シャクナゲ(石楠花)の育て方

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シャクナゲの基礎データ
シャクナゲ
科名ツツジ科
属名ツツジ属
学名Rhododendron
別名石楠花・石南花・ロードデンドロン
水やり水を好む
場所外の半日蔭
難易度上級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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シャクナゲとは?

シャクナゲはツツジ科ツツジ属の常緑広葉樹。花木の女王とも呼ばれるだけに大きな花を咲かせる。ツツジ科なので酸性度の高い土を好み、根が浅いために水切れに弱い面もあります。また移植を嫌いますので、一旦植えたら移動させないください。
まとめ
●酸性の土じゃないと育たない。
●鉢に植える場合は小さめの鉢に植えてください。
●鉢植えの場合は土が乾いたら水をやる。
●夏と冬に水を切らせないように。特に夏に乾燥し根を傷めると枯死することもあります。冬は乾いた風に晒されますので根元に腐葉土や敷き藁をしてください。

水やり

シャクナゲは根が浅く、乾燥しやすいです。土が乾いていたら水をやります。根が乾燥に弱いために、真夏は水をやり、根元に乾燥を防ぐために腐葉土を被せてください。

かといって、水のやり過ぎにも根腐れを起こしますので、一旦たっぷりと水をやったら、土の状態を見てから水をやってください。指で土に触ってみて、濡れているようならば水はやらないようにします。
●夏に日陰になったら、葉っぱに水をかけてやることで病気はかなり抑えられる。日当たりで水をやると水滴がレンズになって葉焼けを起こしやすいため日陰でやりましょう。

庭植えの水やり

地植えの場合は一旦根付いてしまえば、あとは水やりは自然に降る雨だけでもいいです。ただ、シャクナゲは普通の花木より根が浅いので、夏と冬の乾燥時期は様子をみつつ水やりをしましょう。

株下にマルチングをして乾燥を防ぐといいです。

肥料

一般的に3月と9月に緩効性固形肥料(化成肥料)を数個根元に置きます。11月~2月までは肥料は与えないで下さい。3月につぼみが既についている場合は春(三月)の置き肥はせず、開花まで置かないでください。開花が終わる6月にお礼肥をやるといいです。

若木の場合は置き肥ではなく、薄い液肥を与えてください。

液体肥料
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化成肥料
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植え付け・植えかえ

時期・頻度

植え付けは新芽が出る前の2月〜3月か、活動が収まった10月〜11月です。花が咲いている時期はダメージが大きいので、シャクナゲに限らず他の庭木も植え替え・植え付けは避けるべきです。

用土

ツツジ科で酸性の土を好み、酸性の土でないと枯れてしまいます。植えつける場合は、ツツジの専用土・シャクナゲの専用土か、鹿沼土10で植え付けします。
鹿沼土
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鉢植え

鉢植えの場合は、ひとまわり大きな鉢を用意し、鉢底の穴を網で塞いで、その上に軽石を2cm〜3cmほど入れます。その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れていきます。最後に水をやって完成です。シャクナゲは根を傷つけると、生育不良を起こして枯れることもあるので、株の土は落とさず、根をほぐさないで植えてください。

庭植え

植え替えを嫌います。大きく育ってから植え替えるのは難しいと考えてください。庭植えにする場合は、幼木の方が根付き易いです。

庭植えを深さ30cm〜40cm掘り返して、未調整ピートモスを2割〜3割を追加して、化成肥料を少量足して、用土とします。穴に用土を戻して、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやって完成です。

株の土は落とさず、根を崩さないで植え付けてください。

管理場所・日当たり

日当りのいい場所で管理してください。ただし、真夏の直射日光を浴びると葉焼けやツボミ焼けを起こしますので、寒冷紗などで50%ほどの日除けが必要になります。もしくは最初から半日陰で管理してください。

日陰でも枯れはしませんが花がつかなくなりますので最低でも半日陰にしましょう。

越冬

寒さには強いですが、寒風に当たると傷みます。鉢なら冬は風の通らない場所で管理します。庭植えにした場合は風除けをします。寒さで葉色が悪くなりますが、枯れてはいないので諦めずに水やりを継続しましょう。

冬は乾燥した風にさらされるので、これが根を傷めることがあります。そこで根元に腐葉土(もしくはワラ)をおくことでこれを防ぎます。
腐葉土はコガネムシの幼虫が寄ってくるかもしれない。

花ガラを摘む

花が終わったら、花を摘みます。植物は花が終わると、今度は種子を作ろうとして栄養を回して、次の花の開花…シャクナゲの場合、翌年の開花や枝の成長が鈍くなります。なので、花ガラを摘んで次の成長を促します。

芽かき

春に新芽が出てくる頃、枝一本に対して新芽が一個しかないものはこの新芽が柔らかいうちにを取り除くことで、脇芽が出て枝が増えます。これは品種によってはほとんど不要な作業ですし、やらなかったからといって枯れるわけじゃないです。また、脇芽がたくさんあると花が増えすぎて、花が小さくなります。

剪定

シャクナゲはほとんど剪定する必要がないです。樹形が乱れたら開花が終わった5月〜7月に行います。

病害虫

葉っぱの縁・先が枯れてきたら病気の可能性があり、薬剤(トップジンなど)の散布で止められる。枝の葉っぱが一度に枯れ込んできたら、その枝は回復不能。その枝は切除した方がいいです。

シャクナゲの葉っぱが枯れ込む病気には葉枯病・炭疽病・褐斑病・葉班病がある。トップジンはこの4つの病気の全てに効果がある。ダコニールは葉枯病・炭疽病・褐斑病に効果がある。ただしダコニールはシャクナゲの適用外になっているし、25度を超えると薬害が出る。
●株全体の葉が巻いているようなら根腐れ。ほぼ回復は不能。

品種について

●プレジデントルーズベルトなどの斑入り品種は葉焼けしやすいし、霜焼けもしやすい。寒風で葉が痛みやすい。
●斑入りでも五頭錦などの散り斑入りタイプは葉焼け・霜焼けになりにくい。
●台木はアカボシシャクナゲ。アカボシは非常に頑健で、初心者は赤星が栽培するといいかもしれない
●海外品種は入手しにくい。
●斑入り品種は夏は半日陰か日陰が好ましい。

特徴・由来・伝承

野生にも変種が多く、園芸品種とあわせると数百種にも上るといわれています。
葉っぱにロードトキシンなどの成分を含んでいるために、大量に葉を摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難を引き起こします。絶対食べないでしょうけどペットは間違えて靴にすることがあるかも(ペットに危険な観葉植物たち)。シャクナゲの漢字に石南という字が当てられていることがあるが、この石南というのは漢方薬の名前だが、全く無関係で薬効はないです。
シャクナゲは常緑広葉樹にも関わらずかなり寒い地域でも自生します。
●奈良の飛鳥村の岡寺では3000本のシャクナゲが植えられている。4月からGWまで開花しています。
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シャクナゲのカテゴリ・タグ
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