キョウチクトウ(夾竹桃)の育て方

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キョウチクトウの基礎データ
キョウチクトウ
科名キョウチクトウ科
属名キョウチクトウ属
学名Nerium oleander var.indicum
別名夾竹桃
耐寒マイナス10度
水やり水控え目
場所外の日なた
難易度中級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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キョウチクトウ(夾竹桃)とは?

キョウチクトウはキョウチクトウ科キョウチクトウ属の東北南部以南に自生する常緑樹。暑さ・寒さに強く、公害(排気ガスなど)にも強く、病気害虫にもかかり難いのですが、枝が地表からにょきにょきと生えてきて、四方八方に枝を伸ばし、3m〜6mと庭木としては非常に大きくなり、雑然と生育します。生垣や目隠しに使われます。
キョウチクトウ:補足情報
斑入り品種もあり、花が咲いていない時期も鮮やかで寂しくないので、どうせ今から植えるなら斑入り品種がいいです。

全体に毒があり、非常に毒性が強いです。剪定後に切った枝葉を燃やすと毒性のある煙が発生しますので、剪定後に処分に困ります。
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水やり

一般的に地植えします。一旦根付いてしまえば、日照りでもない限りは降雨だけで十分生育しますので、特に水をやる必要はありません。

鉢植えの場合は、土が乾いたら水をやるようにします。葉っぱが萎れてから水をやっても回復します。目安としてください。

肥料

2月に寒肥として油粕+骨粉のボカシか化成肥料を、株元にやるか、根に当たらないように穴を掘って埋めてあげます。キョウチクトウは肥料や栄養を必要とせず、やせ地でも十分生育しますが、肥料があると大きくなります。窒素分の多いのを与えると、花がなく枝や葉ばかりが生えてしまいます。
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植え付け・植えかえ

時期・頻度

植え付け・植え替えは4月〜6月か、9月に行います。鉢植えの場合は2年に一回は植え替えをします。植え替えの時に株分けも可能です。ノコギリなどで半分・三等分にして別々に植え替えましょう。

植え替え・植え付け作業の際も手袋をしてください。
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用土

土質は選びません。水はけの良い土を好み、粘土質だと根が腐って枯れてしまいます。粘土質の場合は、腐葉土などを入れて水はけを良くしてください。鉢植えにする場合は一般的な培養土を使います。
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庭の植え付けの手順

植え付けの1週間前に、深さ50cm直径50cmの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を元の土に対して2割〜3割ほど追加して、よく混ぜて用土とします。1週間〜2週間寝かせると土が馴染んで根が広がりやすくなります。

土を半分戻して、株を入れて隙間に用土を入れていき、最後にしっかりと水をやって完成です。

挿木で増やす

挿し木で簡単に増えます。5月から9月の気温が高い時期ならば、水に挿しているだけで根が出ます。発根してからポットなどに植えて、ある程度大きくなったら、鉢上げ・庭植えにします。

もしくは10cm〜15cmほどの枝を切って、下葉を取って、水揚げしてから、赤玉土単用を入れて挿木床に挿し、乾燥し切らないように明るい日陰で管理していると発根しますので、鉢上げ・庭植えにします。
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管理場所・日当たり

日光を好みます。日当たりが悪いと花が咲かずにつぼみで落ちたり、葉っぱがパラパラと落ちてしまいます。キョウチクトウに限ってはこのような症状が現れたら、日光不足を検討し、日当たりへと植え替えるか、日が当たるように枝を処理して下さい。

大気汚染に非常に強い。そのため昔はよく植えられていました。

越冬

熱帯性の植物ですが一旦根付いたら寒さには強く、関東では戸外で越冬可能。東北も南部であれば戸外で越冬可能です。ただし、東北などの寒冷地で栽培する場合、幼木のうちは株元に不用土やバークなどでマルチングをして保護しましょう。

鉢植えの場合は、土が凍ると枯れることもあるので冬は室内か寒風の当たらない日当たりで管理します。

剪定

剪定は芽吹く前の春(4月)か、花が終わった11月前後に行います。枝が込み合ってくると、内部まで日が通らず、風通しが悪くなりますので、古い枝を切り落とします。頑健でドンドン新しい芽が吹くので、邪魔だと思った枝を落としますが、枝の途中で剪定すると、切り口のすぐ下から脇芽が大量に出てきて不恰好になりますから、枝を落とすときは枝分かれしたところを切りましょう。
枝の切り口から出る白い液に毒があり、これが触れるとかぶれたり、傷口からはいると危険なので、剪定する際は分厚い必ず手袋をして作業します。
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剪定枝の処分

キョウチクトウは全体に毒があり、燃やすと毒が発生します。よって自治体では「剪定枝」としては収集してくれないところが多いです。ただ、高温で処理すれば毒性は低いので、「しっかりと燃やせば」大丈夫です。よって「燃えるゴミ」だと収集してくれます。ただ自宅の焼却炉で燃やすとダメです。絶対ダメ。
ともかくキョウチクトウの枝を剪定したら、自治体に問い合わせましょう。

キョウチクトウ(夾竹桃)の病気・害虫

アブラムシ
キョウチクトウアブラムシというキョウチクトウを専門的に食害するアブラムシがいます。変な奴がいたもんですね。他のアブラムシと同じように薬剤で駆除します。

炭そ病
菌が広がって、斑点が出ます。土の水はけが悪いと発生しやすいです。

特徴・由来・伝承

葉っぱが竹に、花がモモに似ていることから「竹」と「桃」が名前に入っています。毒性を持つ為に病気にはかかりにくいです。挿し木で増えたクローン体がほとんどであることと、花粉を媒体する虫が居ないために果実はほぼ実りません。

キョウチクトウは非常に公害に強く、原爆が落ちた後に最初に花を咲かせたのがキョウチクトウであることから、復興のシンボルとされました。広島駅近くにあったベスト電器広島本店の周囲にキョウチクトウが植えられていましたが、見栄えが悪いという理由で伐採(平成19年)したら、キョウチクトウの怨念で業績が悪化、その店舗をビックカメラに明け渡した(平成20年)、という都市伝説があります。まぁ、これはキョウチクトウとは関係ないと思われます。単に立地が悪かっただけでしょう。

死亡するほど毒が強い
非常に頑健で、育てやすいのですが、葉・花・木・根・果実まですべてに毒があり、強さは青酸カリ以上とも言われます。木を燃やした煙にも毒性があり、フランスで野外活動の際、キョウチクトウの木を串焼きの串に利用して食したために死亡した事例や、千葉で飼い葉に混入し、牛を多数死亡させた事例があります。東南アジアでは毒矢に用いたようです。
漫画「ミステリと言う勿れ」では殺害手段として使用されています。
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