タニウツギの育て方
目次
タニウツギの特徴は?水やり肥料植え替え・植え付け管理場所剪定・切り戻し病害虫関連記事学名などの基礎データ
最終更新- 植物名
- タニウツギ
- 科名
- スイカズラ科
- 属名
- タニウツギ属
- 学名
- Weigela hortensis
- 別名
- ベニウツギ
- 水やり
- 水を好む
- 場所
- 外の半日蔭
- 難易度
- 初心者向け
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タニウツギの特徴は?
タニウツギは、日本特産の落葉
低木で、田植え時期に咲く花から「タウエバナ」とも呼ばれます。日本海側に分布し、山地の谷沿いや斜面に生えます。急傾斜地では高木林が成立しないため、本種などのしなやかな低木類が群生し、山一面が紅色の花で染まります。世界には約12種のタニウツギ属が分布し、日本には約10種が自生しています。
タニウツギの花は紅色から淡紅色で、花冠の先端ほど紅色が薄くなります。また、白色の花を咲かせるシロバナタニウツギも存在します。各地で地方名があるため、別名
ベニウツギとも呼ばれます。梅雨の時期には山道で見つけやすく、新緑の中でピンクの花が映えて美しいです。
樹高2m〜5m
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水やり
庭植えであれば、基本的に
水やりは必要ありませんが、鉢植えの場合は夏期に水切れを起こさないように注意が必要です。庭植えで一度根付いてしまえば、水やりは必要ありません。つまり、水やりが必要なのは鉢植えのみで、根付いてしまえば水やりの手間を省くことができます。
肥料
タニウツギは特に肥沃な土壌でなくてもよく育ちます。ただし、やせた土地の場合は、冬に寒肥として、
堆肥や
腐葉土を多めに混ぜ込んでおく必要があります。冬に施肥することで、花の成長を促進することができます。また、花が終わって7月になると
花芽ができますのでこのときに、追肥するとよいです。
植え替え・植え付け
時期・頻度
鉢植えは2~3年ごとに植え替えが必要であり、最適な時期は2月から3月です。一方、庭に植える場合は、11月から3月の期間が最適です。
ただし、寒冷地では厳しい冬期には植え付けを避けた方が良いでしょう。それでも、落葉期の冬であれば、一般的には時期を選ばず植え付けが可能です。2年か3年に一回、植え替えをすることで、花の健康維持と成長を促すことができます。
用土
庭に植えつける際の土の配合には、
赤玉土をベースに腐葉土と黒土を混ぜるのが一般的です。このとき、混合比率は赤玉土を4、腐葉土と黒土をそれぞれ3とすることが目安とされています。
鉢植えであれば、一般的な
培養土を使います。
赤玉土は空気や水を良く通し、排水性が良いため土壌改良に適しています。腐葉土は有機物が豊富で栄養価が高いため、肥沃な土壌になります。黒土は
水はけがよく保水力に優れ、微生物の活性化にも寄与します。ただし、地域によっては土壌の性質が異なるため、その地域に合わせた配合が必要になります。
鉢植えの植え付け手順
植木鉢の底には、排水を良くするために穴が開いています。これらの穴を塞ぐために、鉢底ネット(鉢底網)を使用します。その上に、鉢底石(
軽石)を2〜3センチの厚さで敷きます。次に、鉢の中に
用土を入れ、その中に株を植えます。株を植えた後、周囲の隙間にも用土を追加します。最後に、十分な水を与えます。
庭植え・地植えの手順
深さ30cm〜40cmの穴を掘り、大きな石があったら取り除いておきます。掘り出した土に腐葉土か堆肥を、庭土に対して3割か4割混ぜて、化成
肥料を説明書きの規定量入れて、よく混ぜて用土とします。できれば1週間寝かせて、土を馴染ませると根が広がりやすくなります。
穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。株が麻布に巻かれている場合は、そのまま植えます。ビニールや針金が巻かれている場合は取り除いてから植えてください。
管理場所
自生する場所は斜面で日当たりが良く、土質にこだわらず丈夫に育ちます。
半日陰でも育つので、大木の下の植えつけにも適しています。
株元から枝が乱立して樹形が揃いにくいため、一般家庭ではなく、本来は庭園で使われることが多いです。日当たりが良い場所ではたくさんの花をつけますが、日射しが少ない場合は花付きが悪くなることがあるので注意が必要です。
剪定・切り戻し
タニウツギの
剪定は、開花後から花芽ができる夏までの間と、落葉後から冬(12月から3月上旬)に行います。
この時期は徒長枝、込み枝、からみ枝を切ります。花が終わったらできるだけ早く伸びすぎた枝を短く切り詰めますが、花芽ができ始める時期なので強い剪定は避けます。また、数年ごとに古くなった枝を切って枝を更新して樹形を整えます。
タニウツギは成長が早く、放置すると大きな株になります。他の植木の成長を阻害しないよう、定期的に根元で切って更新するのが良いです。放任している場合でも、地際から出る枝を放置すると枝葉が雑多に茂り、重い感じになって風通しが悪くなります。間引き剪定と透かし剪定が基本です。地際から出る枝3~4本を主軸として上部の枝が広がる扇状の自然な樹形を目指しましょう。
間引き剪定は、生長3年以上-5年の枝を地際から切り落とします。年月を経た枝は周りの枝に比べて太くなっていることが多いため、太さを基準に判断して古くなった太い枝を間引き、同じような太さの枝を残すようにしましょう。透かし剪定は、枝が重なり合っている部分を切り落として内部まで風通しを良くします。
その他の剪定は、長く伸びすぎた枝を樹形に沿って短く切り詰めて全体の形を整えます。剪定の適期は、メインの剪定は花の咲き終わった直後が適期です。落葉期の1月~2月にも剪定を行う場合は、枝先を軽く切るか、古枝や枯れ枝を切る程度に留め、大きな枝を切ることは避けます。
病害虫
病気としては、梅雨の時期に発生する
うどんこ病と、
アブラムシの排泄物が原因のすす病があります。うどんこ病を防ぐためには、風通しを良くし、日当たりを確保することが大切です。また、アブラムシによるすす病を防ぐために、アブラムシ対策に力を入れることが必要です。
害虫としては、新芽の周辺に発生するアブラムシがあります。
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