シュウメイギク(秋明菊)の育て方

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シュウメイギク
目次
シュウメイギク(秋明菊)とは?
水やり
肥料
植え付け・植え替え
管理場所・日当たり
シュウメイギク(秋明菊)の病害虫
由来・伝承
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学名や栽培スケジュール
最終更新
植物名
シュウメイギク
科名
キンポウゲ科
属名
イチリンソウ属
学名
Anemone hupehensis
別名
貴船菊・秋明菊・秋牡丹
耐寒
マイナス10度
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
初心者向け
シュウメイギクの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。
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シュウメイギク(秋明菊)とは?

シュウメイギクはキンポウゲ科イチリンソウ属(=アネモネ属)の多年草宿根草)。秋に流通し、これを植えると毎年開花する。冬になると地上部が枯れますが、春になるとまた芽吹きます。半日陰を好み、シェードガーデンに適しています。

日本の気候にあっていますので、育てやすいどころか庭植えすると、ランナーを伸ばして横へと繁殖し、良く増えて困るくらいです。繁殖力が旺盛なので、他の植物のエリアまで侵食してしまいます。広げたくないときは、ランナーを切って遮断しましょう。

冷涼な気候を好み、冬の寒さには強い。夏の暑さで生育が少々衰えるかもしれません。

茎や葉っぱを切ると白い汁が出てきます。この汁は有毒で触れるとカブレる人もいるので作業するときは手袋をすること。
草丈30cmから150cm
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水やり

庭植えの水やり

シュウメイギクは乾燥よりも湿っている状態を好む植物です。土が乾いていたら水をしっかりとあげてください。地植えした場合は、根づくまではこまめに水をやって、その後は半日陰で、ジメジメした土(=粘土質の土)であれば降雨だけでも大丈夫です。

地植えの場合は根が張れば、水やりはほぼ不要ですが、土の水捌けや日当たりの具合によっては水やりが必要になります。様子を見つつ判断しましょう。

鉢植えの水やり

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水をやるようにします。乾燥に弱いので、水切れに注意します。夏の乾燥する時期は朝と夕方…1日2回しっかりと水をやってください。
特に店で販売しているポットや鉢植えの場合はすでに根が詰まっていることがありますので、水をしっかりとやらないとしおれてしまいます。出来ればひとまわり大きな鉢に植え替えるか、庭に植えてしまいましょう。

夏の水やり

夏にどうしても乾燥して水切れする場合は、半日陰や明るい日陰に移動させたり、寒冷紗やヨシズで遮光してやります。シュウメイギクは多少の日陰では枯れないです。夏は日光より乾燥対策を優先させましょう。

冬の水やり

冬に地上部がなくなりますが、鉢植えの水やりは継続します。断水するとカラカラで枯れてしまい、春になっても芽吹きません。庭植えの場合は自然に降る雨だけで十分です。

肥料

鉢植えであれば春(3月から5月)と開花後の秋(9月10月)に肥料をやる。どちらも肥料は緩効性化成肥料であれば一ヶ月に一回。液体肥料であれば薄いものを二週間に一回。

春の肥料は株を生育させるための肥料で、春に肥料をやって株を生育させると秋以降の花付きが良いです。秋の肥料は開花して消耗した栄養を補填する「お礼肥」でなくても枯れるわけではありませんが、やったほうが株の生育が良いですし、肥料が少ないと花が減る(特に鉢植えは)。

庭植えの場合は春(3月)に緩効性化成肥料を一回やる。肥料は株元ではなく、株から少し離してやります。これはシュウメイギクの根の先で肥料を吸収するためです。
高温時期(7月8月)に肥料はやらないでください。高温になるとシュウメイギクは弱ってしまいます。この弱った時に肥料をやると根を傷めます(肥料焼け)。固形肥料は効果がゆっくりと効くのがメリットなんですが、6月に固形肥料をやると7月8月にも効き目が続いて、肥料やけすることもあるので、気をつけましょう。

鉢植えは地植え(=庭植え)に比べて、土が少なく肥料が滞留しにくく、流れ出るため、地植えに比べると長期の間やることになる。面倒なら地植えにしましょう。

植え付け・植え替え

時期・頻度

春か秋の気温が20度前後の生育に適した時期に植え替えを行う。生育が良い時期なら植え替えのダメージを取り戻せるためです。夏や冬は避けます。鉢植えの場合は毎年か2年に一回植え替えをする。地植えの場合も密生して生育が悪くなるので、3年から5年に一回は掘り出して株分けをするとよい。

シュウメイギク(秋明菊)の用土

ジメジメした土を好みますので、水持ちの良い土で植え付けます。市販されている花の土で大丈夫です。もしくはこの培養土腐葉土を混ぜておきます。地植えにする場合は、30cmほど掘り返して土に腐葉土を3割ほど追加してよく混ぜて用土とします。

シュウメイギクは弱酸性の土を好みます。日本の土壌は弱酸性であることが多いですが、コンクリートの近くなどはアルカリ性に偏っていることがあります。出来れば石灰質のものの近くには植えないようにしましょう。
●用土の配合例:赤玉土4鹿沼土3腐葉土3

鉢の植え替え

古い鉢から株を取り出し、古い土を3分の1ほど落として、傷んだ根を取り除く。新しい鉢の底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2センチほど敷き、その上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れていく。最後に水をやって完成。

このとき、株分けもできる。手でサックリと適当に分けて別々に植えれば株分けは可能です。

地植えの植え付け

庭土を深さ30cmほど掘り返して、掘り出した土に腐葉土を3割ほど追加して用土とする。用土を半分戻して、株を入れていく。隙間に用土を入れて、最後にたっぷりと水をやって完成。

シュウメイギクはランナーで横へと伸びるため、場合によっては他の植物のテリトリーを侵食する。抜いてしまえば制御は可能なので、不要だと思ったら抜いてしまう。
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増やし方

挿木・葉挿し・株分け・根伏せと増やす方法はたくさんありますが、普通は株分けします。というか、一生懸命増やすタイプの植物ではなくて、放置してOKの手間のかからない植物です。

管理場所・日当たり

一年の管理

シュウメイギクは日光を好むのですが、乾燥と直射日光を嫌います。地植えするのであれば一年を通して半日陰や木漏れ日の当たるような何かの木の下などが向いています。地植えかつ、半日陰で管理しているなら、根付いてしまえば水やりはほぼ不要です。

明るい日陰でも育つ(枯れない)が、さすがに花数が少なくなる。気にしないなら明るい日陰という選択肢もありです。

鉢植えであれば、春と秋は戸外の日当たり、夏は半日陰か明るい日陰、冬は戸外の土が凍らない場所と季節ごとに移動させます。

夏の管理

夏の高温で乾燥して枯れ込むことがある。鉢植えであれば半日陰でジメジメした場所に移動させる。強い西日が当たる場所は避けましょう。どうしても日光が当たって乾燥するなら、寒冷紗やヨシズで遮光する。

また乾燥対策として株元に腐葉土やバークやワラを敷いて蒸発を防ぐといいです。

冬の管理

耐寒温度はマイナス10度と寒さには強いが、霜柱で根が持ち上がると枯れることもあるので、株元を腐葉土やバークやワラなど厚さ10cmのマルチングして凍結防止する。冬も日当たりで管理するのが好ましいが、半日陰でも明るい日陰でもいいです。

冬は寒さで地上部がなくなることがありますが、水やりは継続し、マルチングをしましょう。

シュウメイギク(秋明菊)の病害虫

アブラムシヨトウムシ・メイガ・根コブセンチュウなど発生することがありますが、枯れるほどのことはほとんどないです。枯れるほどの場合は、日当たりや土の配合といった環境が合わず、株が弱っているためなので見直しましょう。

由来・伝承

シュウメイギクと名前に菊がついていますが、キク科ではなく、キンポウゲ科でアネモネの仲間です。原産地は中国で日本の日本に帰化しました。京都の貴船地方に野生化しているので「キブネギク(貴船菊=Anemone hupehensis)」と呼ばれ、貴船菊=シュウメイギクなのですが、現在は貴船菊だけでなく、類似の品種や交配種の全てを「シュウメイギク」と呼んでいます。多年草で一度植えると毎年咲きます。花に花びらはついてなく、花のようにみえる部分は萼片です。

●「しめ菊」「紫衣菊」「加賀菊」「越前菊」「貴船菊」「唐菊」「高麗菊」「秋芍薬」など別名が多い。
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キンポウゲ科