけない。
病害虫
アブラムシが発生する。食べる目的の場合は農薬を散布できないが、鑑賞目的ならさっさと薬剤で駆除するか、
オルトラン粒剤などの前もってやることで発生を防げる農薬を使う。
アブラムシは一匹から爆発的に増えるため、とにかく早めに対処するべき。無農薬なら毎日、取り除く。
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